アマゾン河を渡るシブい漁師さんたちと! 船に乗せてもらったよ! アマゾン河を渡るシブい漁師さんたちと! 船に乗せてもらったよ!

みなさん、ボンジーア(ポルトガル語でおはよー)!

旅人マリーシャ、今週の『週刊プレイボーイ』本誌(7/14号)にて「W杯熱狂紀行」をやらせてもらってます。たくさんの感想や応援をもらってすごくうれしいです! ありがとうございまーす!! まだの人は本屋に走ってね。私の旅友は旅先から電子書籍版を買ってくれたけど、ほかの号と間違えちゃったから、皆は気を付けてね 笑!

さてさて、世界一美しいビーチを満喫した後は、ナタールに戻ってそのまま空港泊。島で虫に50ヵ所くらい刺されまくった足をかきむしり「えーん、女の子なのに~」と言いながら、銀紙に包まれ一夜を過ごす

なんでもNASAが開発したエマージェンシーブランケットだとか。あくまでも避難時用のため、快眠てワケにはいかず。……からの、次の目的地であるアマゾン河口の街・ベレンへの長距離バス移動40時間に心折られておりました。

 夜間移動を避け空港泊。銀紙に包まれ眠るマリーシャ 夜間移動を避け空港泊。銀紙に包まれ眠るマリーシャ

 

「ブラジルの長距離バスは快適だ」なんて誰が言ったんだい? 道路がガタガタじゃないだけで、車内食ナシ、映画上映ナシ、窓はガム付き、車内はハエが飛びまわる。それで15000円ときたもんだ。旅行者は口々に「ブラジルの物価は日本とほぼ一緒」。

そして平気で時間に遅れるのは御家芸なのか、34時間で着くはずがなぜか40時間。せっかく治安の悪い深夜を避けて選んだのにやっぱり深夜に到着。ヒャッホーイ! 8時間遅延したリオ発サルバドール行きよりはマシだけど、深夜着はやめてー!

バスではほとんどの時間を寝て過ごす。窓の外を眺め、休憩時に外で伸びをする……そんな繰り返しのなか、気晴らしはかわいい赤ちゃんや、日本ではマナー違反の携帯から流れる音楽、隣のブラジル人とのカタコト会話。「W杯見た? ネイマール最高!」「ブラジル人は優しくて大好き!」そう言うのが精一杯だけど。あとは相手のマシンガントークをニコニコ聞いてます。

まあ、遅延を気にしないバスのおかげで、休憩ではブラジルvsチリのPK戦、ブラジル勝利の瞬間を見れたけどね!

 40時間移動でカオスと化した長距離バス 40時間移動でカオスと化した長距離バス

 PK戦で、ブラジルのゴールを願う少年 PK戦で、ブラジルのゴールを願う少年

子犬や子猫がいっぱい!

そして、到着した港町・ベレンはガイドブックでもさらっとしか紹介されておらず、さぞかし地味かと思ったら……、そこはリオのカーニバルを彷彿とさせるお祭り騒ぎだった! 6月の毎週日曜に行なわれる聖ヨハネのお祭りに、ベレンの伝統的なPavulagemというお祭りも重なり、公園はたくさんの人と屋台でやたら賑わってる。

リオで飲みまくったカイピリーニャはR$1(約45円)、ビールは3本でR$5(約225円)というスーパー良心価格! 赤道直下の炎天下、これはありがたい。ベレン、いきなり良い感じ♪

ふと見渡すと、公園の一角にダンボールやカゴに入った子犬や子猫がいっぱい!

きゅーん♪ かわいすぎる!

青空ペットショップの類かな。動物の売買について聞くのもなんだなーと思いつつも「いくらですか?」とたずねると「フリーだよ」。日本ではペットショップで犬や猫が高額で売買されてるけど、こういう里親探しみたいなのはいいね。

 「ワンちゃん連れて帰っても良いですか?」後ろのカゴには猫も! 「ワンちゃん連れて帰っても良いですか?」後ろのカゴには猫も!

