ハロウィンでセーラームーンのコスプレをする女のコ

ここ数年で、すっかり日本人に浸透しつつあるハロウィン。なかでも、都内で一番盛り上がり、コスプレ姿のかわいい女のコたちが集まるといわれるのが六本木だ。しかし、今年は女のコたちの仮装にある特徴が見られた。

取材当日の深夜0時、六本木へ向かう道は人だらけ。なかなか前へ進めず、普段なら5分ほどの距離でも15分以上かかるお祭り騒ぎだ。街には仮装をした、いわゆる“パーリーピーポー”が集結し、「うぇーい!」とノリノリ。

男の鉄板仮装はマリオや囚人など、何かのキャラクターになりきったインパクト勝負のもの。一方、女のコは根強い人気を誇るアラジン、セクシー系ではミニスカポリスなどが定番だ。

特に10代後半から20代前半が多く集まる六本木では、毎年その年の流行を反映した仮装が見られ、今年も映画『アナと雪の女王』のキャラや「日本エレキテル連合」の姿など……。

しかし、特に多かったのは国民的アニメのキャラクター「セーラームーン」だ。

『美少女戦士セーラームーン』は、「月に代わっておしおきよ!」の決めゼリフで、1990年代前半に社会現象とまでなった国民的人気を誇るアニメである。それがなぜ今、コスプレの定番になっているのか?

コジハルの下着も話題で予約殺到!

実は現在、セーラームーンは誕生20周年企画として「美少女戦士セーラームーン20周年プロジェクト」の真っ最中なのだ。今年に入り、多くの企業とのタイアップ企画が次々と発表され、例えば人気女性下着ブランドのPEACH JOHNからは下着やルームウエアが発売。AKB48の小嶋陽菜がセーラームーン下着を着用した姿が公式サイトで公開されるや、大きな話題になった。

そして第1弾は即完売、9月19日から予約受付を開始した第2弾も予約殺到。ちなみに、セーラームーン世代の週プレ編集スガノ(23歳・女子)も第2弾の商品を注文したところ、「発送は9ヵ月後」と言われた。

肌を露出しまくり、ものすごーく寒そうな六本木のセーラー戦士たちに話を聞いた。

「子供の頃からセーラームーンはずっと好き。もうストーリーはほとんど覚えてないけど、とにかくコスチュームがカワイイ!」(22歳・IT)

「子供の頃はコスチュームが高いからって、親に買ってもらえなかったんです。年を考えるとちょっと恥ずかしいけど思い切って着ちゃいました」(26歳・秘書)

「この年になるとセーラー服を着る機会なんてないから記念に(笑)。なんだか小さい頃に戻ったみたいで懐かしい」(30歳・フリーター)

他のコにも話を聞いてみたが、ストーリーを詳しく覚えている女のコはたった2割。彼女たちはワクワクするあまり、夜の寒さも忘れ、童心に帰っているのだった。

(取材/樋口大和)

■週刊プレイボーイ46号(11月4日発売)「今年のハロウィンはセーラームーンでいっぱい!」より