仲良くしゃべっているふうに見せて、実は心の中でディスり合い、互いをおとしめ合うトゲのある言葉を挟み込む。それがオンナ同士の“マウンティング”の実態だ!
今春に放送され、あまりの反響で10月からすぐに続編をスタートさせたドラマ『ファーストクラス』でも関心を呼んだが、その内容はファッション業界を舞台に女同士のマウンティング(上下関係を示すこと)が生々しく描かれたもの。
ではマウンティングは実際にどんなシーンで発揮されるのか? マウンティングが生じやすいテーマ別に解説していこう。
■おしゃれの押し売り編
女同士が最もマウンティングし合う要素はやはり容姿(化粧とファッションを含む)。R子ちゃん(28歳・派遣事務)はこんなマウンティングに遭遇した。
R子「私、オシャレに興味ないんですよ。それなのに友達が知人のスタイリスト呼んできて『そんな地味なズボン捨てろ』『柄物のスカートはけ』だの言ってきて、結局、3人の友達の前で着替えさせられて屈辱的でした。たとえ地味でも好みのズボンを奪われ、超悲しい!」
カウンセラー気取りのマウンティストも多いらしい。M子ちゃん(28歳・企業受付)の怒り。
M子「化粧販売員をやってる友達がマジでウザい。桃井かおり風の口調で『アンタさ、女は目力よ。なんでツケマしないわけ?』とか。私らもうアラサーだしバサバサのツケマつけてる彼女は正直イタいですよ。“こうすればもっとキレイになる”とカウンセラー気取りでアドバイスされるとイラッとしますね」
■彼氏&旦那イジリ編
彼氏や旦那の容姿もマウンティングネタにされやすい。友達に彼氏をゆるキャラと言われたのはN美ちゃん(25歳・SE)。
N美「友達に彼の写メ見せたら『ゆるキャラみたい。癒やされる』とか言われて。確かにイケメンじゃないけどゆるキャラ? 自分をディスられるよりムカつきます」
ママ友に夫をディスられたのはH子ちゃん(29歳・主婦)。
H子「この前、ママ友のY子ちゃんと話してたときのこと。『H子の旦那さんの写メ見てなかったよね』と言われたので見せたら『イケメンじゃないところが逆にいい。浮気の心配なさそう』って。大きなお世話だよ!」
エロ話中の“名器自慢”
■“働きママvs専業ママ”編
マウンティングは親族内でも起こる。ライターのカワイは兄嫁からこんな一撃を食らった。
カワイ「年下で専業主婦。あるとき『桃ちゃん(カワイの名)てなんで仕事してるの?』と聞かれたので『仕事が息抜きになるんだよね』と言ったら『息抜きかー。私はそういう手抜きしたくないんで仕事も辞めたんだ~』と。おいコラ、私ゃ手抜きしてるわけじゃねーぞ!」
■“賃貸vsマイホーム”編
ママ友間においては必ずといっていいほど出てくるこの話題。結婚5年目で中古マンションを購入したS子ちゃん(32歳・専業主婦)がブチ切れる!
S子「同じマンション内の賃貸の部屋に住むママと仲良くなったんだけど、そのコがイチイチうるさいんです。『いくらで買った?』『何年ローン?』『今じゃないんだよねー。もうちょっと安くなる買い時あったのに』とか。やたら事情通ぶる話しぶりに心底ウンザリですよっ!」
■エロ話中の“名器自慢”編
こちらは肉食系女子間では割と主流のマウンティング。A美ちゃん(25歳・看護師)が職場仲間と女子会中のこと……。
A美「同じ病棟の先輩が『私、セフレから“マ○コがキツくてすぐイッちゃうよ”って言われちゃったんだよね』って言ってきて。私は『そんなの言われたことないです~』と言い返したら『そのほうがいいよ。私はいつも彼が先にイッちゃって物足りないから。うらやましい』って!」
こんなふうに、日常生活のあらゆるシーンでヒヤヒヤものの“マウンティング”バトルが繰り広げられているのだ。時代に関係なく女性にとっては普遍的?
(構成・文/河合桃子)