『M-1グランプリ2023』決勝&敗者復活戦が12月24日(日)に開催! 『M-1グランプリ2023』決勝&敗者復活戦が12月24日(日)に開催!

本日、12月24日クリスマスイブに行なわれる『M-1グランプリ2023』決勝&敗者復活戦。毎年話題になるこのイベントを楽しむための予備知識をギュッと詰め込んでお伝えします!

■今年の『M-1』はココに注目だ!

年末の風物詩『M-1』の季節がやって来た! 今年の見どころを語ってくれたのは、ハリガネロックとして『M-1』2001年、2002年と2年連続決勝進出し、最高2位。現在はお笑い講師としても活躍するユウキロック氏。

ズバリ今年の面白がりテーマは?

「"改革"です。今年は準決勝までの予選の審査員を毎年務められていた3名のベテランの方がいたんですけども、その方々が代わった。そして、決勝の審査員でも立川志らく師匠が勇退されるということで、内部からの変革の年なのかなと思います。

さらに決勝と敗者復活戦合わせてぶち抜きの7時間特番になる。しかも、久しぶりの12月4週目の放送です。さらに敗者復活戦の方式も変わる。と変化だらけの年です」

では、そんな改革元年の決勝進出を決めた9組の見どころをエントリーナンバー順に見ていこう。

《真空ジェシカ》

「もはやM-1のエースといってもいいんじゃないでしょうか。スタイルを変えない漫才コント。今年はそこに少しのファンタジー要素を加えて、差別化してきた感じです。スタイルを変えずに決勝に3年連続で上がるって、もはや審査員を圧倒してるんじゃないかという域です。

そして、M-1に出ることによって今まで触れたことのないお客さんの前で漫才をするようになり、どういうネタが受け入れられやすいのか本人たちも気づいてきたという感じもあります」

真空ジェシカ《プロダクション人力舎》2012年結成【最高戦績】決勝5位(2022年) 真空ジェシカ《プロダクション人力舎》2012年結成【最高戦績】決勝5位(2022年)

《令和ロマン》

「漫才エリート中のエリート。未来の吉本興業のエース候補です。昨年は準決勝で敗退し、敗者復活戦では惜しくも2位でした。ちょっとネタのチョイスが若いかなというところがあり、ベテラン審査員がいる中でどうかなと思いましたが、今年はバランスの取れたネタでしっかり笑いを取っていました。今年は、『ここがちょっと』という懸念点が一切なく、決勝が楽しみです」

令和ロマン《吉本興業》2018年結成【最高戦績】準決勝進出(2022年) 令和ロマン《吉本興業》2018年結成【最高戦績】準決勝進出(2022年)

《ダンビラムーチョ》

「ボケの大原君の歌がうまいんですよ。それを生かすネタが多い。歌だけで一本通すネタもあるんですけど、正直4分間もやったらちょっと長いんです。

でも今回はそれをうまく刻んでいって、さらに後半上がってくるような状態にしてきたので、準決勝ではすごくウケてました。ほんと異常なウケでしたね。ずっと拍手が続いてるような感じです。試行錯誤して、自分たちの特長をうまく4分に落とし込めていると思います」

ダンビラムーチョ《吉本興業》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2018年、2022年) ダンビラムーチョ《吉本興業》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2018年、2022年)

《くらげ》

「シンプルに、ふたりの見た目をうまく使って、それを生かしてネタを構成していく。ストーリーもしっかり練られているので、初見の方でもわかりやすく見られるかなと思います。ボケ数を多く打つタイプではないんですが、一撃の破壊力は強い。

ちなみに、くらげはコンビ結成の翌年(2019年)にいきなり準決勝に進出しているんです。そのときの敗者復活戦は8位でしたし、もとから実力はあるコンビ。特に今年はいろんな改革のあったM-1にうまくハマったと思います」

くらげ《吉本興業》2018年結成【最高戦績】準決勝進出(2019年) くらげ《吉本興業》2018年結成【最高戦績】準決勝進出(2019年)

《モグライダー》

「天然のともしげ君と実力派の芝君がツッコミでいじりながら見せていくコンビ。2年前の決勝に出て、『美川憲一さんって気の毒ですよね』から始まるネタの設定の面白さで一気に認知度が上がりました。

メディア出演も増え、それで言うと錦鯉もM-1決勝初進出(2020年4位)後にお茶の間でよく見るようになって、その翌年に優勝しているので、重なる部分があります。

視聴者からは普段のキャラクターも加味して笑ってもらえるので、今までより絶対にウケる。さらに、今年は2年前の『美川憲一さん』に負けないくらいインパクトあるネタを引っ提げてきたので、チャンスかなと思います」

