グラビア大好き女子の金髪りさ&とりのふたりが気になるグラビア美女やデジタル写真集について女子目線で語るコラム『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』。
連載第102回目は、前編に続いて週プレをはじめ各グラビア誌がお世話になっているスタイリストの木村美希子さんと女子トーク! 後編では、木村さんが思う、グラビアのスタイリングをする楽しさ、やりがいについてアツく語ってもらいました。衣装から膨らむイメージ、妄想......。これを読んだら、衣装を見る目が変わるかも!?
とり 週プレとは長いお付き合いになる木村さん。これまでで、いちばん思い出深かった撮影を教えてください!
木村 かなり直近のグラビアになるのですが、今年の11月、週プレでは約6年ぶりとなる紗綾さんのグラビアでスタイリングを担当させていただけたのは印象深かったですね。
とり 私も見させていただきましたがスゴく良かったです! 30歳を迎えられるタイミングということで、17年前、紗綾さんが12歳の頃に集英社から発売した『ツボミ』という写真集をオマージュしたグラビアが入っているんですよね。
木村 そうなんです。デジタル写真集『こころはいつも少女のように』に収録されている最後のカットは、『ツボミ』の表紙を意識して撮影したもの。当時の衣装を参考にしつつ、少し光沢感のあるオトナっぽいスカートを着ていただきました。
とり 私も『ツボミ』を持っているので、そのカットを見たとき「おっ!」と思いました。昔からのファンの方は、特にうれしかったんじゃないでしょうか。
木村 『ツボミ』は、紗綾さんにとっても特に思い入れのある写真集だそうなんです。当時は水着の仕事に抵抗感があった紗綾さんのことを思ったカメラマン(熊谷貫)さんが「大人になったとき嫌な思い出にならないように。大切な一冊になるように」と、表紙を水着以外のカットにするなど、気遣いながら制作した一冊なんだとか。
金髪 素敵な心遣いですね。良いエピソードだなぁ。
木村 最後のカットを撮影しているとき、紗綾さんが「あの頃のことを思い出した」と涙を流されて。私もつられて泣いてしまいました。
とり 当時は悩むこともたくさんあっただろうけど、こうして自分がやってきたことを17年越しに肯定してもらえたんだと思うと、私まで胸がいっぱいになります。
木村 今や彼女も一児のママですからね。思わず感慨深い気持ちになったというか。心あたたまる現場でした。このデジタル写真集には、他にも『ツボミ』を彷彿とさせるシーンがいくつかあるので、是非、写真集と見比べながら楽しんでもらいたいです。
とり そういったオマージュを良いものに仕上げるのに、スタイリストさんの力は欠かせないものなぁ......。
木村 それから週プレさんだと、グラドル集合系の撮影でスタイリングをさせていただくことも多くて。みなさん水着を着こなすプロの方たち。迫力あるお胸の見せ方を考えるのは、スゴく楽しいですよ。例えば、藤乃あおいさん、原つむぎさん、未梨一花さんのデジタル写真集『夢の国へようこそ』を見ていただきたいのですが、お胸が飛び出て見えるよう黒い衣装に穴をあけているんですよね。
金髪 このグラビアは衝撃でした。おっぱいにしか目がいかない! って(笑)。
とり B100cm超えの3人が揃うだけでもインパクトがあるのに、衣装を破いて飛び出してきたかのような胸にはもはや勇ましさすら感じます(笑)。カッコいい! これ、もしかして木村さんが胸の位置に穴を開けたんですか?
木村 そうです。現場で彼女たちに無地の黒い衣装を着てもらって、その上からハサミを入れさせてもらったんですよね。そういった衣装の変形や創作も、スタイリストの仕事と言っても良いかもしれません。
金髪 ちなみに、前編では胸の見せ方についてのこだわりをうかがったので、今度は衣装を選ぶ際のこだわりをお聞きしたいです。編集者やカメラマンさんからの要望に沿う中でも、木村さんなりに意識しているところがあると思うので!
木村 リアルさやシチュエーションを意識すること、ですかね。例えばグラビアでは、ベッドの上やキッチンで水着を着ているシーンがよく登場するじゃないですか。普通に考えたら違和感しかないような場所でも水着を着るのがグラビア。だからこそ、なるべくナチュラルに見えるよう、キッチンなどのお部屋シーンでは、部屋着のような雰囲気のある水着を選ぶようにしています。
とり 確かに。キッチンなのに"プールで着てそうな水着"だと違和感が際立ちますもんね。まだ素材が部屋着っぽい水着だったら自然に見えそうです。まぁ、普通に考えたら「服着ろよ!」って思っちゃうかもだけど(笑)。
木村 そういえば、以前、週プレさんのYouTubeにあがっている女子グラの動画で、とりさんが、衣装の展開(洋服シーンを撮影したあと、脱ぎかけから脱いだあとの水着姿までを撮ること)についてコメントされているのを見させてもらって。「トップスと、その下に着ている水着の素材や柄をあわせているのが良い」と言ってくださっていましたよね。
とり アハハハ。浅川梨奈さんのグラビアで「見事な展開!」と思ったカットがあったんですよね。
木村 それ、私がスタイリングしたグラビアなんです。まさに、トップスから水着になる"脱ぎかけのカット"で違和感が出ないようこだわったポイントでした。誰にも気づかれないポイントだと思っていたから、密かに感激しちゃいましたよ。逆に、休日の部屋のシーンがある場合は、無防備感を出すために、あえてトップスと下に着ている下着を揃えないようにすることもあります。
とり 芸が細かい! 最近だと、本郷柚巴さんのデジタル写真集『大人ゆずはじめました』に収録されていた、この展開が良いなと思いました。白のトップスから水色の水着が透けて見えるのがかわいいんですよね。脱いだあとも、どこか部屋着っぽい。起きがけにフルーツを頬張る朝って感じで、セクシーかつ爽やかです。
金髪 でも、リアルに女のコは「今日はこの服を着るから下着はこれにしよう」って気にしますよね。そういう部分にまで気を遣って衣装選びをしてくださっているのは何だかうれしい話です。男性の編集さんやカメラマンさんだけだったら、なかなかそこまで気が回らなさそうじゃないですか(笑)。
木村 グラビアは想像力を働かせながら楽しむもの。「この洋服を脱いだら、どんな下着をつけているんだろう?」って、私も密かに妄想を膨らませながら衣装選びをしています。子どもの頃から妄想好きな人間だったし、グラビアのスタイリングをしていていちばん楽しいのはソコかもしれないです(笑)。
前編はこちら→「おっぱいの個性と向き合うことが大事です」グラビアスタイリスト・木村美希子さんと女子トーク!【グラビア美女画報】
●木村美希子(きむら・みきこ)
5月5日生まれ 北海道出身
イベントスタッフや芸能マネージャーなどの職を経て、縁あってスタイリストとして活動をはじめる。豊富なキャリアと器用さで、王道グラビアから企画モノまでを幅広く担当。女のコからの信頼も厚い。
●金髪りさ
1992年生まれ、兵庫県出身。
元週プレ酒場店員で200人を超えるグラドルを担当した。
趣味/ホラー映画鑑賞
Xアカウント【@sutekiend】
●とり
1997年生まれ、兵庫県出身。
妄想を得意とするグラビアライター。
趣味/散歩、レコード収集
Xアカウント【@seikatsu_tori 】
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