どんな人でも“何か”を感じてしまうという「全日空機雫石衝突事故」の犠牲者を鎮魂する慰霊の森

やってきました、「怪談の夏」! 暑いがゆえに背筋も凍る物語がこの季節にふさわしいのか……。そこで、有名すぎる伝説の場所から知る人ぞ知る穴場まで、新旧有名スポットを厳選紹介。怪談サークル会長&オカルト探訪マガジン編集長の吉田悠軌氏による監修付きだ!

■岩手 慰霊の森 岩手郡雫石町さまざまな「最恐スポットランキング」にて全国1位を取っている超有名スポット。昭和46年の『全日空機雫石(しずくいし)衝突事故』の墜落現場。旅客機と航空自衛隊の戦闘機が衝突、旅客機の乗員乗客162名全員のばらばらになった肉片が木々にぶら下がっている悲惨な状況だったといわれている。この地には、その死をいまだ理解してない霊がさまよい歩いているそう……。「事故写真の悲惨さが胸に迫ります。事前に調べていけば、当然"何か"を感じるはず!!」(吉田さん)

■福島 おばけペンション(翁島ペンション) 耶麻郡猪苗代町若宮経営難により地下のワインセラーでペンションのオーナーが自殺。そのショックで妻が子供を殺したという噂がある廃墟。家族3人の死体は暖炉下の地下に埋まっているといわれている。「肝試しにやってきた人が地下室にある馬の油絵を見ておかしくなって死んだ」という話も。「壁に描かれた牙の生えた顔の落書きが不気味。でも天井は吹き抜けで、意外と爽やかな印象ですね(笑)」(吉田さん)

おばけペンション

■群馬 城下(しろおり)トンネル 桐生市黒保根町幽霊出没が絶えない強力な心霊スポット。数ヵ月の間に何度も交通事故が多発することで、村議会は「このトンネルは怨霊に祟られている」として、供養塔を建てた。以来、交通事故の数は減少したそうだが、「首のない女性が立っている」「車に覆いかぶさる女性の霊を見た」という霊の目撃は絶えないとのこと。

城下トンネル

■群馬 D駅 利根郡みなかみ町山間部にある無人駅。鉄道マニアから「日本一のモグラ駅」といわれ、地下70mに駅のホームが存在する。ここ数年で、心霊目撃者が増えた。ホームにあるトイレの鏡の前に立つと「背後にいないはずの誰かの人影が映る」とのこと。駅近くの谷川連峰で遭難してしまった霊ではないかとささやかれている。

D駅

東京最恐といわれ由緒あるトンネル

■東京 旧旧吹上(ふきあげ)トンネル 青梅市(東京都道・埼玉県道53号)"東京最凶"と悪名高いトンネル。そばには廃屋があり、「一家心中があった」「強盗が入り、一家全員惨殺された」「連続幼女誘拐殺人犯の宮﨑勤が潜伏していた」などさまざまな噂がある。「現在は完全に立ち入り禁止! 僕の場合、鎌を持った現地の人(生きてる人)に追い返されましたからね!」(吉田さん)

旧旧吹上トンネル

■神奈川 山の神トンネル 厚木市七沢(山奥の林道に所在)池田貴族の著書『関東近郊ミステリースポット紀行』に紹介されたことで有名に。「中年男性が車にはねられて死亡した」という事故があったらしく、作業服を着た幽霊が多く目撃されている。このトンネル内に入ると神隠しに遭うという都市伝説もあるのだとか!

山の神トンネル

■新潟 日蓮岩屋 新潟市西蒲区角田浜同じ角田浜にある通称「ホワイトハウス」「ブラックハウス」も有名だが、そこから少し離れた場所にある岩穴。ここは水子供養でも有名で、積み重ねられた石の塔が並んでいるその光景は、地獄にある"賽(さい)の河原"を連想させる。石積みを崩してしまうと事故に遭ったり、怪奇現象に遭遇(そうぐう)したりするんだとか……。

日蓮岩屋

自殺の名所に外国人の霊……

■福井 東尋坊 坂井市三国町安島古くから日本屈指の自殺の名所として有名。ここに置かれている「救いの電話」という名前の電話ボックスには、どこかの団体が自殺を思いとどまらせようと、「旅先からふる里へ電話してみませんか」などの張り紙が張られているという。また、「誰もいないのに話し声が聞こえる」「撮影してもシャッターが下りない」といった心霊現象が多発!「異様な形状の岸壁からのぞけば、思わず吸い込まれそうになりますよ……」(吉田さん)

東尋坊

■静岡 人穴(ひとあな) 富士宮市人穴富士山の周辺に多数存在する溶岩洞窟のひとつ。人穴までの道中にある鳥居をくぐってから中に入ると心霊写真が撮れるらしい。ただ、鳥居をくぐると高確率で事故に遭(あ)ってしまうともいわれているのでご注意を。また、「洞窟の奥には細い穴があり、神奈川県の江の島に通じている」という伝説まで!

人穴

■静岡 二岡(にのおか)神社 御殿場市東田中数ある心霊スポットのなかでも「外国人の幽霊が出る」というちょっと変わった噂がある神社。戦時中、この神社付近にB29が墜落した歴史があり、その際生き延びた米軍パイロットは日本人からひどい拷問を受け殺されてしまったらしい。目撃されている外国人の霊は、そのとき犠牲になったアメリカ兵なのか……? ほかにも"赤ん坊の霊"や"自殺者の霊"などの目撃情報がある。

(取材/ショートカット 写真提供/吉田悠軌)

■週刊プレイボーイ33号「この夏、怖くても行ってみたい!全国“オカルトスポット”」より(本誌では、全国48都道府県を完全網羅したエリア別厳選139スポットを紹介!)