最近、飲みすぎ食べすぎでお腹回りが気になるけど、かといって飲み会の誘いを断るのはちょっと……、そんな意志の弱いサラリーマンも多いはず。せめて飲み会でも「体にいい食べ方のコツ」はないものか?

「ありますよ。まず、太りやすいものとして“アルコール”“あぶらもの”“あまいもの”の3つの“あ”があります。アルコールを飲むのであれば、あぶらものとあまいものは、できるだけ避けましょう」

こう語るのは、著書に『どうしてもラーメンを食べたい人のための太らない食べ方』(阪急コミュニケーションズ)がある医学博士・健康科学アドバイザーの福田千晶先生だ。

「食べるときは野菜→タンパク質→炭水化物の順番を守るようにしてください。また、野菜サラダもシーザーサラダより、和風サラダのほうがオススメです。シーザーサラダはチーズたっぷりのカロリーが高いドレッシングがかかっていることが多いのですが、和風サラダにはそうしたドレッシングがかかっていることは少ないですから」

サラダの後に次々と運ばれてくる料理には、どう対応したらいいのか?

「飲み会などでは大皿料理をみんなで食べるということが多いと思いますが、大皿からチョコチョコ料理をつまんでいると、自分がどれくらい食べたのかわからなくなります。だから、最初に食べたい料理を自分の取り皿に全部のせてしまいましょう。そして、例えばそのお皿を2杯分食べたら、もう食べないようにするとか決めます。

太っている人をよく見ていると、あちこちに箸を伸ばしていますよね。そうすると結果的にすごい量を食べてしまっていますから」

家族全員が肥満気味だったら、外食に行くべし!

ひとりでごはんを食べるときはその量を把握できるが、飲み会だと食べた総量が分かりづらい。それが、ついつい食べ過ぎてしまう要因なのだ。

福田先生が続ける。

「太っている人は標準的な1人前の量がわかっていないことが多いんです。私は、家族が皆さん太っている家庭には、よく、『週末は外食か、どこかで買ってきて食べましょう』とアドバイスします。というのも、家族で太っているということは、そこの家で作っているものの量が多いか、メニューの献立が悪いかなんです。

そこで、ファミリーレストランで普通の1人前のランチを食べてもらったり、コンビニに行って、一般的な1人前のお弁当を買って食べてもらうんです。そうすると“1人前って意外と少ないんだな”“普通の人はこれくらいしか食べてないんだ”とわかるんです。まずは、1人前の量を知ってもらうことが大切なんです」

ライス大盛り、弁当+パンが当たり前の人には耳が痛い話。まずは1人前の量を知ること、これが健康的な食生活への第一歩だ。

(取材/村上隆保)