ナムソン川でラオスキッズと遊ぶ。揺れる吊り橋に実はビビってます

サバイディー! 神聖なるラオスの古都・ルアンパバーンの次に着いたのは、“ラオスのクレイジータウン”バンビエン! いったい何がクレイジーなのか?

いきなり、客を待ち構えていたソンテウに「街まで70000キップ(約1000円)」と言われ、「日本のタクシー初乗りより高いじゃん! ボッタクリすぎ!」とキレる私。相場の10倍もふっかけてくるなんて。街まで2kmもないし、歩くよ、私!

誰が言い出したのかは知らないが、バンビエンは山の形がそれっぽいという理由から“ドラゴンボールの世界”とも言われている。

第一印象は「言われてみれば…?」という程度だったけど、何度も見ているうちにそう思えてくるから不思議。タイムリーにテレビでは『ドラゴンボール』のアニメをやっていて、セリフはラオス語だけど歌は日本語。思わずエンディングテーマを口ずさむと、冒険したくてウズウズしてきたー♪

ドラゴンボールの山に似てる?

穏やかなドラゴンボールの景色を眺めながら町を散策していると、私の横をスーっと自転車が。それにまたがるのはオレンジ色の服を着た…「まさか悟空(笑)?」。2度見すると「え……? うそ! 僧!?。日本ではたまにスクーターお坊さんを見かけるけど、東南アジアで自転車僧は初めて。

さらに寺を修繕する僧の手元になにやらオレンジの灯りが「え……? マジ? タ、タバコ!?。こっそりカメラを向けるとこっちを見たので「ヤバイ!」と思ったら、私の顔を見てニヤリと笑った。バンビエン、なかなか面白そうな街だ。

僧のこんな姿、初めて。見てはいけないものを見てしまった気がする……

怪しげな「ハッピーシェイク」に「ハッピーピザ」

ところで、ここバンビエンがクレイジーといわれる秘密は、“裏の名物”「ハッピーシェイク」や「ハッピーピザ」にあるらしい。何がハッピーかというと、実はこれ、大麻入りのメニュー。法律で禁止されてるのに、なぜか堂々とレストランで売られている。

そして、わざわざ「パンケーキ“本物のケーキ!と普通のメニューのほうに注意書きがあるのには笑った。私はそんなものを食べなくても十分ハッピーなので、冒険したいからってそんな良からぬモノを食べないようにしよう。

堂々と「ハッピーピザあります」の看板。警察は見て見ぬフリ?

パンケーキに“REAL CAKE”と書かれている。店内では人々がダラリと長居し、ブラックジョークアニメを鑑賞

夜は旅友や元僧侶のソー君(前回登場)と一緒にバーに行ってみた。チャリ僧や喫煙僧について聞くと、「僕も初めて“チャリ僧”を見たときはビックリしたよ。もちろんタバコも(苦笑)」。どうやら地域や寺院によってルールは様々なよう。というか、バンビエンがクレイジータウンだから? まさか、彼らの主食がハッピーピザじゃありませんように!

旅友の話では、中には観光客と一夜の思い出を作っちゃったり、フェイスブックは女友達ばっかりの元僧もいるとか。アジアの僧はとても尊敬される存在なので意外だけど、普通に男子なんですね(笑)。

バーをはしごしてゴキゲンなソー君は、どこで覚えたのか日本語で「飲ーめ、飲め飲め♪」とコール。ハッピーシェイクじゃなければ飲みますよ。

その横では西洋人が、なにやら風船の空気を吸ってすっごい楽しそうにしてた。「何してんの?」と聞くと「わからない~」とヘラヘラ笑ってる。バーで普通に売られているものだけど、これもまたハッピーになれるアイテムのひとつなんだろう。

怪しげなハッピーバルーン

韓国人に人気の理由は?

「韓国の人気テレビ番組でバンビエンが紹介されてから観光客が急増したんだ。5年前に来た時は韓国人は俺しかいなかったのに」。そう教えてくれたのは韓国人の旅友ノア。

彼の言うとおり、数々の韓国人宿が並び、バックパッカーではなくトランクを転がした韓国人観光客、PSY(サイ)の看板が立てられたK-martにはキムチが売られ、『カンナムスタイル』が流れる街は完全に韓国人に占拠されていた。

K-martと韓国人宿が並ぶ街

ナムソン川をカヌーで下る人々

彼らのお目当ては、昼は7mの高さから飛び込みができる青い湖・ブルーラグーンやチュービングという川下りなどのアウトドア、そして夜はクラブやバー遊び。

そのチュービングとやら、私もやってみようじゃないか。過去に死亡事故もあったらしいけど「何が起きてもヘッチャラです」と誓約書にサインし、大きなタイヤのような浮き輪に乗ってナムソン川に飛び込んだ。

すると、すぐに岸にいる若い男たちが私たちに向かってペットボトルを思い切り投げつけてきた。「ひゃあ! 何? 日本人イジメ?」などとアタフタしていると、投げてきた人はどうやらバー店員のようで、「ビアー! ドリンク! ヒアー!」と叫んでいる。

中身の入ったペットボトルなので、ぶつかれば痛い。上手にキャッチしよう

ペットボトルには紐がついていて、それにつかまると川から店に引き上げられるという仕組み。しばらく見送ってたんだけど、「LAST BAR」の看板に騙(だま)され思わず寄ってしまった(もちろんラストではありませんでした・笑)。

川下り中には木の茂みに私だけが引っかかり取り残されたり、シャツが流されてなくなったりとヘッチャラではなかったけど、なんとか生還しました。

ナムソン川は穏やかな流れで気持ち良かった~

【This week’s BLUE】腹ペコで歩いてたら、ブルーシート敷いてピクニックをする現地の女性たちにバナナリーフで巻いたチマキ「カオトム」もらっちゃいました。コーンかココナツが入った甘いもち米がおいしかった!●旅人マリーシャ平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】