後ろ髪をひかれ、なかなかその場から離れられないでいると、大通りではパレードが始まった。それはまさにカーニバルのような大フィーバー! 行列の間をかわいい牛の衣装をまとった人たちが走り回る。日本の獅子舞みたいなものかな? 皆、カラフルなリボンをつけた麦わら帽子を振り回している。新体操のように舞うリボンに、私の顔はパシパシひっぱたかれたけど……楽しいから、ま、いっか 笑!

 カラフルリボン帽を振り回してはしゃぎまくれ! カラフルリボン帽を振り回してはしゃぎまくれ!

 牛コスプレの子供パレードはかわいすぎ。左にはアイーンをするおばちゃんも 牛コスプレの子供パレードはかわいすぎ。左にはアイーンをするおばちゃんも

 

ひとしきりパレードに参加した後は腹へりちゃん。ファルファという、黄色いキャッサバ粉(タピオカ粉)をかけたシュハスコ飯に満足。調子に乗ってトライしたタカカというスープは、ネット検索すると「マンジオッカのデンプンにトゥクピーを混ぜ、ジャンブーと干しエビを加えたどろっとした汁状の食べ物」とまるで呪文のような説明。ジャンプーという野菜は舌がシビれ、透明のドロっとしたのは、良く言えばくず湯、悪く言えば鼻水といった感じだった。

 タカカ作り中。チューブのりみたいな見た目に不安がよぎる タカカ作り中。チューブのりみたいな見た目に不安がよぎる

市場で頭からエビが降ってきた!

ベレンには横浜赤レンガ倉庫のような娯楽施設があり、アマゾンの地ビールも売ってる。もちろん飲んだよ。味はスッキリ、クリアで飲みやすくお酒強くない私にはピッタリ。もっとビターなのとか種類もいっぱいあった。

そして、その奥にあるヴェロ・ペーゾ市場では、地元の人がランチタイム。ベレンは生アサイーも有名で、みんなそろってアサイー&川魚の揚げ物セットを食べていた。これをベレン定食と名付けよう。

 市場にいたキュートなベレンガール 市場にいたキュートなベレンガール

 

市場ではアマゾン河で捕れた魚のほか、トカゲやヘビ、ウサギにハムスターまで売られている。さらに海鮮売り場には、いろんな種類のエビがいっぱい! エビ大好きーとカメラを出すと、突然、頭にエビが1匹降ってきた! ん? 顔を上げると、真っ裸で「シェー!!」と叫んでいる女性が私に向かってエビを投げてる。えええ! こっちの方が「シェー!」って感じだよ。

実はこの市場、ベレンでも治安の悪い場所らしいけど、高温多湿のこの街では毎日スコールも降るけど、……まさかエビが降ってくるとは。ちなみに、11月頃はなぜかマンゴーが降ってくるらしい。ベレン、頭上には注意です。

 大量のエビ! プリっとはしてなく、干し海老用って感じ 大量のエビ! プリっとはしてなく、干し海老用って感じ

 

危ない市場から離れ船着場まで逃げ込むと、気持ち良さそうにハンモックに揺られる漁師さんたちに出会った。珍しそうに船をのぞいていたら、手招きしてハンモックに寝かせてくれる。

 漁師さんのハンモックに揺られゴキゲン 漁師さんのハンモックに揺られゴキゲン

 

言葉は通じないけど、漁師さんたちは皆優しく迎え入れてくれた。漁師って男の世界って感じだけど、船は女人禁制じゃないんだね。お昼ご飯を食べる彼らは、まるで海賊のようだし。

海の男は粋だね! あ、河の男かな? でもアマゾン河は大きすぎて、もはや見た目は海。いつかこの船に乗ってこの大きな河を旅したい。今回はタイムオーバーで飛行機移動で次の街・マナウスへ。

ピラニアを喰うことも、ピラニアに喰われることもなく、まだ生きてます。

 漁師飯。今日の献立はフランゴ(チキン) 漁師飯。今日の献立はフランゴ(チキン)

 全長6500kmを超える大河、アマゾン河! いつか旅するぞ! 全長6500kmを超える大河、アマゾン河! いつか旅するぞ!

 

【This week’s Blue】 「今、オレたちは飯を食っている」のゼスチャーをしてくれる漁師さん。シブいね!

●旅人マリーシャ 平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】