アオキユウあおき・ゆう
ライター・動画編集者。1991年、新潟県出身。2014年にライターとして活動を始め、現在はアイドルを中心にインタビューや動画制作を行なう。
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(左から)佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈
欅坂46(現・櫻坂46)の妹分グループ「けやき坂46(ひらがなけやき)」としてスタートし、グループ改名後は2度の東京ドームでのライブを成功&デビューから13作連続でシングル1位を獲得。そんな日向坂46を背負い続けてきた一期生が今春、全員卒業を迎える。卒業を目前に控えた佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈の3人に、約9年間の活動を振り返ってもらった。
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――今年1月6日の卒業発表から約2ヵ月。今の心境は?
美玲 変わらずハッピーです(笑)。卒業を発表してから「これが最後だ」と思うことも増えたんですけど、約9年間の中で本当にいろんなことを経験させていただいた分、悔いはまったくなくて。最後まで変わらず楽しめるんだろうなと思ってます。
高瀬 おひさま(日向坂46ファンの総称)からは、この2ヵ月で「ここまで頑張ってきてくれてありがとう」って言葉をたくさんいただいて。やっと「9年間続けてきてよかったな」と思えました。
久美 うん。卒業を決めてから発表までの間は苦しかったけど、やっと自分の気持ちを伝えられて、すごく晴れやかな気持ちで。今は最後まで日向坂46に貢献することだけ考えてます。
佐々木久美
――冠番組でずっとお世話になったオードリーの反応は?
久美 若林(正恭)さんはハスって(「斜に構えて」の意)強がるかなと思って、わざと「寂しいですか?」って聞いてみたんですよ。そしたら、まさかの「寂しいよ......」って。
高瀬 あの若林さんが本気でそう言ってくださったの、申し訳ないけど本当にうれしくて。
――春日(俊彰)さんは?
美玲 春日さんは何か言葉をくださったわけではないけど、その横でじっと話を聞いてくださってました。でも春日さんは、どんなに忙しくてもライブに駆けつけてくださるんです。おふたりそれぞれ、愛の伝え方が違うんですよ。
久美 ふたりとも基本的に愛を隠すんですけど、「バレてますよ」って言いたい(笑)。
佐々木美玲
――今振り返って、9年間で一番の思い出は?
高瀬 私は初めての東京ドーム。コロナ禍での延期もあって、やっと立てたステージの頭で、グループ改名前の大切な楽曲『ひらがなけやき』を歌わせていただいて。「ひとりひとりが歌う姿に感動した」って両親が言ってくれて、それがすごく心に残ってます。
美玲 「一番」に絞り切れないんですけど、私は日向坂46に改名した1年目全部。Mステさんや紅白さんっていう、自分たちが夢に掲げていたことがたくさんかなった一年で、初めての経験ばかりで特にハッピーだったなって。もちろん、その後もずっと楽しかったんですけど。
久美 私も「メンバーとのたわいもない日々」、その全部を挙げたいです。理由もなくみんなで寝転がって笑うとか、きっと学生生活以外だとなかなかないじゃないですか。でも、私たちは何年もそんな日々を過ごせて。あらためて、本当に幸せでしたね......。
――最後まで残った一期生3人にお聞きします。「一期生らしさ」とはなんだったと思います?
