今月いっぱいでHKT48を卒業する田中美久(たなか・みく)。2013年に12歳でグループへ加入し、翌年選抜メンバー入り。2018年には同期の矢吹奈子と並んでWセンターを務め、最近では水着グラビアで数多くの雑誌の表紙を飾るなど、HKTのエースとして活躍してきた彼女のこれから、そしてグループに期待することなど、存分に語ってもらった。
――まずは卒業を決めた理由を教えてください。
田中 さくちゃん(宮脇咲良)と(矢吹)奈子が韓国から帰ってきた時(2021年)に、ふたりがいない間を頑張るって自分の目標は果たしたなと思って、卒業しようと考えたんですけど、まだ楽しいからいたいなって。でも、インタビューとかでアイドルとしての次の目標を聞かれるたびに、目標は全部叶って、やり残したことはないなと思って卒業を決めました。
――どんなことが叶ったんですか?
田中 選抜総選挙で選抜入りしたいっていうのが叶って、HKT48でセンターになりたいっていうのも『早送りカレンダー』や『君とどこかへ行きたい』で叶って、2020年のAKB48グループリクエストアワーでは『ロマンティック病』で1位をいただいて、写真集も出すことができましたし、ムック本ではメンバーのグラビアをプロデュースさせていただきましたし、曲を作りたいと言って『水色アルタイル』を作詞させてもらったり。
――たくさんやってきたんですね。卒業についてお世話になってた指原(莉乃)さんには相談したんですか?
田中 意思が半分固まってるぐらいで相談したんですけど、さしこちゃんは「美久は十分やりきったと思っていて、卒業してもお疲れ様って言えるメンバーだよ」と言ってくれました。
――小学生で加入して今は22歳、10年活動してきました。
田中 そんなにいるとは思わなかったです。3期生で1番最初に辞めたいって言ったメンバーが私だったらしく......。今まで人と比べられる環境にいなかったし、周りからいろんな意見を言われたりして、苦しくなって。あと中学生の頃に選抜メンバーに選んでいただきましたが、活動の少ない時期があって、何を頑張ればいいかわからなくなって、辞めたほうがいいかなって思ったり。でも、辞めないで頑張ってきてよかったなって思います。
――どうして続けて来れたと思います?
田中 ファンの皆さんのおかげです。ファンの皆さんが握手会とかで会いに来て、励ましてくれるようになって、たくさんのファンの方にも認めてもらえて。あとはもう自分で頑張るしかないなって思えるようになったし。
――卒業したらどんな道に進む予定?
田中 芸能活動を続けますし、グラビアも続けたいっていうのはファンの方にも言ってます。演技を頑張っていきたいし、バラエティも頑張っていきたい。マルチタレントっぽい感じなのかなと。奈子からは「卒業したら、なこみくでファンミーティングやろう」って言ってくれていて、そういう感じでメンバーとも関係性を続けていけたらいいなって。
――卒業したら東京で暮らすことになると思いますが、どうですか?
田中 福岡のことが大好きだから寂しいんですけど、卒業したメンバーも東京にいるので、いろいろ教えてもらいながら、集まってご飯とかにも行きたいなと思ってます。
――東京で不安なこととかあります?
田中 家賃が高い! 東京の物件を見た時に本当びっくりして、桁が違わない? と思いましたもん。でもそういうのに悩まないくらい活躍できたらいいな。
――ひとり暮らしがちゃんとできるか心配です。
田中 でもずっとひとり暮らしをしてきたし、料理を作るのも好きなので、問題なさそうかなと。あとは東京の道とか電車に慣れたらいいなって。ドラマの撮影で東京に来ていた時は電車に乗ってたので、だいぶ詳しくなったんですよ。新宿はなんとなくわかってきて、でも渋谷は5、60パーセントぐらい。自分が地上にいるか地下にいるかわかんなくなります(苦笑)。
――東京のターミナル駅はダンジョンですよね。そして12月20日に最新シングル「バケツを被れ!」が発売されます。
田中 タイトルにすごいびっくりしたけど、歌詞は今のHKT48にぴったりだと思います。メンバーの卒業が続いたりして、不安な気持ちあると思うけど、「強い自分になって大粒の涙 ピタリと止めたよ」ってあったり、前向きな内容なんです。センターは、いぶくる(石橋颯&竹本くるみ)で、HKT48の希望の光だと思うし、他のメンバーを見てもみんな頼もしいですし、そこに選抜メンバーとして入れるのがすごく嬉しいです。
でも気づいたら選抜の中で私が1番先輩だったんですよ! 初選抜の『桜、みんなで食べた』では私が1番後輩で、最後は私が1番先輩になって卒業するっていうのが感慨深くて。10年ってすごいなって思いますね。
――MV撮影では先輩らしくできました?
田中 もうメンバーがしっかりできちゃうので、何も言うことなく。ただ、いぶくるに「センターはどういう気持ちでやればいいですか」と聞かれたので、センターは絶対に自信持たないとダメだよっていうのは伝えました。裏では自信なくてもいいけど、ステージに立ったら自信があるように見せないと。
――自分たちがWセンターだった時代と比較してどう?
田中 私と奈子が初センターになったのが入って5年目で、いぶくるも5年目なので縁を感じますね。なこみくは同期で、年齢一緒で身長も同じぐらい。いぶくるは、なこみくと比べてしっかりしていて、発言するときはお互いを高めあったり、そういう部分ができているから、もう任せたって言えますね。
あとは性格が正反対なんですよ。だからこそピタッと合わさるというか、足りない部分を補いあってる感じがするので、そういう部分はなこみくっぽいなって思いました。
――これから先のHKTはどうなってほしい?
田中 メンバーのポテンシャルがすごく高いから、不安に思ってることはなくて。私が卒業しても大きく成長してくれるんだろうなって期待しています。秋元先生が今回書いてくださった歌詞の中で、「何だか上手く行きそうだ」とかあるように、あまり考え込まず。しっかりしてるメンバーも多いので、どんどん意見を出し合って頑張ってほしいなと。今後はいちファンとして、HKT48を見てみたいですね。奈子とも一緒にライブに行こうと話してるので、本当に楽しみです。
●田中美久(たなか・みく)
2001年9月12日生まれ 熊本県出身
身長151㎝ 血液型=B型
nickname=みくりん
○HKT48 17thシングル『バケツを被れ!』が12月20日(水)発売
田中美久卒業コンサートが2024年3月9日(土)福岡サンパレス ホテル&ホールで開催!
公式X【@miku_monmon3939】
公式Instagram【@mikumonmon_48】