“頭皮がよく動くかどうか”で薄毛予備軍かがチェックできる!

今は問題がなさそうでも、これから自分の髪がずっと元気でいてくれるかは、誰もが気になるところ。

実は薄毛予備軍かどうかを簡単にチェックできる方法があるという。国際毛髪科学研究会会長の井上哲夫先生に、予防法と合わせて伝授してもらった。

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―先日、美容院でも見た目のわりに頭皮環境がヤバイと指摘されたばかりですが…

「頭皮の柔らかさによって、薄毛の兆候をある程度予測できます。やり方はとってもカンタン。まず、後頭部に指を置いて頭皮を動かしてみてください。よく動くでしょう? 動くということは、頭蓋骨と皮膚の間にちゃんと隙間があって、その間を走る血管が圧迫されていない。つまり、頭皮や毛髪に栄養分がきちんと運ばれている証拠。では、次に頭頂部に指を当てて同じように頭皮を動かしてみましょう。どうですか?」

―ちょっと……動きずらいです。

「動きずらいですよね? 後頭部に比べて頭頂部が明らかに固い人ほど、頭頂部の血流が悪い。つまり、髪に栄養分が運ばれず、薄毛になりやすいということ。まあまあ動くなら、ちょっとは余裕があります。動かない人は今すぐケアが必要ですよ」

―ケアは具体的にはどんなことを?

「正しいシャンプーをして頭皮の汚れをとることと、マッサージで血流を良くすること。これらをきちんとやっておけば、どんどん薄毛が進行してますという方以外は心配しなくても大丈夫です」

テレビを見ながらでもできる!簡単マッサージ

―マッサージのやり方を教えてください!

「あまり難しく考えず、“頭頂部に皮膚を集めるのが目的”と思ってください。5本の指を耳のまわりに置いて、そのまま頭頂部に皮膚を集めるようなイメージでゆっくりと頭皮を持ち上げます。頭皮がしっかり動いているのを確認しながら筋肉をほぐしていきます。

頭頂部に皮膚を集めるように頭皮を持ち上げよう

頭頂部に皮膚を集めるようにリズミカルに。円を描くように回し揉みするとやりやすいです。これにより頭皮全体の血流がアップします。最後に、5本の指の腹で頭皮をグッとつかんで離すことを全体的に行なって、毛根に刺激を与えましょう」

5本の指の腹で頭皮をグッとつかんで離す

―なるほど、思ったよりカンタンです。1日何分ぐらいやればいいんでしょうか?

「シャンプーの後に1日3分位やるといいですね。あるいは、テレビを見ながらとか、仕事の息抜きの時間などでもいいですし、とにかく継続して行なうことが大事。頭部のコリをほぐして血流を良くし、健やかな髪と頭皮を維持していきましょう」

●井上哲夫(いのうえ・てつお)国際毛髪科学研究会会長。1952年、東京生まれ。東京理科大学卒業後、総合化粧品メーカーに入社。ヘアケア・スキンケア商品の研究開発部長を経て、国際毛髪科学研究会を設立する。東洋医学を美と健康に応用する「脱毛ケア」「頭皮ケア」のオーソリティとして、現在までに全国各地のがん診療拠点病院及び7000店以上の理美容店、その他各種医療セミナーで講演・指導実績を持つ。【http://www.moukaken.jp/】