おっさん世代感涙のコスモス自販機もいまだ現役です!

インスタント麺からお弁当、生鮮品にオモチャ、日用品、さらにはエログッズ……ローテクからハイテクまで、バラエティになんでもあり! 

全国各地どの街角、どんな田舎にもある自販機。だが、よく目にするメジャーな商品以外でもこんなにマニアックで、レアで、手作りオリジナルなイッピンが片隅にたたずんでいた!

■焼き肉のタレ阪神大震災後から、タレだけでもと買い求めるお客さんに応え20年近く「野外でバーベキューする夏は特によく出ますね」と店主の平沼謹郎さん。多いときで一日に100本売れ、週2回は専用の洗濯機(!)で大量に作るとか。お取り寄せでもこのパッケージまんまで届けられる手作り感も味が! 自慢のもみだれは辛口と2種類。「そんな特別ええもんちゃいますよ(笑)」と言う平沼さんだが、値段も当初と変わらず提供。店先でお肉も売りつつ店内で焼き肉のイートインもできる(予約は5人以上)。取材時も次々とお客が!【平沼商店 兵庫県神戸市長田区川西通4-9】

■お弁当年季が入ったボロボロの自販機だが……実はコレ、多いときで一日に100食を売り上げる大人気のお弁当の自販機なのだ!! 自販機が設置された昭和47年から変わらぬメニューは、焼き肉、ヒレカツ、唐揚げ弁当の3種。「あらいやオートコーナー」を営む鈴木さんの奥さんが365日休むことなく作り続けている!奥さんお得意のヒレカツ。濃い味つけでごまかさない、素材を生かした優しい味わいだ。

【あらいやオートコーナー 茨城県稲敷市境島529】

あの国民食も自販機でお届け!

■納豆9年前、納豆の有名メーカー「だるま納豆」の2代目・高野正巳さんによって発案・設置された、日本で唯一(たぶん?)の納豆商品が並ぶ自販機。新商品はラインアップに真っ先に並ぶという力の入れっぷり。一番人気は、経木(きょうぎ)で包まれた「経木納豆」。もちろん、どれも新鮮! 納豆スナック、納豆カレーなども購入でき、納豆好きなら一度は訪れたい!!【JA常陸 津田直売所 茨城県ひたちなか市津田3241―2】

■日本酒利き酒新潟にある、お酒のミュージアム「ぽんしゅ館」には、なんと“利き酒”を楽しめる自販機が! 500円を支払って専用のコイン5枚に交換すれば、おちょこ5杯まで日本酒が楽しめるというお得さがうれしい。ズラリと並ぶ117種類もの日本酒の中から好みの一杯を飲めるなんて幸せすぎ!【ぽんしゅ館 越後湯沢店 新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢2427―3】

■卵岡田さんご夫婦が経営している養鶏場の新鮮な卵が買える自販機。20年前から地元の人々に愛され続け、多い日は一日に500(!)個近くもの卵が売れるという。お金を入れてボタンを押すと、パカンとフタが開いて、つややかな卵がお目見え。そんな"レトロな作り" も実に味がある!【岡田養鶏場 埼玉県吉川市大字南広島2148―1】

■傘関東の数ヵ所の駅にしか置かれていない、実はけっこうレアな傘の自販機。どういう基準で設置されているのかは定かでないが、急な雨でキヨスクが激混み!なんてときも意外と便利かも……? 品ぞろえは、ビニール傘(540円)、ジャンプ傘(1030円)、折り畳み傘(1080円)の3 品!【KIOSK 水道橋駅内】

メンズのお楽しみ、エロ自販機!

■温泉水人里離れた栃木県の山奥に突如現れたのは温泉水の自販機! ガソリンスタンドのようなビジュアルで、10L10円という破格のお値段にもビックリ。お金を入れ、給水口のレバーを握るとものすごい勢いで温泉水が飛び出してくる。ただ、温泉水は熱くはないのでご安心を。行くときはポリタンクを忘れずに持参しよう!【足利市温泉スタンド栃木県足利市松田町字四代地2763―1】

■トーストサンド古めかしいこのトーストサンドの自販機は、今ではめったに見られないレアもの。手作りのサンドがアルミホイルに包まれた状態でセットされており、お金を入れると中でトーストしてくれる仕組みだ。ハムにマヨネーズ、マスタードだけのシンプルな味つけだけど、焼きたてでめちゃウマ!【ドライブイン七輿 群馬県藤岡市上落合853】

■オモチャ自販機 COSMOS80年代に多く出回っていたオモチャメーカー「COSMOS」の自販機。ディスプレイには豪華賞品の絵が並ぶが……実際は、思わず「なんじゃ、こりゃ!」と叫びたくなるクダラナイ商品が出てくるのが特徴。実際にやってみると……クラゲの人形?のようなものが当たりました(苦笑)。幼少時からCOSMOS自販機の大ファンという店長の富永匡和さんが「“欲しいものはなかなか手に入らない”ということを学びました(笑)」と自ら収集。箱を開けるまでのドキドキが魅力とか。

【万代書店 伊勢崎店 群馬県伊勢崎市連取町868―1】

■エロDVD珍自販機を探し求めた取材班が最後にたどり着いたのが、エロ系自販機! 売られていたのは、80年代に隆盛を誇った懐かしの“ビニ本”……ではなくエロDVD。いまやエロ本自販機は絶滅の危機に瀕しているという。時代は変われど、ボタンを押すまで「何が出てくるかわからない!」という自販機も健在!!

(取材・文・撮影/short cut[岡本温子、山本絵理] 撮影/五十嵐和博)