3人 自由(即答)。
高瀬 振り付けの先生に「ここは自由で」って任せていただけるくらい、一期生楽曲には振り付けがフリーな部分が多くて。信頼していただけていたんだなって。
美玲 楽屋でもそれぞれ好きなことをやっていて。でもライブや撮影になると、シャキッとする。当時のマネジャーさんにメリハリを学ばせていただいたから、ここまでやってこられたのかなと思います。
高瀬 とにかく幸せでいてほしいなって。
久美 うん。自分自身が楽しめないアイドルって、周りも苦しいと思うんです。私はみんなが「楽しい」と思えるグループであることをずっと考えてきたので、それが続いたらうれしい。
美玲 二期生はずっと先頭に立ってくれていて、三期生も今、すごく考えてライブをしてくれています。四期生も闘い続けているし、今年は五期生も入ってくるので、絶対に今までと違う日向坂46になると思うんですよね。
美玲 久美は自由を尊重するタイプだったから、ビシッとしたコがキャプテンになったら雰囲気も変わりそう。
久美 そのほうがいいよ。
美玲 そう思う。ずっと久美がキャプテンだったから比べられることもあると思うけど、寄せる必要はないし。新しいスタイルでまとめてほしい。
高瀬 でも、自由な雰囲気も残ってほしいな(笑)。
美玲 けやき坂46に入るとき、私は「誰かの大きい存在になりたい」と思ってたんです。きっとそれはかなえられたから、当時の自分には「その思いを信じて突き進め」って言いたい。
久美 「あなたの思い描いたとおりになれるよ」ってね。でも私は逆に、まったく知らない未来に来ちゃったな。当時は「アイドルになることがゴール」みたいな感じだったから、こんなに長く走って、こんなに長く愛していただけるなんて想像できなかった。
高瀬 「想像以上に面白い世界だよ」って伝えたいです。当時は不安も多かったけど、いろんな方に出会えて、いろんなことに挑戦できて。
久美 うん。私も9年前の自分には「意外とすごいことになるよ」って。そしてあらためて、9年間のおひさまの皆さんにも「大好きだよ」と「ありがとう」を伝えたいです。
●佐々木久美 Kumi SASAKI
1996年1月22日生まれ 千葉県出身
nickname=くみてん
○けやき坂46時代からグループのキャプテンを務める。
公式Instagram【@kumisasaki_】
●佐々木美玲 Mirei SASAKI
1999年12月17日生まれ 兵庫県出身
nickname=みーぱん
○ファッション誌『non-no』専属モデル。
公式Instagram【@mireisasaki_official】
●高瀬愛奈 Mana TAKASE
1998年9月20日生まれ 大阪府出身
nickname=まなふぃ
○グループ随一のツッコミキャラ
●日向坂46
○2019年2月に「けやき坂46」から改名し、同年3月にシングルデビュー。13thシングル『卒業写真だけが知ってる』が好評発売中。4月5日(土)、6日(日)、神奈川・横浜スタジアムで「6回目のひな誕祭」を開催。
公式X【@hinatazaka46】
公式TikTok【@hinatazakanews】
3人が選ぶ「私たちのライブメモリー」 佐々木美玲・ハッピーorエモーショナル。振り幅のあるセンター像 けやき坂46「『走り出す瞬間』ツアー2018」(2018.6.4-7.10)「普段はとにかく『ハッピー』なんですけど、『期待していない自分』のようなはかない楽曲にも合わせたパフォーマンスができる。振り幅がすごかった」(高瀬)。「ラメまみれに見えるくらい、ライブのみーぱんは輝いてました」(久美)
3人が選ぶ「私たちのライブメモリー」 佐々木久美・アイドル界の大先輩のオマージュ「プルーハー」 日向坂46「3周年記念MEMORIAL LIVE~3回目のひな誕祭~」(2022.3.30-31 東京ドーム)「当時、加藤史帆と『大きい箱でやりたい』って話をしていて。自分の中で本当に気持ちが高ぶったときに『プルーハー』って言っていました」(久美)。「初披露は確か初の東京ドーム。女性アイドルでやるって、カッコいいなって」(高瀬)
【3人が選ぶ「私たちのライブメモリー」】 高瀬愛奈・覚醒したあおりを披露した2023年のツアー 日向坂46「Happy Train Tour 2023」(2023.8.30-12.10)「一期生楽曲の曲間全部であおり続けていた日があって。物静かな普段からは想像できなくて、みんな笑い出しちゃった」(久美)。「笑いすぎたのに、スタッフさんからすごく褒めていただいて。自然な笑いが『私たち』なんだなって思いました(笑)」(高瀬)
ライター・動画編集者。1991年、新潟県出身。2014年にライターとして活動を始め、現在はアイドルを中心にインタビューや動画制作を行なう。
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