「まだ寒い日があるかも……」なんて思っているうちに、セーターやコートなどの冬服をそのまま、しまいっぱなしにしている人も多いのでは?
『魔法の“朝だけ家事”』(PHP)などの著書がある家事アドバイザーの毎田(まいだ)祥子さんが、こうアドバイスする。
「梅雨前の今が、冬服をしまうギリギリ最後のタイミング。梅雨に入ると湿気も一緒に収納してしまうことになるので、服にカビが生えたり、虫食いに遭ったりするリスクが高くなります」
秋、クローゼットを開けたら、お気に入りの服がボロボロに……なんて惨劇に遭わないためには、今がまさに最終チャンスというわけだ。
そこで毎田さんに、コートやダウン、セーターなど冬服の正しいメンテナンスと収納方法を教えてもらった。
「基本的に、外に出したらほこりもつきますし、セーターなどは一度着ただけでも汗を吸っているはずです。1回しか着ていないからいいやと思って何もしないでおくと、特に白い服や淡い色の服は、ワキや襟の部分が変色して目立つことがよくあります。また、見えない食べ残しやお酒がちょっとだけついていたりしても、これはカビや虫のかっこうのエサになります」
一度でも着た服は、必ず洗濯すること。これが基本だ。
では、いつでも洗濯していいかというと、ちゃんと日を選ばないと“湿気”もいっしょに収納してしまうことになる。
防虫剤と除湿剤を置く位置にも注意!
「晴れて湿度の低い日があったら、そこが冬服をしまうタイミングです。湿度が衣類の最大の敵ですから。また、洗った服はできれば2、3日は陰干ししたいので、晴れが続く日のほうがなおよいです。
メンテをする時間もできるだけ午後3時までに終わらせましょう。午後3時を過ぎると気温が下がって、湿度が上がってくるんです。『布団や洗濯物は午後3時ごろまでに取り込みましょう』とよくいうのも同じ理由で、湿度が上がる前に取り込みましょうということなんです」
そしてクローゼットや収納ケースに入れる際は、これもいっしょに。
「防虫剤と除湿剤をセットで使ってほしいです。このときに気をつけたいのは置く場所です。
防虫剤の気化した成分は空気より重たいので、服の上に置いてください。クローゼット用には、ハンガーラックの上にかけるタイプがあります。ただし、違うメーカーの防虫剤を一緒に使うのは避けるべき。メーカーが違うと成分が違うので、場合によっては服が変質してしまうこともあります。
除湿剤は、逆に下のほうに置いてください。湿気は下のほうにたまりますから」
これらはクリーニングに出した場合も同様。手間とお金がかかる冬服の収納だが、長い目で見たら、正しく収納することが一番の節約なのだ。
(取材/村上隆保)
■週刊プレイボーイ23号「メンテから収納法まで伝授 まさか『冬服』まだそのまんま!?」より