今春に高校卒業を迎えた4名の注目女優を撮り下ろし。教室に響く声、放課後歩いた帰り道、思い出だらけの制服姿__。青春の記憶と今しかない輝きを閉じ込めた卒業写真とともに、高校時代の思い出や今後の目標について語ってもらった卒業記念インタビューをお届けします。

今回は、10代女優として独特な存在感を放つ小宮山莉渚。ファッション誌『non-no』の専属モデル、ダンスボーカルグループ「MISS MERCY(ミスマーシー)」でのアーティスト活動で"三刀流"ともいわれ、高校時代から活躍の幅をぐんと広げている。

――小宮山さんってカッコよくてクールな印象があったのですが、こんなに人懐っこいんですね。ギャップがすごいです!

小宮山 イメージと違うねってよく言われます(笑)。だから、学校だと「教室の隅っこで本とか読んでそう」とか言われちゃうので、初対面でも怖がられないように自分から話しかけるようにしていました。

――そんな努力が! 学校ではどんなコだったんですか?

小宮山 明るい方だったと思います! ただ、人に何かを言われても自分の考えを貫くところもあったり、自由に生きているかもしれないです。もちろん人の意見を参考にすることはあるけど、自分の意思をしっかり持つようにしています。

――高校一年生の春に宮城県から上京。高校時代で一番の思い出は?

小宮山 高2のときに行った修学旅行です。沖縄のアイスをみんなで食べながら、部屋で何気ない話をしていたらツボって(笑)。お腹が痛くなるくらい笑って、そのまま疲れて寝ちゃったことが忘れられないです!

――楽しそうですね。友達とはすぐ仲良くなれるタイプ?

小宮山 話しかけることに抵抗がないので、すぐ仲良くなれると思います。親が転勤族でいろんな学校を転々としていたので、自分から友達を作らなきゃって気持ちが強いんです。だから、高校時代も委員会でたまたま隣の席になったら話しかけちゃうとか平気であったので、いろんなクラスに友達がいました。

――コミュ力高いですね!

小宮山 高いほうかもしれないです。でも、ちっちゃいときは人見知りだったんですよ。おばあちゃんと会うときもお母さんの後ろにこう隠れちゃう感じでした。

――全然人見知りっぽくないけど、どうやって克服したんですか?

小宮山 小学生の頃からやっている囲碁がきっかけでした。囲碁って子供からおじいちゃんおばあちゃんまでやるし、子供の大会があると知らない学校の人がいっぱい集まるんですよ。対局するときに話すとか、話さなくてもいろんな人と対面する感覚に慣れていたので少しずつ人見知りしなくなりました。

――その対局が苦じゃなくて、よっぽど楽しかったんでしょうね。

小宮山 楽しかったです! 1個の局面を2人チームでやる「ペア碁」というのがあって。話したことない人と組むときはコミュニケーション能力が試されるので、そこでも徐々にコミュ力が培われていました。

――高校時代から女優やモデルのほか、アーティスト活動の三刀流。さらに学校もあったら忙しすぎてイヤになることも?

小宮山 学校は苦じゃなかったというか、息抜きでした。仕事と学校を切り離して考えたときに、そこでしか味わえない楽しさがどちらにもあったので、それぞれで息抜きができたんです。仕事で悩んでいても学校に行けば友達とキャハっと笑えたので。

――仕事で悩むって例えばどんなことですか?

小宮山 MISS MERCYでのダンスとどう向き合うかとかですね。元々、ダンスがすごく苦手でロボットダンスみたいにカクカクなっちゃって(笑)。努力するのも楽しいけど、うまくできないツラさをどう乗り越えて行こうかなとかを考えていましたね。

――MISS MERCY は2018年からレッスンを積んで、2022年の春にデビューしたんですよね。この3年間でどう成長したと思いますか?

小宮山 歌やダンスもそうですけど、ファンの方々たちとの距離が近くなったかなと思います。デビュー前は鏡の自分と向き合って練習していたので、ライブやイベントをするようになって視野が広がりました。だからこそ見えてくる課題も増えたんですけど、ファンの方々について行きたいと思ってもらえるようなグループを目指したいなって思います!

――ライブやレッスンも多いから大変ですよね。仕事しながら学校行くって本当に尊敬します。

小宮山 でも私の性格上、何もしていないほうがイヤで、常に動いていたい人なんです。だから、ぴょんぴょん飛び跳ねながら歩くとか、なんか行動が多いんですよ。仕事と学業の両立は大変でも、いろいろ忙しくしているのは楽しかったです。何かしていなきゃ気が済まないタイプなので(笑)。

――では、高校の3年間で達成できたことはありますか?

小宮山 達成というか、高2で雑誌『non-no』の専属モデルになれたことは第1のゴールを潜り抜けたような思いでした。元々、雑誌『Seventeen』のモデルになりたいってところから、この業界に入ったんです。第2、第3ってゴールはまだまだ続くと思うので、もっとレベルアップしていきたいです!

――『non-no』って大学生のイメージがあるので、高校生でモデルになったのは驚きました。

小宮山 もうなんかびっくりして、「自分でいいのかな?」って思いました。でも、同い年の林芽亜里ちゃんと一緒のタイミングで入れたので心強かったです。今まで洋服を見せる撮影をしてこなかったので、すごく新鮮で学びがいっぱいあって楽しいですね。それと撮影現場でいただくお弁当がいつもおいしい(笑)。

――高校卒業しましたが、今後はどうなっていきたいですか?

小宮山 モデル業と女優業、MISS MERCYの活動すべてにおいて自分らしくいたいです。モデルでは少しクールな自分も見せられたり、グループでは笑顔が多いし、お芝居は役の性格が出るからそれぞれ違うんですけど、その中でも自分らしさを持っていろんな姿を見せていけたらいいなって思います。

――憧れの女優さんとかいますか?

小宮山 小松菜奈さん! モデル業も女優業もやられていて多彩だけど、どの場でもすごく芯の強さを感じるので。あと、仲里依紗さんも自分を貫いている世界があるというか、お仕事を楽しんでいる感じに憧れます! 誰かに言われてやっている感じがしないというか、自分がやりたくてやっているのが伝わってくるので、自分もそう思ってもらえるように頑張りたいです。

――小宮山さんもちょっとそういう感じありますよね。今回の撮影でもこっちが言わなくても自分で自由に動いて、それがちゃんと絵になってくれるんですよ。

小宮山 ほんとですか!? これからもその"パレット"広げていきます!

(スタイリング/米丸友子 ヘア&メイク/岩根あやの)

●小宮山莉渚(こみやま・りな)
2005年7月14日生まれ 宮城県出身。
◯2018年にデビューし、『ヤクザと家族 The Family』で映画初出演。6月7日(金)公開の映画『違国日記』に出演。『non-no』の専属モデル、7人組ダンスボーカルグループ・MISS MERCYのRINAとしても活動中。
公式Instagram【@rina_komiyama】
公式TikTok【@komiyaman】