じゃい

あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第149回】二重四角、あるいは中黒二重丸だったり競馬新聞、スポーツ紙には、大本命というべき馬に特別な印が打たれていることがありますが、じゃいさんだったらどんな条件の時に、大本命と予想しますか。(五十代・男性・会社員)

 * * *

今週は金鯱賞とスプリングステークス。両重賞ともに道悪での開催。金鯱賞は本命のプログノーシスは出遅れ。クイーンズウォークが川田騎手を乗せ勝利。川田騎手はほんとこの舞台強いですね。

そして4歳世代の活躍も著しいです。今後も注目ですね。スプリングSは本命のジェットマグナムがいいところなく8着。3番手に推奨してたフクノブルーレイクが2着。WIN5は的中したのですが、最後のレースはピコチャンブラックとフクノブルーレイクの2頭だったので、もしもフクノブルーレイクが勝ってたら......! まあ当たったからいいですが。

では質問へ。

予想の印は◎◯▲△の表記がポピュラーで、僕もこのやり方で表記してますが、確かにレースによって同じ◎でも自信度は異なります。◎と◯の差もレースによって違います。

その差が鼻差なのか大差なのか? 同じように◯と▲も△もレースによって全然違います。

パッと決まる時もあれば、どっちを上にしようかな?と悩む時もあります。もっと細分化したらきっと色々な印が必要になるでしょう。その1つとして二重四角、中黒二重丸、星印などが生まれたのでしょう。

過去のレースで言えば、阪神ジュベナイルフィリーズのリバティアイランドなんかはもはや花丸でしたね。桜花賞、オークスもそうなんですが、徐々に人気が上がっていき、旨味は減り、相手探しというレースになっていきましたが。

ただ、単勝1.5倍の馬に特別な印を打ったところで面白味もないし、そりゃそうでしょってなるから、もしも自分が二重四角や中黒二重丸を打つなら、せめて2番人気以下の馬に打ちたいとは思います。

そして、そりゃ僕もたまに「確勝」「絶対来る!」「頭固定」みたいな時はあるのですが、これは決して100%ではありません。大きく出遅れるかもしれないし、落馬するかもしれないし、故障する可能性も0ではありません。信じることは素晴らしいとは思いますが、自分の身を守るためには裏切られる可能性も考慮しておく必要があるのです。

今週のギャンブル格言【最悪なケースは常に頭に入れておく。ただ、それを恐れる必要はない】 今週のギャンブル格言【最悪なケースは常に頭に入れておく。ただ、それを恐れる必要はない】

例えば麻雀で2巡目で6面待ちをリーチした場合を考えてださい。

ほぼほぼあがれるとは思いますが、他の人があがってしまう可能性も考えます。ポーカーで自分がAAで勝った気になってる人がいますが、普通に負けます。勝つまで歯を見せてはいけません。リスクヘッジが必要です。

ここら辺のバランスがとても大事で、自信が無さすぎるのも良くないし、自信過剰も良くないのですが。魂を込めて馬券を買いますが、負けたら人生終わり!みたいな賭け方は絶対しないです。

これを踏まえると、もし僕が予想で中黒二重丸などの特別な印を付けたとします。もちろん◎の中でも特に自信がある時に付けます。

怖いのが、これを見た人が過剰に信頼することです。仮にその人が「その馬が絶対来る!」と思い込み、全財産突っ込む、みたいなことになることが心配なのです。僕自身は来ないことも想定していますので、無謀な賭け方はしません。

しかし、それを見た人はどんな賭け方をするかは僕には計り知れないのです。そんな懸念もあり、基本的には自信はそんなにありませんくらいのスタンスでいってます。

自信がある時でも、「多分来るとは思うけど、絶対ではないよ」と伝えます。

まあ、馬券は自己責任ですから、いくら買おうが正直僕には関係ないといえば関係ないのですが、勝てばいいですが、負けた時は、僕が特別な印さえ付けなければ......と多少なりとも責任は感じてしまいます。

世間には「鉄板!」「絶対来る!」「この馬は絶対来ない!」みたいな自信に満ち溢れた予想家もいますが、それはそれで素晴らしいと思います。

ただ、僕はどっちかというとリスクヘッジするタイプですね。最悪のケースも考えてしまいます。なのであまり特別な印はいらないかな。多少コメントを添えるくらいで。

でも勝負する時はしますよ。賭け金で分かると思います。

☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!

【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!

じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。

★じゃいの「人生は最高のギャンブルだ」は毎週火曜日更新!