1月27日(月)発売『週刊プレイボーイ6号』の袋とじグラビアに登場した川越にこ。島育ちの純朴なキャラクターと、豪快なエビ反り絶頂のイキッぷりで一躍トップAV女優の仲間入り。デビュー1周年を迎える彼女に、1泊2日のガチンコ里帰りロケを敢行。
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■笑顔で迎えるおばあちゃん
群青色の空に、パステル絵の具で描いたような白い雲が浮かんでいた。
東京の離島、八丈島―。羽田空港から飛行機で1時間弱、人口7000人ほどの島には品川ナンバーの車が走っている。ウミガメが泳ぐ美しい海と手つかずの大自然が人気で、GWから夏場にかけて多くの客が訪れる人気の観光地だ。川越にこはこの島で生まれ、高校を卒業するまでこの島で育った。
「まさかグラビアの撮影で八丈島に戻るなんて......調理師の専門学校に入るために島を出た18歳のときには、絶対に想像できなかったことです」
昨年の11月、撮り下ろしのオファーを彼女にした際に「地元でロケをしてみませんか?」と提案したところ、ふたつ返事で受け入れてくれた。
「もうすぐAVデビューしてから1周年という記念のタイミングでもあり、八丈島で撮るなら今しかないと。この仕事を始めて2ヵ月くらいたった頃に心を決めたんです。隠すのはやめようって。隠せば隠すほど、人は悪いウワサを流すじゃないですか?
AV女優という仕事が好きで、自信を持って取り組んでいる姿を見せることで応援してくれるファンの方も増えるはず。地元でグラビアを撮るのは恥ずかしいことじゃないし、ありのままの私を知ってもらえたら周りの理解も深まると思いました」
12月。オフシーズンの八丈島便の客席はまばらだ。空港に降り立ち、真っ先に向かったのは日用品を扱う商店を営む実家だった。柔らかい笑顔をたたえたおばあちゃんが、優しく彼女を迎え入れる。
「おばあちゃんと会うのは2年ぶり。久しぶりすぎて変な気持ちになりますね(笑)。幼稚園くらいから遊びの延長みたいな感覚でレジ打ちなど、お店の手伝いをしていました。おじいちゃんが亡くなってひとりでここを切り盛りするおばあちゃん。元気そうな姿を見て安心しました」
■新しい人生を歩くために
撮影は風の向くまま、気の向くまま。彼女の思い出や慣れ親しんだ場所を聞きながら、ゆったりと進んだ。
「スマホには八丈島の〝映える〟景色がいっぱい保存してあります。季節は冬ですが、どうせ撮影するなら海にも入りたいし、自然豊かな八丈島の大地を全身で感じたい。ラッキーなことに雨予報を覆す晴天に恵まれました。私、自他共に認める晴れ女なんです。
ひとつ残念なのは、体のメンテナンスのためにカッピング(吸い玉による美容治療)をしたらガッツリ背中に跡が残ってしまったこと。撮影に臨む気合いが裏目に出ちゃいましたね。でも、そんな姿を残せるのはいい記念になるかもしれません。逆に貴重ですよ!」
彼女はとにかく明るくてポジティブだ。真冬の海に素足で入ろうと、枯れ草の上に裸で寝そべろうと弱音ひとつ口に出さない。いつでも笑顔でスタッフを盛り上げてくれる。
「島に住んでいた頃はあまり笑わない女のコだったんです。自分の中に陰と陽、月と太陽みたいなふたつの感覚があって、川越にこでいるときは太陽でありたい。だから芸名をいつも笑っていられるように〝にこ〟にしました。
〝川越〟は生まれてからすぐに変わってしまった旧姓です。〝川越にこ〟として新しい人生を前向きに歩いていきたいという願いを込めて、自分で考えて名づけました」
スーパーで調達した洋がらしが利いた八丈島名物の島寿司で昼食を済ませ、アパートの一室に場所を移して撮影は続く。その合間に、AVデビューまでの経緯をじっくり聞いてみた。
「この島が大好きです。だけど、ずっとい続けようとは思えなかった。チェーン店が一軒もなくて、遊びといったら友達とドライブしたり、家でダラダラしたり。日々、変わらない生活......刺激が欲しかったし、調理師として東京で働きたい目標もありました。
専門学校を出てレストランに就職して、東京で自分なりには充実した毎日を送っていたものの、女性としてもっと輝きたいし、先ほど話したような刺激も求めたかもしれません。
下積みが何もない私が女優さんやタレントさんを目指すのは現実的じゃない。AVの世界だったら島育ちの芋っぽい私でも需要があるんじゃないかって考えたんです。
確かにAV女優になることに対してネガティブな声もたくさん届きました。ただ、過去を振り返ると今のほうが絶対に楽しいし、自分で選んだ川越にこの人生をやりきりたい気持ちでいっぱいです。それに新しい夢ができたんです」
■八丈島は気まぐれだ
どっぷり日が沈んでも撮影は続いた。裸にコート一枚を羽織り、鮮やかな赤い実をつけた島の植物を手に持ってストロボ光を浴びる。身震いする寒さの中、やっぱり彼女は泣き言ひとつ口にしないで笑っていた。
「人間の三大欲求ってあるじゃないですか? 食欲と性欲、そして睡眠欲。食欲は調理師の経験があるし、性欲はAV女優として得た知識を生かせるかもしれません。睡眠欲については、リラクゼーションの資格を持っているので、睡眠の質を高められるはずです。
そんな三大欲求のすべてを満たせるオーベルジュ(宿泊施設付きのレストラン)をいつかどこかで開くのが私の夢です。
そのためにはもっと川越にこの知名度を高めて、お金をためないと。実際、休みがあればひとりでいろんな場所を旅してオーベルジュを開く理想の場所を探しています。まだまだ妄想の段階ですが、AVの世界で頑張り続けるための大きなモチベーションです」
翌朝、強風の影響で搭乗予定便の欠航が予想されるため、ひとつ前の便にフライトを変更した。八丈島は気まぐれだ。天候によって欠航することは日常茶飯事。近くて遠い島で生まれ育った彼女と東京までの距離感を切実に感じた。次、八丈島に戻るのはいつになるのだろうか。
「今回のグラビアもそうですが、いろいろな人が関わって力を貸してくれるから川越にことして世に出ることができる。すべてを見てもらって、受け入れて応援してくれる方たちが私の宝物です。
デビューしてもうすぐ1年。より責任感を強く持って、これからはこの世界の素晴らしさを発信できる立場を目指していきたいですね」
帰路。空港に向かう途中、わずかな時間だけ実家の商店に立ち寄る。目に涙をためて別れを惜しむおばあちゃんを、川越にこが笑ってぎゅっと抱き締めた。
スタイリスト/長瀬由季 ヘア&メイク/mahiro
●川越にこ
2003年4月23日生まれ 八丈島出身
○2024年2月に『快楽で瞳トロける天性のモテSEX 新人NO.1STYLE 川越にこ AVデビュー』でエスワンからデビュー。現在、調理師としても働いている。
公式X【@kawagoeniko】
公式Instagram【@kawagoeniko】
公式TikTok【@kawagoeniko】
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