MISAMO(2023年デビュー) キャッチーでポップなコンセプトの9人組アイドルグループ・TWICE初のユニットとして、2023年7月にデビューしたMISAMO。日本人メンバーのモモ、サナ、ミナの3人からなる。デビューアルバム『Masterpiece』は初週で15.5万枚を売り上げ、オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。初週売り上げは女性アーティストの今年度最高売り上げを記録した。アルバム収録曲『Do not touch』のMVは9000万回以上、再生されているMISAMO(2023年デビュー) キャッチーでポップなコンセプトの9人組アイドルグループ・TWICE初のユニットとして、2023年7月にデビューしたMISAMO。日本人メンバーのモモ、サナ、ミナの3人からなる。デビューアルバム『Masterpiece』は初週で15.5万枚を売り上げ、オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。初週売り上げは女性アーティストの今年度最高売り上げを記録した。アルバム収録曲『Do not touch』のMVは9000万回以上、再生されている

今年の『第74回NHK紅白歌合戦』には、史上最多のK-POPアイドルグループが出演予定だそうです! テレビの前で芯を食ったコメントが言えるように、今年も5分でファンになれちゃう特集をお届け!! 注目はナムジャドル(男性アイドル)のふた組だ!

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■日本公演のほうがチケット取れない!?

きっと今年の大晦日も、なんだかんだ言って見ちゃうであろう『NHK紅白歌合戦』。74回を数えるこの歌番組に、初出演するK-POPアイドルが今年もいる。MISAMOStray KidsSEVENTEENの3組だ。

『紅白』に出るとなるとさすがに無視できない!ってことで、大晦日に芯を食ったコメントができるように、各グループの魅力を徹底取材した!

まずはMISAMO

「MISAMOは、これまで『紅白』にも4度出場しているTWICEというグループの日本人メンバー3人からなるユニットです」

そう語るのは、YouTubeでK-POPを中心にダンス解説動画を投稿しているARATA氏だ。

「TWICEが世界的なグループに成長する中で、日本にも広くK-POPブームをもたらした象徴的な存在だと思います」

TWICE(2015年デビュー)TWICE(2015年デビュー)

では彼女たちの注目ポイントは?

「楽曲のクールな世界観も、それに合った強い歌詞もいいのですが、やはり注目すべきは3人のゴージャスな気品です。そして、TWICEで8年以上もの間、共に踊ってきた信頼関係からなる3人の空気感と、それぞれ個性がありながら息の合ったダンスも見どころです」

韓国のシンガー・ソングライターであり、JYPエンターテインメント設立者で同事務所のプロデューサーも務めるJ.Y.Park。1971年生まれ。オーディション番組『Nizi Project』で話題に韓国のシンガー・ソングライターであり、JYPエンターテインメント設立者で同事務所のプロデューサーも務めるJ.Y.Park。1971年生まれ。オーディション番組『Nizi Project』で話題に

今年の『紅白』には過去最多となる6組ものK-POP系アーティストが出演する。そのうちの3組が、『Nizi Project』でもおなじみ、J.Y.Parkが代表を務める韓国の大手事務所JYPエンターテインメントに所属している。

MISAMOもそのうちのひと組だが、2020年に「縄跳びダンス」で一世を風靡したNiziUもJYP所属アーティストだ。今年も紅白に出場決定しており、これで4年連続の出演となる。

NiziU(2020年デビュー) オーディション番組『Nizi Project』から誕生し、2020年に『Step and a step』でデビューした9人組アイドルグループ。2023年10月に『HEARTRIS』で韓国でのデビューを果たす。11月8日には韓国のテレビ局MBCの音楽番組『SHOW CHAMPION』に出演し1位を獲得した(写真は1位獲得後のアンコールステージのもの)NiziU(2020年デビュー) オーディション番組『Nizi Project』から誕生し、2020年に『Step and a step』でデビューした9人組アイドルグループ。2023年10月に『HEARTRIS』で韓国でのデビューを果たす。11月8日には韓国のテレビ局MBCの音楽番組『SHOW CHAMPION』に出演し1位を獲得した(写真は1位獲得後のアンコールステージのもの)

「NiziUは今年12月にデビュー3周年を迎え、今年の10月には韓国デビューも果たしました。それによって意識も大きく変わったのか、日本で磨いてきたパフォーマンス力に、さらに貫禄が出てきた印象です。

デビュー当時の〝かわいくてフレッシュ〟というイメージを持っている人にとっては驚くようなステージが見られると思います」

StrayKids(2018年デビュー) 2018年にデビューした8人組で、スキルフルなラップとダンスミュージックをベースとした自作曲が特長。楽曲制作を主に手がけているのは3RACHAと呼ばれるバンチャン(右端)、ハン(左から3人目)、チャンビン(左端)の3人StrayKids(2018年デビュー) 2018年にデビューした8人組で、スキルフルなラップとダンスミュージックをベースとした自作曲が特長。楽曲制作を主に手がけているのは3RACHAと呼ばれるバンチャン(右端)、ハン(左から3人目)、チャンビン(左端)の3人

