今回はこの夏に釣れていなかった分、丸1日挑戦! 果たしてその釣果は? 今回はこの夏に釣れていなかった分、丸1日挑戦! 果たしてその釣果は?

ご無沙汰しておりました、週プレ釣り部! 夏の暑さにやられ、沖に出れば急変する悪天候に見舞われ、思うように釣果が上がらず、ひたすら船の上で待ちぼうけという状況が続き、お久しぶりとなってしまいました。今回は丸1日、真剣勝負へ!

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「今回こそは釣らないとヤバイ!」と思い、不漁を予測しての1日通し釣り(午前6時→午後5時)のフル出勤! しぶとく、なんと11時間も海上にいました。さてさて、ドラマは待っていたのでしょうか?

1日通し釣りということで、はじめに中深場(水深100m~250m)に生息する魚を狙いました。本命は、このレンジでの最高級魚“アカムツ”。同じ場所にいるシロムツとやクロムツとムツ系が多いなか、アラやメダイがうれしいゲストで登場する。

後半は、泳がせ釣り(小魚を特製サビキで釣ってそのまま落とす釣り)から根魚五目釣りへ……結局、なんでもやりました。暗くなるまでとことんやりました。まずは準備した道具とその極意をご紹介。

 今回はサンマの切り身とホタルイカを使用 今回はサンマの切り身とホタルイカを使用

まず、中深場釣りでエサに使うのは(1)サバの切り身(1センチ×10センチ前後にカット。肉は2、3ミリ厚に削ぐ)、(2)冷凍ホタルイカ(3)冷凍サンマ(半身の斜め切で、長さは8センチ前後)、(4)イカ(1センチ×10センチにカット)、(5)サーモンのはらみの皮(身はできるだけ削ぐ)、(6)アナゴの切り身(1センチ×10センチにカット、または半身全部)、(7)タコベイトやワーム、蛍光玉

上記(1)~(7)のエサ、潮の具合、水温、水色、天候、時間帯などを考慮して組み合わせよう。過去の実績やエサの大きさでベターとされているのは、(1)(3)(4)の何切れかと(2)と(7)の組み合わせがスタンダードとされている。その日その日の状況を観察しながら、ベストなエサを見つけ出すしかないのだ。

釣り方の極意を伝授!

そして、中深場釣りで気をつけたいポイントは5つ。

1.糸巻量は予(あらかじ)めしっかり確認 特に深い場所を釣るには、リールの糸巻量を適切にする。予約時に船頭さんに糸巻量を必ず確認。底にいる魚にエサが届くよう余裕を持った長さの糸を巻いておこう。

2.バッテリーの充電及び電動リールの動作確認(船に電源があれば心配無用) 魚が食って、いざ巻き上げ時にバッテリーの電力量が少ないとモーターが止まってしまう。その時は遥かな海底から重いオモリと獲物を自力で巻くことになり、体力を損なうことになる。(とはいえ、昔はみんな手巻きだったのだが…)

3.魚が掛かったら急激に力強く巻かない 200mの底からガンガン巻くと、ハリ掛かりした魚の口が切れてバレる原因となるので、電動リールで巻く時はレベル6ぐらいでゆっくり巻く。あと5mというとこで高級魚をバラしたら泣くになけない。むしろロッドは、手持ちで魚信のショックを吸収しながら巻きたい。こうすることで魚のバレが軽減する。

4.潮の早い時は仕掛けに余計な器具を付けない 仕掛けに余計な器具が付いていれば、その分、潮の抵抗を受け、仕掛けが流されることに。仕掛けが流れれば他の乗客とお祭りしやすくなる。また、アピールが過ぎるとサバやサメに見つかりやすい。

5.エサ付けはしっかりセンターに エサは200mもある海底に外れないように届けなければならない。付けエサは端っこのセンターにつけないと、落下中にグルグル回ってハリスと幹糸がからんでしまう。また、海水の抵抗でエサが暴れて外れたり、ボロボロになったりするのだ。

■中深場の釣りで使った道具と仕掛け ロッド:長さは2m前後、オモリ負荷200号が可能な6:4調子のロッド リール:PEライン5~8号が300m以上巻ける中型以上の電動リール 本命アカムツ仕掛は胴付き2~3本ハリ、全長は2.5m~3.0m 幹糸:フロロカーボンまたはナイロン10号~14号 ハリス:フロロカーボン6号~8号、50センチ(市販品あり) ハリ:太軸ネムリバリ16~18号、エサのアピールでタコベイトや蛍光玉、ワームなど。 オモリ:200号(PE道糸が3~4号ならば100・120でOKの船もある)

 中深場釣り用のテンビン仕掛け 中深場釣り用のテンビン仕掛け

薄暗い中、出港!

 まだ日の出を迎えておらず、暗いうちに出港 まだ日の出を迎えておらず、暗いうちに出港

今回行った釣り場は、静岡県の宇佐美沖と伊東沖周辺。浅場20mの航程約15分の場所ではヒラメ、マゴチ、鬼カサゴ、青物などを狙い、中深場250m、航程約40分の場所で本命・アカムツのほかムツ系及びアラ・メダイなどを狙う予定だ。

現地の船宿・嘉丸に着くと釣り客は私と釣り友K氏の他は1人だけ、合計3人で座席は余裕たっぷり。まだ薄暗い宇佐美港を朝6時に岸払いした。

■お世話になった船宿 宇佐美港「嘉丸」 http://www.1091.co.jp/ad/yoshimaru/ (9月28日配信予定の第2回に続く)