夏の間はほとんど釣れず、悶々としていた週プレ釣り部。今回挑戦するのは、「ヒラメ」。冬が旬のヒラメだが、場所によっては多少早まり、晩夏から「夏ヒラメ」が釣れる地域も。これからの季節、ぜひとも、その釣り方を参考にしていただきたい!
*** なかなかターゲットが決まらない。湘南のメジ、カツオ、三浦のワラサ、カワハギもそろそろ、ヤリイカも悪くないし、アカムツのリベンジ…点海の中は季節と共に少しずつ変化している。しかし、考えてみれば最近は満足な釣りができていなかった。なんか大物釣って気分を変えたいと思い立ち“ヒラメ”いたのが、千葉県最東端地区のヒラメ! 「夏ヒラメ」だ!
ヒラメ釣りといえば、「寒ヒラメ」が一般的。この「寒ヒラメ」は良質の脂が乗り、肉厚で冬の白身魚の代表格だ。都内近郊では、千葉県の各地区は概(おおむ)ね10月か11月、茨城県東部地区は11月か12月に解禁される。
ただし、千葉県のヒラメ釣り場は、資源保護管理が確立しており、細かく禁漁解禁が決められている。そして最東端の銚子、戸川、犬若、飯岡は6月にヒラメ釣りが解禁されるのだ。つまり、飯岡~銚子地区では「夏ヒラメ」が楽しめるということ。
特に、この「夏ヒラメ」は数が出ることで知られており、我々の釣行日前には連日10尾以上の釣果があった。また、釣り場の水深も浅いので、根掛りも少なく釣りやすいという絶好の場。ちなみに禁漁は翌年3月なので、冬も楽しめる。
というわけで、ヒラメを釣り上げるべく、道具の準備はもちろん、その釣り方も入念にリサーチした。
■ヒラメ釣り道具 今回は、より軽いオモリ・より細い糸・より軽量ロッド・小型両軸リール使用のライトタックル(LTヒラメ)で挑戦。軽量タックルなので、海の中の様子や活きイワシの動きが手に伝わり、エキサイティングな釣りが楽しめる。ターゲットの躍動がダイレクトに感じられのだ。
●ライトタックル(LT)の内容 ロッド:2.0m、オモリ負荷40~60号が可能な7:3調子の軽量ジギングロッド リール:SIMANOフォースマスター400(小型電動リール) PEライン:1.0号、150m+リーダー(ナイロン)8号1.5m直結 (必ず事前にライトタックルでも良いかを船長に確認すること)
イワシのケアがヒラメGETのカギ?
■ヒラメ釣りの仕掛 本命ヒラメ仕掛は活きイワシの泳がせ仕掛け。前回と同じく、生きた魚(今回はイワシ)を泳がせて、食いつかせる釣り方だ。
幹糸:フロロカーボンまたはナイロン8号 ハリス:フロロカーボン6号80センチ(食いが渋ったら50センチ) ハリ:親バリはヒラメバリや丸セイゴ16~17号、孫バリはトレブルフック8号 ステ糸:フロロカーボン又はナイロン4号50~80センチ オモリ:PE道糸が0.8~1.0号なら40~50号、早潮なら60~80号 エサ:活きたマイワシ(中葉イワシ、約15~20cm)
<ヒラメ釣り極意7ヵ条> 1.早合わせ厳禁 ヒラメはエサを一気に飲み込むことは稀(まれ)で、始めに鋭い歯でエサを咥え、エサを十分弱らせてからじわじわ飲み込む。「ヒラメ40(秒)、マゴチ20(秒)」などと良く言われるように、アタリがあって早合わせすると、違和感で咥えたエサを放したり、甘噛みしてるのでスルッとスッポ抜けてしまうのだ。竿先が大きく締め込まれたら合わせるのが正解だ。
2.前アタリを捉える 前アタリといってもヒラメが食ったわけではなく、近づいたヒラメにエサのイワシが逃げ惑って暴れている状態。ヒラメに限らず、フィッシュイーターがエサに近づいたことを手や竿先で捉え、本アタリに備えるということだ。
3.仕掛けの点検 ヒラメの歯は鋭いので釣りあげた後やバラした後は必ずハリスの傷を点検が必要。指で触ってみてザラザラしてたら新しい仕掛けに交換する。
4.急激に力強く巻くのはNG ガンガン巻くと、ハリ掛かりした魚の口が切れてバレる原因となったり、口以外のところにハリが掛かる「スレ掛り」してしまう場合がある。ロッドは手持ちで魚信のショックを吸収しながら巻くことでバレることを軽減する。
5.イワシの付け方にも注意 イワシは小網ですくうこと。頭の部分を軽く押さえ掴む。強く掴むとウロコがはがれ、弱らせる原因になるのだ。素早く、親バリは口の中から上あごの堅い部分に抜き、孫バリは背びれの後か腹びれの後ろに浅く刺して抜く。他に左右の鼻の穴に通す方法もある。
6.投入はイワシが先で落下はサミング エサは生きているので落下速度が速いと弱ってしまう。親指で糸を抑え、軽くブレーキをかけながら、水の中に落とそう。また、グルグル回ってハリスと幹糸がからんでしまうので注意。
7.水面に浮いた獲物は玉網に向けて頭から 尾の方から網を入れたり、網を魚に差し入れたりすると魚が驚きバレの原因になる。
以上のことを踏まえて、いざ実戦へ!
この日は残念ながら天気は雨と風で荒天模様! しかし、集まってみると釣り客は私たち2人の他に6人、合計8人も。平日の荒天模様にも関わらず、夏ヒラメの人気がうかがわれる。私と釣り友K氏は左側のミヨシ(船の先端)を陣取り、まだ暗い飯岡港を朝5前に岸払いした。
■釣った場所 千葉県最東端地区の飯岡沖周辺、 前半は航程約50分の水深30m前後の場所、後半は浅場の水深7~15m。
■お世話になった船宿 飯岡港「清勝丸」 http://www.papipopo.com/SEISHOMARU/
(10月26日配信予定の第2回に続く)