そして、JYP所属で今年初出場することで話題になっている男性アイドルグループがStray Kids(以下、スキズ)だ。K-POPのクラブイベントを主催するDJで、スキズをデビュー当時から見続けているe_e_li_c_a(エリカ)氏は今回の出場に関してこう語る。

「韓国でもある程度の人気はありますが、プロモーションの仕方がうまかったこともあり、コロナ禍に日本で爆発的にファンを増やしました。韓国でのドームコンサートよりも、日本のドームコンサートのほうが興行規模が大きいにもかかわらず、チケットの入手は日本のほうが困難です。

とある調査によると、スキズのMVや音源の再生数の割合は日本が14.39%、その次はアメリカで9.18%、そしてロシア、メキシコ、ブラジルと続いて、韓国は3.45%という調査結果が出ています。

そのくらい海外人気が高い。今回の『紅白』出場も、そういう意味では特に驚きはなく、次に来るなら彼らだろうと思っていました」

■自己プロデュースするハイスペックグループ

そんなスキズの魅力とは?

「スキズはデビュー時から自分たちで楽曲制作を行なっている自己プロデュースグループ。特に中心となり制作活動を行なっているのが3RACHAと呼ばれるユニットの3人で、スキズでデビューする前から3人で楽曲を制作し、ウェブ上に歌もラップも自作の曲が入ったミックステープを3つもアップロードしていました」(エリカ氏)

3人ともが楽曲の制作からプロデュース、レコーディングのディレクションまでこなす3RACHAは、曲の制作にメインで関わり、3人の中で作曲した数も一番多いバンチャン(26歳)、パワフルなラップが持ち味のチャンビン(24歳)、メインボーカル級の歌唱力に言葉を詰めたラップが得意なオールマイティプレイヤーのハン(23歳)からなる。前出のARATA氏も、スキズの注目ポイントに「チャンビンのマッチョで厚みのあるラップ」を挙げる。

「また、ダンスも楽曲もクセがありますが、一度ハマったら病みつきになります。自分たちで作っているので、独特な世界観にもかかわらず、歌やダンスに一貫性もあって説得力がある。メンバーの声質を把握して作られているはずなので、それぞれの個性が最大限引き立つようにできている印象です」

SEVENTEEN(2015年デビュー) PLEDISエンターテインメント所属の13人組グループ。2015年のデビュー当時からメンバー自身が楽曲制作や振り付け作成に携わる「自主制作ドル」として名を馳せる。ヒット曲には『VERY NICE』『Pretty U』などがある。注目メンバーは、パフォーマンスチームのリーダーホシ(左から4人目)、ほぼすべての楽曲制作を手掛けるボーカルチームのリーダーウジ(右から3人目)、バラエティもメインボーカルも何でもこなすスングァン(右から4人目)SEVENTEEN(2015年デビュー) PLEDISエンターテインメント所属の13人組グループ。2015年のデビュー当時からメンバー自身が楽曲制作や振り付け作成に携わる「自主制作ドル」として名を馳せる。ヒット曲には『VERY NICE』『Pretty U』などがある。注目メンバーは、パフォーマンスチームのリーダーホシ(左から4人目)、ほぼすべての楽曲制作を手掛けるボーカルチームのリーダーウジ(右から3人目)、バラエティもメインボーカルも何でもこなすスングァン(右から4人目)

さて、そんなスキズと共に初出場のナムジャドル(男性アイドル)なのがSEVENTEEN(以下、セブチ)だ。デビューから活動を追いかけるエリカ氏が解説する。

「セブチもスキズ同様、自己プロデュースグループで、楽曲制作から振り付けまで自分たちで作っています。デビュー後にスキルを身につけて楽曲制作にメンバーが携わるアイドルグループは少なくないのですが、両グループともデビュー時から自分たちで作り続けているところが特長です」

では、そんなセブチはどんなグループ?

「今、K-POPシーンで一番CDが売れるアイドルグループです。現在、メンバーの兵役のために活動休止しているBTSが、世界的にも依然最も人気のあるK-POPグループなのですが、追随しているのがセブチといえるでしょう。

ただ、そんなセブチも調査を見ると、スキズと同じようにMVや音源の再生数の割合は日本が18.92%、韓国は15.79%。そのくらいK-POPが今や日本で浸透しているのです」

では、セブチの注目ポイントは?

「韓国では事務所と所属アーティストの専属契約が7年であることが多いので、そのタイミングで事務所を移籍したりグループを脱退する人がいたりするのですが、セブチは13人全員が契約を更新しました。メンバーがグループを最優先に活動している印象です。

200人を超えるダンサーとパフォーマンスをしたり、スローテンポな曲に過激なタイトルをつけたり、いろいろと前例を覆すようなグループで、ドーム規模の大きい会場で見るステージは圧巻で思わず見入ってしまいます。

特に注目すべきは、デビュー当初から音楽をほぼすべて手がけている小柄なウジ(27歳)。さまざまなジャンルの楽曲を、コンセプトを変えつつ自己プロデュースしていて職人という感じ。セブチのボーカルリーダーでもあり、甘い歌声が魅力です」

以上の4組に加え、宮脇咲良が属するLE SSERAFIMと、韓国発のオーディション番組の日本版から誕生したJO1にも要注目だ。ぜひ『紅白』で知ったかぶって、ドヤ顔で年を越しましょう!