最近、若年層の性感染症報告が増えている。
厚生労働省が発表した2012年の「男性の年齢別・性感染症報告数」を見ると、性器クラミジアの報告数は、25~29歳の2356件が全世代でトップ。さらに性器ヘルペスは30~34歳の508件、尖圭コンジローマは30~34歳の542件、淋菌は25~29歳の1457件が、それぞれ世代別でトップの報告数となっている。
5大性感染症のもうひとつ、梅毒だけは35~39歳が118件でもっとも多かったが、25~29歳が85件、30~34歳が94件と、それほど大差はない。つまり今、性感染症に一番気をつけるべき年齢は25~34歳といえるのだ。
一番遊びたい盛りの年齢なので報告数も多くなって当然のように思えるが、同時にある程度の経験があるがゆえ、「予防」に対しておろそかになってしまう傾向にあるのもこの世代の特徴だ。
春といえば、「初任給も出たし、行くぞ!」と先輩や同僚から風俗に誘われてしまうことの多い季節。性病予防に関する最新知識を、性病治療・性病検査専門の「池袋 山の手クリニック」の山口眞澄先生に教えてもらったので、イク前にしっかりと覚えておこう!
まず最初はキスから。
「う~ん。キスをするとなると粘膜と粘膜が触れるわけだから、完全に安全というわけではないですよね。可能性は低いけど感染症にかかるリスクはありますよ」
風俗でのオーラルセックスはコンドーム必着で!
いきなりキスからリスクがあるとは……。となると、おっぱいパブは?
「おっぱいを吸うのはいいけれど、ディープキスは危ないですね。のどには淋菌が非常に多いんですよ。口には梅毒の発疹がある人がいるかもしれないし、口唇ヘルペスがあるかもしれない。クラミジアの人は唾液に出ているかもしれない。その状態で粘膜接触してるわけですから、ディープキスは、かなりリスクの高い行為ですよ。最近はオーラルセックスをする人が多いでしょ。それで、のどや口に菌を持つ人が増えてるんですよ」
ピンサロやヘルスでフェラチオをしてもらったら?
「口からクラミジアや淋菌をもらう可能性が高いですね」
その逆バージョン、男から女へのオーラルセックスは?
「やめておいたほうがいいでしょうね。例えば、性器に梅毒の発疹があれば、もらうことになります。まあ、1、2秒ぐらいペロッとするぐらいだったら、まだいいですけど、接触時間が長いとダメですよね。15秒もやったら危ないんじゃないですか」
まとめると、何よりもまず、オーラルセックスの前からしっかりコンドームを装着すること。また、あんまりガツガツしたプレイをしないこと。そして、もし感染したと思ったらできるだけ早く病院に行くこと。これが風俗遊びの基本中の基本のようだ。
(取材/村上隆保)
■週刊プレイボーイ17号「先輩に連れていかれる前に読め! 性病リスク高プレイの最新知識」より