直井裕太なおい・ゆうた
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。
超人たちには独自のフェイバリットがあり、その使い所や技のアップデートもファンにとってのお楽しみ要素のひとつ。今回、なすなかにし中西さんが考案した超人は、今までの超人とはコンセプトがまったく異なるフェイバリットを使うという。その超人の正体とは?
身長:172cm 体重:75kg 超人強度:80万パワー 出身地:日本
中西 挟み超人オハシ、です。彼の必殺技は相手超人を挟むことなんです。ハシで挟んだ状態で、そのままリング外へ投げる。つまり相手をリングアウトさせ、それで勝利を得る新しいコンセプトの必殺技なのです。
――でも、動きの速い超人をハシで挟むのは難しいのでは?
中西 オハシの足元を見てください。これ、なんだかわかりますか?
――なんか茶色い液体のようですけど?
中西 正解です。これは、お出汁です。相手超人が「なんか、ええ匂いするなー!」と昆布風味の関西風お出汁お出しの香りにつられて来たところを、両腕に持ったハシで挟むのです。つまり、お出しはワナの役割を持っているのです。大きな超人強度を必要とせず、お出汁に引きよせられた相手をタイミング良く挟んでリングアウトさせるだけで試合終了です。
――お出汁の香りが苦手だったり、お出汁に興味がないという超人もいるのでは? 例えば、バッファローマンがハリケーンミキサーで突っ込んできたら、どう対応するのでしょう。
中西 実は、このお出汁はヌルヌル状態なのです。仮にバッファローマンが「なんやこの茶色い汁! 邪魔や!!」と突っ込んできても、お出汁に足を滑らして転倒するでしょう。そこをハシで挟めば、もう試合終了です。
――頭の上にもなにか載っていますが、これは?
中西 ふっくらと炊けたコシヒカリです。お出汁に滑って転倒しても、まだ向かってくるような超人には、このコシヒカリを投げつけます。とても粘度の高いコシヒカリなので、超人は身動きができません。そこを、ハシで挟むというわけです。
ハリケーン・ミキサーもストップできる粘度ですから、おそらくスクリュードライバーでも停止させることができるでしょう。つまり、全超人の動きを無力化できるのが、オハシの頭部にあるコシヒカリなのです。
――ところで、オハシはどういった成り立ちの超人なのですか?
中西 もともと割烹料理超人でした。なので、超人を天ぷらや刺し身にできるほど、残虐な一面もあります。しかし、Eテレで『オハシの挟んでGO!』というキッズ向けのハシの使い方講座番組のレギュラーになってからは、一切の残虐ファイトを封印してしまったんですね。残虐ファイトがウリだと、さすがにEテレのレギュラーはオファーきませんから。
――ハシの持ち方にはかなりこだわりがあると?
中西 はい。それこそペンタゴンと対戦した時には、飛び回るペンタゴンをハシで挟んだことがあるほど。しかも、試合後はめちゃくちゃなハシの持ち方をしていたペンタゴンに、正しい持ち方を指導しました。それほどハシにはこだわりがあるのです。
――ところで、ペンタゴンのように飛行可能な超人はリングアウトでの勝利は難しいのでは?
中西 飛行超人は反則負け!というルールを設定してもらいます!
●なすなかにし
ボケの中西茂樹とツッコミの那須晃行のいとこ同士のお笑いコンビ。YouTubeでは『なすなかチャンネル』を配信中。ロケものを中心に数々のバラエティ番組で活躍。フジテレビ系「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」では、ティーパックマンと共演し話題に。オリコンが選ぶ「2023年上半期ブレイク芸人ランキング」でも見事2位!!
アニメーション制作:Production I.G
原作:ゆでたまご(集英社『週刊プレイボーイ』・『週プレNEWS』連載中)
監督:さとう陽 シリーズ構成:深見真
キャラクターデザイン:丸藤広貴 音楽:高梨康治
ライター。尊敬する文化人は杉作J太郎。目標とするファウンダーは近藤社長。LINEより微信。生活費の支払いは人民元という国境を越えるヒモおじさん。ガチ中華はブームじゃなくって、主食です。