今春に高校卒業を迎えた4名の注目女優を撮り下ろし。教室に響く声、放課後歩いた帰り道、思い出だらけの制服姿__。青春の記憶と今しかない輝きを閉じ込めた卒業写真とともに、高校時代の思い出や今後の目標について語ってもらった卒業記念インタビューをお届けします。
今回は、10歳からモデルとして活躍する林芽亜里。現在は、ファッション誌『non-no』の専属モデルを務めるだけではなく、テレビドラマに初出演を果たすなど、女優としても期待を集める注目の逸材だ。
――トンボ学生服のブランド『OLIVEdesOLIVESchool』のモデルを務める林芽亜里さん、さすがバッチリ制服が似合っています! 高校生の3年間は思い描いていたとおりの高校生活でした?
林 石川県から上京してきたので、東京の学校に通うということは未知の経験で、「どういう高校生活になるんだろう」とちょっと心配もしていましたが、3年間過ごしてみて結果的にすごく楽しかったです。
――その3年間を振り返って一番の思い出は?
林 ぱっとすぐに思い浮かんだのは高校3年生の体育祭です。もちろん体育祭自体が楽しかったのもあるのですが、その前に友達とイマドキのJKが作りそうなネームボードを作ったのがとても楽しくて!
――ネームボード?
林 自分の名前を書いたボードの周りに落書き的な文字を書いたり、飾りを付けてデコったりするんです。そのボードを持って友達と写真を撮ったり、プリクラを撮ったり。最近のJKたちの間ではすごく流行ってるんですよ。
高校に入学する前から『THE・JK』的なことに憧れていたので、それを3年生にして叶えられたのがうれしかったです。
――なんで高校3年生までは叶えられなかったんですか?
林 今、とても仲良しの女の子がいるんですが、その子は2年生の時に私の学校に転校してきたんです。それまで私は、本当に静かに高校生活を送っていたんですけど、出会ったその子がまさにイマドキJKという感じで。それにつられて私もJKを楽しむことができました。
――じゃあもう親友のような存在ですか?
林 そうですね。中学校は地元の石川だったので、そのころの親友たちとは今もとっても仲良しなんですが、高校では親友と呼べるくらい仲良くなれた子は少なかったので、転校してきてくれて本当にありがとうと思っています。
――良い出会いがあってよかったですね! 仲良くなったきっかけは?
林 きっかけというきっかけは無くて、いつの間にかって感じです。あ、でも、私から話しかけたかも。ホームルームのときに、レクリエーションのようなものがあって、そのタイミングで話しかけて、そこから仲良くなった気がします。
私はもともと人見知りなところがあったのですが、小学校・中学校のころよりも改善されてきていたので、コミュニケーションを取りたい欲が出てきたのかもです(笑)。
――なんかすごく素敵な青春ですね! ほかに高校生活で「青春だなぁ」って感じたことはありますか?
林 1、2年生の時は感じていなかったんですが、3年生になったくらいの時から「制服を着て高校に行く」ということ自体が、青春だなって思うようになりました。
――なんでそう思うようになったんですか?
林 もちろん学園祭だったり、体育祭だったりといった学校生活のイベントごとも楽しくて青春だったんですけど、高校3年生の時にふと、「朝起きて、制服を着て、学校に行く準備する」ということがもうすぐ終わっちゃうことに気づいて、寂しくなっちゃったんです。
日常的にやっていることだけど、これが本当にいちばん身近な青春なのかもしれないって思いました。あとは、友達と笑っている時も青春だったし、そういう大きなイベントじゃなくて高校生として過ごしている日常の何気ない時間が、一番の青春なんじゃないかって。
――たしかに何気ないことが今しかない大切な瞬間なのかもですね。そんな高校生活の2年生のときにファッション誌『non-no』の専属モデルに。今までも『二コラ』などで専属モデルを務めてきましたが、求められるものも違うのでしょうか?
