じゃい(インスタントジョンソン)
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第102回】ギャンブルで逆張りとはどんな時にすべきなのか。(担当編集が飲み屋で隣り合った客が呟いていた疑問・おそらく50代・男性)
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今週はマイラーズカップとフローラステークス。マイラーズCは実力通りの結果でしたね。おそらく上位2頭と他の馬には着差以上の差があり、10回走っても1、2着のソウルラッシュとセリフォスは変わらなそうです。
3着は展開次第で変わりそうですが。安田記念はナミュールやマスクトディーヴァなど他の実力馬も参戦するでしょうからこの2頭がどうなるか楽しみですね。
フローラSはオークスと結びつく感じはしなかったけどどうかなぁ? 多分人気にもならなさそうですしね。来週からのG1も楽しみです!
それでは質問に。
「逆張り」というのは面白い発想ですよね。よく聞くのは「ついてないヤツの逆に張れ!」ですよねぇ。これは主にバカラなんかで使われます。
よくある手法の1つではあるのですが、理論的に説明するのは現状では困難です。なぜなら何一つ数学的根拠がないからです。
ただ、実感としては、間違いなくこの手法が正しいときがあるんです。とある国にギャンブルで財を成した人がいて、その人のギャンブルの条件が、
①1対1の勝負で、確率が2分の1のギャンブルで勝負
②相手が「これで負けたら終わり」という切羽詰まった状態であること
③相手に先に選ばせる。
この条件でギャンブルをした場合、相手はほぼ負けを選んでしまうらしいのです。本来なら2分の1の確率になるはずですよね。でも、確率以上に勝てるというのです。
競馬でも逆神と呼ばれる人がいます。
「この馬は来ないだろう」と予想するのではなく、「あの人が本命にしてるから来ない!」「あの人が切った馬だから買い!」
これこそが逆張りです。
拙著「稼ぐメンタル」にも書きましたが、学生時代の友人の賢太郎君は、自分が本命にした1番人気をことごとく飛ばしていました。数カ月という短い競馬人生で、賢太郎君が馬券を的中させたのはたったの1回だけ。
しかも、京都の11レースだと思って、間違えて中山の11レースを買ってしまい、なぜかそれが的中したという、その1回だけでした。もう「予想って何だろう?」って感じです。そして、賢太郎は早々と競馬を引退しました。
とまあ、彼のように「とにかく当たらない」「結局ハズレを引いてしまう」人は実際に存在します。僕の会員さんでも、いつもは毎回丸乗りしているのに、たまたま買ってない時だけ僕の予想が的中するという(僕はジョーカーと呼んでいます)人もいます。スタッフにもジョーカーがいて、その人には「頼むから俺の予想に乗らないで」と頼んでいます。
その人が本命にすると「出遅れる」「落馬する」など、競走馬の実力とは関係ない不運が多発する。何の根拠もありませんが、確実にこういう星の人は存在すると思っています。おそらく自分でもそうだと気づいているのではないでしょうか?
テキサスホールデムで僕が採用しているのは、ついてない人のオールインは自分のハンドが弱くてもコールする。しかも、そのついてない人がティルト状態(熱くなっている、ヤケになっている、冷静さを欠いている)なら尚更です。前述したギャンブル必勝の条件に当てはまりますね。2.7オフはさすがにコールはしませんが、8.9オフくらいならコールしますね。
そこら辺の塩梅はその人のついてなさ具合、ティルト具合、スタックがどれくらいかで判断します。
逆張りの反対に、「ついてる人には逆らうな!」「ついてるヤツに乗れ!」というのもあります。麻雀やポーカーでも、そういうことはいつも考えますね。
麻雀だったら、ついている人がリーチしたときはわざと1発を消したり、本来鳴くような牌じゃないところで鳴きを入れてリズムを崩そうとすることもあります。
テキサスホールデムでも、ついてる人が相手の場合は、強いハンドでもフォールドします。
ここまで勝負相手が、ついている、ついてない場合の話をしましたが、もし自分が渦中の人ならどうでしょう?
まず、「ついてない」「流れが悪い」時は、とにかく我慢です。麻雀ならあえて効率が悪い打ち方をしたり、両面待ちでは嫌ってあえてカンチャンを残すとか、とにかく流れを断ち切るようなことをします。とにかく自分の流れが悪いということを冷静に受け止めて、じっと我慢するんです。
逆に流れが良い時はその流れを止めないように、素直な心で真っ直ぐに打ちます。こういう状況下では、ついてない人が立直なんかしても無視ですね。手を曲げていい流れを断ち切る方が嫌ですから。ポーカーでも流れが良い時はハンドレンジを広げます。競馬ならベット額を上げたりします。
まとめると、とにかく運の流れ見ることです。
自分であれ他人であれ、「ついてる」「ついてない」という目線で周りを観察することです。完全デジタル派や理論派には不要な能力かもしれませんが、僕自身はなんだかんだいって流れは存在すると思っていますし、それを感じてプレーをする方が楽しいんですよね。一つのゲームが充実するというか、とにかくより濃厚になる気がするんです。
もちろん、デジタルな部分の大切さを否定するわけではありません。ただ、運や流れだけでプレーする人は、それはとても面白い時間を過ごしているのかもしれませんね。
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【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!
じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。