早くも薬局では特設コーナーが設置。今年も花粉の季節がやってまいりました

春の訪れとともに、今年もまた花粉の季節がやってくる。

いまや、日本国民の4人にひとりが悩まされている花粉症だが、花粉を吸い込まないこと以外に、コレといった対策は無い。せめて、少しは楽になる方法はないだろうか?

最先端花粉症治療の第一人者、日本医科大学耳鼻咽喉科学講座主任の大久保公裕先生に、花粉症対策のアレコレを聞いた。

まず、花粉症に効果的とされる食べ物がいくつかある。たとえばキノコ類に含まれるビタミンB1、B2、B6は免疫機能向上に効果があるとされ、シソの葉に含まれるポリフェノールは炎症を緩和する作用があるとされる。ワサビの香りが症状を軽減するという説もあるし、キッコーマンは未病医学研究センターと共同研究を行ない、トマトの抽出物に花粉症の症状を和らげる効果があると発表した。

これらを食べまくれば花粉症は治る?

「食べ物は効果のある人とない人がいて、効き目は薬の3分の1から4分の1。ほとんど見た目にはわかりません。何かを食べ続けて、花粉症が治ることは99.99%あり得ない」(大久保先生)

ならば、やはり予防しかない。大久保先生いわく、外出時に「マスクとメガネは必需品。ゴーグルタイプではなく、普通のメガネでも十分、花粉症対策になります」。

また、花粉のつきやすいウールの衣服は厳禁で、ポリエステルやナイロン素材に静電気防止スプレーを吹き付けると効果てきめんだ。

そして、室内にはコレが必需品。

「乾燥した日は花粉が舞い上がりやすいので、加湿器を使うといいですよ」(大久保先生)

まそして空気清浄機だが、高級品ほどいいわけではなく、「花粉は粒子が大きいため、高性能な製品でなくてもかまわない」(大久保先生)とのこと。ただし、空気中を漂う花粉をキャッチするには、空気清浄機を少し高い位置に置くのがポイントだという。

念のためというか、イギリス紙『デイリー・ミラー』が発表した、こんな“都市伝説”についても聞いてみた。

「日本のサトウ病院が24人の男女を対象に実験したところ、音楽を聴きながら30分間、情熱的なキスをすると、アレルギー抗体が大幅に減少した」

大久保先生の答えは、「あり得ない。理由がない(笑)」。残念だが、今年も地道に花粉と戦っていくしかないようだ。

■週刊プレイボーイ10号「11ページ特集 空中浮遊物VS人間 2014春の大バトル!」より