消費増税前にマイホーム購入を考えている人も多いはず。はたして買うべき? 買うなら新築、中古?

アベノミクス効果で、景気回復の兆しが見えてきた日本経済。だが、消費の拡大にストップをかけてしまうのでは?と懸念されているのが、4月1日から実施される消費税の増税だ。

5%から8%になると、1万円のお買い物なら300円アップ。10万円なら3000円アップ。日用品や食費といった生活必需品のコツコツとした積み重ねで、20代男性なら年間数万円の支出増になるのは間違いない。なるべく増税前に買いだめしておいたほうがよさそうだが?

では、どんなものを買っておいたほうがいいのか。前回、消費税が増税されたのは1997年のこと。同じく4月1日に3%から5%に引き上げられたが、増税後に多くのスーパーやショップで激安セールが行なわれたことを覚えている人も多いはず。食料品にトイレットペーパー、洗剤、洋服……結局のところ、あまり変わらない支出で生活必需品を手にすることができたのだった。

実は、消費増税前に買うべきものは、もう少し“長い目で見た”生活必需品。シェアを急拡大中の中堅金券ショップチェーン取締役・C事業部長が言う。

「とにかく、一年間の生活をイメージして、利用しそうなものは先に手に入れておくこと。出張や帰省の予定があるなら、新幹線のチケットや回数券は定番。『青春18きっぷ』も、チケットショップで購入すればさらにおトクです。自動車学校や専門学校の授業料も当然、先払い。通勤や通学の定期券も、3月中に6ヵ月分を買っておくべきです」

新幹線のチケットや回数券には有効期限があるので注意が必要だが、やはり値段が高い必需品ほど増税前がおトクといえる。

となると、やはり究極の高い買い物、不動産は増税前に買っておくべき? 現在もバブル期並みの販売数を記録する業界の異端児、某中堅不動産会社D専務が断言する。

「マイホームは焦(あせ)って購入するべからず! 数年前、地デジ移行前に慌ててテレビを買った人たちの二の舞いになってしまうよ。あの後、売れ残ったテレビがどれほど価格崩壊したか……。住宅ローン減税の控除枠も4月から2倍の400万円になるし、たった3%の増税で急ぐ必要はどこにもない」

じゃあ、不動産は絶対に買うなってこと?

「ひとつ例外がある。ズバリ築10年程度、発売時1500万円程度で、現在500万円以下の激安ワンルーム中古マンションだ。頭金50万円で、金利2%の10年返済なら、支払いは月々4.2万円程度。まず自分で使って、数年後から賃貸に回すなど、20代でも可能な資産形成だよね。地方都市なら、まだこのクラスの物件は入手可能だよ!」

来年には、消費税10%時代がやってくる予定。今こそ、思い切って中古マンション買ってみる?

(取材/近兼拓史)

■週刊プレイボーイ3・4合併号「消費税アップの“10倍返し”で30%生活還元!!激安底値カレンダー2014」より