寒い冬、体の芯からポッカポカに温まる方法といえば、やっぱりお風呂。実は今、日本古来の「酒風呂」が、温浴効果が高いと再注目されている。
美容系フリーマガジン『アリュクス』編集部の青山奈々絵氏に聞いてみた。
「酒風呂は心と体にとてもいいんです。最近、有名女優さんが日本酒風呂に入っていると記者会見で言ったことから、特に女性の間で注目されていますよ」
日本酒だけでなく、ワイン、ビール、焼酎、ウイスキー、はたまたカルーアミルクなどのカクテルでもOKの酒風呂。では、その効果とは?
「すべての酒風呂に共通して言えるのは、アルコールによる血行促進効果と、香りによるリラックス効果の2点です。血行促進効果には冷え性改善やダイエットが期待できますし、リラックス効果には男性ホルモンの分泌を促して仕事のやる気をアップさせてくれるという役割がありますよ」
これらの効果を体感するには適した入浴法があるのだとか。青山氏が続ける。
「酒風呂と同じように、血行促進とリラックスが期待できる“半身浴”と併せて取り入れれば、効果が上がるのでオススメです。普段は熱いお湯に一瞬だけ……という男性が多いと思われますが、37℃から38℃のぬるま湯に20分漬かることを目標にしてください! 体もポカポカになります。入れるお酒の量は“おいしく飲める量”つまりコップ1杯程度が適量です」
でも、ウォッカなどの強いアルコールをお風呂に入れて漬かったりしていたら、酔っぱらってしまうことはないのだろうか。女医で健康科学アドバイザーの福田千晶先生にお話を伺った。
「入浴中に皮膚から吸収した少量のアルコール分が血管に回るということは考えにくいので、基本的には酔っぱらう心配はないのですが、香りを嗅ぐことで脳の中でお酒を飲んだ記憶がよみがえり、酔っぱらった気分になることは十分考えられます。お酒が苦手な人は注意が必要ですね。また、入りながら実際に飲みたくなってしまう方も多いと思います。血の巡りがよくなっていると酔いやすいので、普段より少なめに飲むように心がけてください」
さらに、温度によっては体に負担がかかることもあるという。
「ぬるま湯で半身浴するならOKですが、高温のお湯に全身が漬かるような入り方は急激に首から下の血管を拡張させることになり、オススメはできません」(福田先生)
ぬるま湯にゆっくりが酒風呂のポイント。寒さがピークの今、試してみては?
(取材協力/「アリュクス」http://ameblo.jp/alluxe-bijinbu)
■週刊プレイボーイ6号「今年の冬は、こんな『酒風呂』で温まろう!!!」より