「らーめんチョンマゲ」の店主・淵田由衣さん 「らーめんチョンマゲ」の店主・淵田由衣さん
インスタグラムやTikTokで愛嬌たっぷりの姿を見せ、時に水着姿やキャラクターのコスプレなども配信。タレント? インスタグラマー? と呼ばれるほどのビジュアルと、「だふちゃん」の愛称で人気を集めているのが大阪の人気ラーメン店「らーめんチョンマゲ」の店主・淵田由衣さんだ。

彼女は2020年にラーメン店「らーめんチョンマゲ」を天神橋6丁目に開店。以降、着実に人気を集め、梅田店、近畿大学前店もオープン。また初の海外店舗となるスペインのマドリード店の経営にも携わり、東京進出も視野に入れている。

そんな彼女はSNSで合計15万人のフォロワーを有し、特に海外からの支持は圧倒的。連日、お店にはアジアやヨーロッパからファンが行列をなし、なんと求婚まで!? 果たして、そんな「可愛すぎるラーメン店主」とは一体どんな女性なのか? 本人を直撃した。

*  *  *

――まさかこんな可愛い方がラーメン屋さんの店主だなんて! まったく信じられません。

淵田 あははは。ラーメン屋さんっぽくないって、すごく言われます(笑)。

――ネットでは沢尻エリカさん、黒木メイサさんに似てるなんて声も!

淵田 そう言っていただけるのはめっちゃ嬉しいですけど、恐れ多いですよ(苦笑)。1号店はオープンして今年、6年目を迎えます。ラーメン屋さん以外の何者でもないです。

厨房に立つ淵田さん。毎日、いずれかの店舗に出かけすべてのメニューを調理する。手際の良さに見惚れてしまう 厨房に立つ淵田さん。毎日、いずれかの店舗に出かけすべてのメニューを調理する。手際の良さに見惚れてしまう
――それにしても一体なぜラーメン屋さんを?

淵田 ずっと大阪の飲食店でアルバイトしていたんですけど、コロナ禍で仕事ができなくなったんです。それで実家のある高知県に戻ったところ、たまたま地元で有名な「らーめんチョンマゲ」の会長とお会いする機会があって。

そこで「チョンマゲの味を日本中に、ひいては世界に広めたい」という夢を聞いて、それが心に響いたんです(2025年2月にスペイン・マドリード店をオープン)。自分もラーメン屋さんをやってみたい! チョンマゲを大阪や世界で広めたい! と思うようになり、1年弱、修行させていただきました。そこからです。

――飲食店で働いていた際の経験が活かせたんですか?

淵田 いえ。飲食店といってもホール仕事がメインで、調理はプライベートでもほとんどやったことはなかったです。むしろ他人と違うことをやりたいって気持ちが強かったですね。ラーメン屋さんを営む、若い女性は少ないですし、あとコロナで世の中全体が冷え込んでいる時期こそ、新しいことを始めるチャンスだとも思いましたし。まぁ、修行中は女性だからといって甘やかされることなく、みっちり鍛えられましたけどね(笑)。

――その後、大阪に戻り、のれん分けの形で1号店である大阪天六店をオープンしたと。

淵田 はい。でも最初は大変でした。大阪に住んでいたけど知り合いも少なかったから、バイト募集から始め、内装も一部身内でやったり。あと信頼していた子が辞めたり。仕事が終わって泣いた日も結構ありました。

ただ何より大変だったのは、お客さんがまるで来ないこと。まだコロナ禍が終わっていなかったのもあってか、近くの飲食街も人通りがさっぱり。そこで「なんとかせな!」と始めたのがインスタグラムやTikTokなどのSNSなんです。

「らーめんチョンマゲ」の店名は、海外展開を視野に入れ、「日本っぽさ」をイメージして会長がつけたとか 「らーめんチョンマゲ」の店名は、海外展開を視野に入れ、「日本っぽさ」をイメージして会長がつけたとか
――SNSは趣味でやっていたわけじゃないんですか?

淵田 いやいや、違います(笑)。もともとSNSは見る以外は全然ダメで、学生の頃もほとんどやっていませんでした。アップするにしても、得意な友達に撮ってもらっていたりとか。最初にコスプレのことをお話しされてましたけど、アニメのこともよく知らないし。

――それにしては慣れたものというか。見た瞬間、あまりに可愛いくてすぐフォローしちゃいました。

淵田 うふふふ。自分でも「ラーメン屋さん」「女の子」「ちょっと可愛い」(笑)、みたいなのってコンテンツとして面白いと思って。味には絶対の自信があったので、興味を持って一度でも食べにきてくれればリピートしてくれるはずと思ったんです。案の定度々バズってくれて、お客さんが並んでくれるようになりました。

――現在は梅田店、近畿大学前店、マドリード店とあわせ合計4店舗も経営! すごいです。5年間やってきた中で特に嬉しかったこととは?