林 全然違いますね。小学校4年生からモデルのお仕事をしてきましたが、雑誌が変わるごとに新しい学びがあります。
その中でも『二コラ』から『non-no』への移籍は大きな変化でした。『ニコラ』はひとつの企画の中にたくさんのモデルが登場するので、撮影も何人ものモデルが集まってにぎやかな雰囲気で進むのですが、逆に『non-no』はもっと大人の雑誌なので、私から見るとすごく落ち着いた撮影現場だと感じました。
モデルがひとりの現場や、複数いても少人数の企画が多いので、より責任を重く感じます。メイクも今までとは全然違って、落ち着いた感じなので、「こんな感じになるんだ」って、自分自身すごく新鮮ですね。『non-no』に新しい自分を引き出していただいている気がします。
――変化といえば、3月まで放送されたテレビドラマ『先生さようなら』で、ドラマ初出演を果たしました。これも大きなチャレンジとなったのでは?
林 そうですね。今まではモデルのお仕事が楽しすぎて、「モデルのお仕事だけやっていたい」と言っていたこともあったのですが、今回挑戦させていただいたことで、すごく刺激になりました。
演技のお仕事にも挑戦してみたいと思って、たくさんオーディションや顔見せに参加していましたが、なかなか演技のお仕事が決まらず試行錯誤していたタイミングでいただいたドラマのお仕事だったので、すごくうれしかったんですけど、正直に言うと今の自分にできるのかなという不安もありました。
――林さんが演じた城嶋弥生役はレギュラーで登場する主要キャラクター。いきなりの大抜擢です。
林 びっくりしました。映画も舞台も経験のない中での初演技、初芝居だったので、未知の世界でしかなかったです。楽しみのワクワク、不安なドキドキ、二つの気持ちがありましたね。でもせっかくいただいたお仕事なので全力で取り組みました!
撮影期間が始まる前は、「こんな長い間撮影するのか!」って思っていたのですが、いざ撮影が始まると、どんどん時間が過ぎて行って、クランクアップ。終わってみるとあっという間でしたね。
――演技をしてみて難しかったことは?
林 とにかく何もかもが難しかったです(笑)。自分の中では感情を表現した演技をしているつもりでも、画面越しだとそれが全然出ていなくて、感情をオープンにすることってこんなに難しいんだって思いました。自分が思っている以上に"感情の最上級"を表現しないといけないんだなって。体力的にも消耗して大変でしたし、もっとがんばらなきゃいけないなぁと、しみじみ思いました。
――とても良い経験になりましたね。女優デビューも果たしたことで、ますます活躍に期待が高まる林芽亜里さん。今後の目標は?
林 芸能のお仕事はずっと続けていきたいと思っています。モデルは小学校4年生からずっと大好きなお仕事なので続けていきたいですし、演技の楽しさも自分の中で芽生えてきたので女優のお仕事にもどんどん挑戦していきたい。どちらのお仕事にもゴールはないと思っているので、どちらかに偏るとかじゃなく、どんどん自分を新しく更新していってモデルでも女優でも新しい一面を見せていけたらなって思います。
――ちなみに女優として演じてみたい役は?
林 今回、お芝居の現場を通して、正解がないのが映像の世界の楽しみだと教えてもらったので、演じたい役を限定せず、いろいろな役をこなしていきたいと思います。
それこそ、JKの役もまだまだやりたいと思っているので、制服とは今後も長い付き合いになりそうです!
(スタイリング/米丸友子 ヘア&メイク/鷲塚明寿美)
●林芽亜里(はやし・めあり)
2005年11月5日生まれ 石川県出身
◯10歳よりモデルとして活躍し、現在は『non-no』の専属モデルを務める。今年3月まで放送されていたドラマ『先生さようなら』(日本テレビ系)でテレビドラマ初出演を果たし。公式Instagram【@meari__hayashi】