モグライダー《マセキ芸能社》2009年結成【最高戦績】決勝8位(2021年) モグライダー《マセキ芸能社》2009年結成【最高戦績】決勝8位(2021年)

《ヤーレンズ》

「ようやく決勝出場を果たせた、実は芸歴が長いコンビ。大阪から東京に上京した当初は、けっこうテレビにも出ていたんですよ。そこからしばらくは低迷期が続いて。でも実力があることはもうみんなわかっていたので、それがいつ日の目を見るかみたいな感じでした。特長としてはとにかくボケ数が多い。

出井君のツッコミがめちゃくちゃうまいんで、それをしっかり楢原君が立てて数で笑いを取っていく感じ。今までは小ボケが多すぎかなという感じだったんですけど、クオリティがどんどん上がっていって強くなった。風貌やしゃべり方は関東っぽい漫才師なんですけど、DNAは大阪にある、ハイブリッド型漫才師です」

ヤーレンズ《ケイダッシュステージ》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2022年) ヤーレンズ《ケイダッシュステージ》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2022年)

《マユリカ》

「基本は漫才コント。漫才からスッとコントの中に入る流れです。阪本君が挙動不審なキャラクターで危ない人っぽいことをやるんですけど、それに中谷君が絶叫しながらツッコむ形が多い。

今回は準決勝でトリ(出番が最後)だったんですよ。その前のカベポスターとさや香も決勝進出を決めたように大ウケで、その後に出演しても見劣りせず、審査員も『これなら決勝でも大丈夫』という感じがあったんでしょうね。

実はマユリカ、去年の敗者復活戦もトリだったんです。だから、そこで大舞台に慣れたんかなという印象でした」

マユリカ《吉本興業》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2018年、2021年、2022年) マユリカ《吉本興業》2011年結成【最高戦績】準決勝進出(2018年、2021年、2022年)

《さや香》

「おそらく世間的に今年の優勝候補筆頭でしょう。石井君が変なことをボヤいて、それがおかしくて、新山君と対立するみたいな形で、見せ方は昨年と変わらないんですけど、今年はそのネタ設定がめちゃくちゃいい。

今年は漫才コントをするコンビが多いので、しゃべくり漫才が少数派。今回出場のしゃべくり漫才師としては、テンションの高い〝陽〟のさや香と〝陰〟のカベポスターみたいな感じです」

さや香《吉本興業》2014年結成【最高戦績】決勝2位(2022年) さや香《吉本興業》2014年結成【最高戦績】決勝2位(2022年)

《カベポスター》

「"陰"なローテンション漫才でありながら、しっかりとしたストーリーの中で進んでいく。ネタがしっかり練られているので、伏線とかもうまく張りながら、静かだけどしっかり強めに笑いは取っています。

今回のメンバーだとカベポスターは頭ひとつ抜けてローテンションなので、そこで際立たせることはできるかなと思います。だからこそ、去年トップでしたから、今年はトップだけは引きたくないと思ってるでしょうね」

カベポスター《吉本興業》2014年結成【最高戦績】決勝8位(2022年) カベポスター《吉本興業》2014年結成【最高戦績】決勝8位(2022年)

■ズバリ優勝するのはどのコンビ?

以上の9組に敗者復活枠のひと組を加えた全10組で戦いが繰り広げられるのだが、冒頭にもあったように今年から敗者復活戦の方式が変わるとのこと。踏まえて、敗者復活枠の予想は?

「今年から準決勝敗退の21組を7組ずつ3ブロックに分けて、ランダムに選ばれた会場の一般審査員が面白かったコンビを選んで最終の7組目までサバイバル方式で競う。勝ち残ったひと組がブロックの勝者となり、最終3組から芸人審査員がひと組を決定するという方式になりました。

会場全員の投票じゃないので運要素も高くなり、本当にわからないと思います。ただ、知名度や人気投票ではなくなる分、実力で選ばれるのかなと。そうなると、敗者復活枠候補としてヘンダーソンを挙げます。

ラストイヤーですし、準決勝のネタもめちゃくちゃ良かったんで、行ってほしいですね。僕は今回ヘンダーソンが決勝に行かなかったのだけが納得できなかったんで、個人的な思いもあります」

ズバリ優勝候補は?

「僕がこう長年見てきた中でようやくたどり着いた部分で言うと、準決勝で拍手を取ってるコンビが結局、決勝でも拍手を取ってるんです。その点でダンビラムーチョはかなりウケて拍手も取れてました。決勝のあの舞台をパーティにしてくれるんじゃないかと期待してます」

決戦は12月24日、ABCテレビ・テレビ朝日系列で生放送。聖夜の熱い戦いに期待!