淵田 う~ん。やはりその都度で素晴らしいスタッフと出会い、仕事できていることですね。いまは高校の頃の同級生が人事管理とかしっかりやってくれていて。あと長野県、徳島県から一緒に夢を追いたいって、それまでの仕事を辞めて働いてくれる子がいたり。

らーめん零・塩(890円)*税込/土佐の鰹節とヒダカ昆布でとった和風出汁に六種の塩で作った返しを加えた定番の塩ラーメン らーめん零・塩(890円)*税込/土佐の鰹節とヒダカ昆布でとった和風出汁に六種の塩で作った返しを加えた定番の塩ラーメン
――すごく活気があって、アットホームな雰囲気のお店ですよね。女性スタッフも多いし。

淵田 そうですね。女の子のスタッフは働きやすいと思います。私が女性で、自分の修行時代のことを思い返し、サポートをしています。あと嬉しいといえば、当たり前だけどお客様が増えて、美味しかったと言ってくれることかなー。なんか面白いことが言えず、すみません(苦笑)。

あ、それとミーハーですけど、お店をテレビで取り上げていただく際、たまに芸能人にお会いできることですね。香取慎吾さん、ダウンタウン・浜田雅功さんとお会いできた時は感激しました!

――お店のお客さんは外国人の方もすごく訪れていますよね。しかも皆さん淵田さんのファンだとか。

淵田 うふふふ。普段から「一緒に写真を撮ってください」みたいなのはよくお願いされます(笑)。どの程度、自分のファンかはわからないですけど、やはりSNSの効果はあると思いますね。最近だと台湾、韓国、インドネシア、スペイン、カナダ、オーストラリアあたりのお客さんが多いかな。

――SNSでバズらせるコツはあるんですか?

淵田 それがあれば教えてほしいですよ(笑)。難しいですよね。バズるだろうなと思ってあげても、さっぱりなことは多いし、逆に「え、これが?」みたいなんがバズることもあるし。たまにフォロワーさんに「こんなんやってほしいのありますか?」とか聞いて、それをやってみたりとかしていますけどなかなか、ね。

時折お店を休み、息抜きに旅行へ出かける。それ以外はほぼ毎日朝から夜まで、店頭で自ら指揮をとる 時折お店を休み、息抜きに旅行へ出かける。それ以外はほぼ毎日朝から夜まで、店頭で自ら指揮をとる
――海で水着で楽しんでいる姿もたまにありますけど、たくさん「イイね」が付いていますよね。

淵田 水着は高い確率でバズります。SNS用にわざわざ水着を買いに行ったりもしていますし(笑)。あと、仕事を頑張っている写真のウケもいいかな。最近はSNSもただお店の宣伝のためだけでなく、見る方に喜んでいただきたいって気持ちも強くなりました。

でも、キャラクターだけで売っていると思われるのが一番いやなので、料理の味はもちろん、お店の雰囲気やスタッフの接客の良さなど、お客さんが絶対に喜んでいただけるよう頑張っています。

――ネットを見ると、淵田さんはご結婚されているのか関心を寄せる方が多いようです。そちらはいかがですか?

淵田 あははは。書かれていますね。私も見ました。結婚していないし、まったくのフリーです(笑)。彼氏欲しいけど、忙しすぎて作っているヒマがないんです。彼氏がいた時期もあったけど、時間が作れなくてお別れしちゃいました。でももう29歳なんで、そろそろヤバいなって焦っていますけど(笑)。

――いい人、いっぱいいそうじゃないですか。イギリスやドバイの方から求婚されたなんて話も聞きますし、あるいは淵田さんが声をかければ断る男性なんていないんじゃないですか?

淵田 いやー、やっぱりいまの仕事を大事にしているんで海外へ行くのはちょっと......。それに自分からなんて言えないですよ。そこはやっぱ女の子なんで(笑)。

玉子焼きめし(スープ付き・630円)*税込/具材は玉子のみ。その玉子で米の一粒一粒がコーティングされ、一度食べたら病みつきになる 玉子焼きめし(スープ付き・630円)*税込/具材は玉子のみ。その玉子で米の一粒一粒がコーティングされ、一度食べたら病みつきになる
――あははは。乙女ですね。普段はどんなルーティーンなんですか?

淵田 毎朝8時に起きて準備して、9時過ぎにお店に着いて仕込み。11時半にオープンして15時まで営業。一度休憩入って、18時から24時までお店。片付けて、帰宅して、お風呂入ったりして、寝るのは大体3時。毎日お昼と夜とで3店舗を交互に行っています。

――本当に忙しい! 

淵田 よく私をSNS用のコで働いてないんでしょう?みたいに言う方がいるんですけど、ちゃんと働いていますから! 


――それでは今後の予定を教えてください。

淵田 いま、いい物件が見つかれば東京へ進出したいと考えています。大きな目標としては、「一蘭」のようにみんなが知っているラーメン屋さんになることですね。

――一蘭! あそこは海外人気も高いです。

淵田 はい。国内はもちろん、それこそ世界中の人が一度は行ってみたいと思ってもらえれば。そのためにももっと頑張らなくちゃ。私も毎日、どちらかのお店で元気にお待ちしております。是非いらしていただきたいです!


●らーめんチョンマゲ大阪天六店 
大阪府大阪市北区天神橋6丁目1-28 
tel:070-8430-6182 
営業時間:11:30~14:30 18:00~23:30 
不定休 
公式Instagram【@ramenchonmage.osaka.ten6】

●淵田由衣 Yui FUCHIDA 
1995年8月27日生まれ 高知県出身 
2020年らーめんチョンマゲ大阪天六店をオープン。以降、大阪梅田店、大阪近畿大学前店をオープン。 
趣味:キャンプ、旅行 
公式Instagram【@a19950827a】 
公式TikTok【@a19950827a】