実写ドラマ版『進撃の巨人』の制作発表に登場した石原さとみ。白いワンピースとぷるんとした赤い唇のコントラストが印象的 実写ドラマ版『進撃の巨人』の制作発表に登場した石原さとみ。白いワンピースとぷるんとした赤い唇のコントラストが印象的

ドコモのプレミアム動画12万作品が、自宅のテレビでも見られる!?

NTTドコモとエイベックスが4月2日、スマホやタブレットなどで動画を視聴できるサービス「dビデオ powered by BeeTV」を大幅にリニューアルすると発表した。4月22日から始まる新サービスの名称は「dTV」

今回のリニューアル、名前を付け替えるだけの単なるサービス変更ではない。国内外の映画やドラマにとどまらず、オリジナル制作のドラマなど約12万作品を自宅の大画面テレビでも観ることができるようになるのだ。

会見に登場したNTTドコモの中山俊樹常務取締役は、このリニューアルを「進化」と表現した。

「テレビ視聴への進化です。これまでもスマートフォン、タブレット、PCといった環境で皆さんには楽しんでいただいてきましたが、ゆっくりと大きな画面でくつろぎながら見ていただけるような環境を作りたいと思っています」

テレビ視聴するには、手のひらサイズの専用「dTVターミナル」を自宅のテレビと接続し、インターネットに有線かWi-Fiでつなげば、すぐに「dTV」の動画コンテンツが再生される。この操作の簡単さにも進化を感じてしまう。

さらに嬉しいのが、自宅のテレビをそのターミナルにつないでおけば、例えば帰宅途中の電車の中でスマホなどを使って観ていた映画を途中で止めて、家に帰ってからその続きを今度はテレビで観ることもできる。これぞマルチデバイスの醍醐味(だいごみ)だ。

“進化”はこれだけにとどまらない。

中山常務が「徹底的に優しい軽やかなUI(ユーザーインターフェイス)」というように、まるでテレビ感覚で観たい動画を選ぶことができるのだ。

これまで、スマホで「dビデオ」を起動させると、そこには映画やアニメ、ミュージックビデオの小さなサムネイル画面がずらっと並んでいて「選ぶ」作業が意外に面倒という人もいた。では新しいUIはどうかというと、アプリを起動させるとすぐに映画やドラマの予告動画が流れるのだ。

この“進化”が、実は結構大きい。TVを考えてみると、ボーッとしながらリモコンをいじっていると好きだった女優がバラエティーに出演しているのに出くわしたり、話題になった映画がTV初公開されてたり…ということがある。

このTV的な“ザッピング”感覚で、配信動画を無意識のうちに選べるのが「dTV」の新しいUIということになる。もちろんTVとは違い、どの作品も観たい時に観ることができる。

オリジナルコンテンツの目玉はあの作品!

■石原さとみが女優魂を見せる実写ドラマ版『進撃の巨人』

そして、王者ドコモだからこそできる第3の進化がある。

「コンテンツの進化です。いま現在12万タイトルの作品がありますが、さらにユニークでリッチなコンテンツ、プレミアムなコンテンツを楽しんでいただきたい」(中山常務)

つまり、さらなるプレミアムなオリジナルのコンテンツを充実させていくという。この日は、その中でも目玉となる作品が発表された。

それが『進撃の巨人』の実写ドラマ! 8月公開予定の劇場実写版には描かれていない、まさに人間ドラマが展開する『進撃の巨人』。映画公開と同じ8月に「dTV」で独占配信されるという。

そして、発表会見のステージにはドラマ『進撃の巨人』で主人公となる兵器隊長のハンジを演じる石原さとみが真っ白なワンピース姿で登場!

さらに原作でも人気の高いサシャ役の桜庭ななみ、実写映画版のオリジナルキャラとなるリル役の武田梨奈、ヒアナ役の水崎綾女といった豪華女優陣のほか、ドラマ版だけに登場する新キャラクター・イズル役に起用された平岡祐太も登壇した。

その平岡が、今回の撮影現場のスケールの大きさについてこう語った。

「現場に入ってびっくりしたのは、セットが本当にすごくて、映画の世界観がそのままでした」

「dTV」が、いかにオリジナル作品に力を入れているかがわかるエピソードだ。

3部作で巨人研究、サシャの生い立ちも!

ストーリーにもこだわっている。ドラマならではの強みを生かし、劇場版で描ききれなかった登場人物たちの生い立ちや内面にまで踏み込んだ。それだけに「役作りに苦労した」と語ったのは石原さとみ。

「ハンジの内面や過去を描いているので、難しく感じました。撮影中もハンジの叫び方が他にないかと悩んでしまって。アニメ版でハンジの声優をされているパク・ロミさんにアドバイスをもらおうと電話をして、稽古中にもかかわらず、ハンジの叫び方を伝授していただきました」

劇場版でも“ハマり役”だと前評判が高いだけに、石原さとみが熱演するハンジはぜひ観てみたい。制作発表の最後に彼女がこう締めくくった。

「3部作なんですけど、立体機動装置の誕生、そして巨人研究、サシャの生い立ちなど、とてもワクワクするような内容になっています。本編と共に観てもらえたら楽しんでもらえると思います」

“通信の巨人”NTTドコモによる、動画配信業界への“進撃”も容赦なさそうだ!

 左から、水崎綾女、平岡祐太、石原さとみ、桜庭ななみ、渡部秀、武田梨奈。平岡を除いた全員が実写映画にも出演。豪華な顔ぶれだ 左から、水崎綾女、平岡祐太、石原さとみ、桜庭ななみ、渡部秀、武田梨奈。平岡を除いた全員が実写映画にも出演。豪華な顔ぶれだ

(取材・文/頓所直人 撮影/利根川幸秀)