モルディブの海に浮かぶ。竜宮城はどこかしら~?

スリランカの後、その先へ続く陸路がない。はてさて、どこへ行くべきか…と地図を開いていたら、南西にひとつの島国を見つけました。

アルファベットで書かれた国名「Maldives」を見て、「まるでぶす……? マイルドブス……? 変な名前。どこだ、ここ?」と画像検索してみると、めくるめく青い海の絶景が!

「うっひょー! モルディブだったんかーい(笑)!」

憧れの島がこんなところにあったなんて、恥ずかしながら知りませんでした。

360度海に囲まれたサンドバンク!

モルディブは1200もの島々からなる群島国家で、現地の人が暮らすローカル島の他、空港島、囚人島、ゴミの島など小さな島々に機能が分かれている。そして、100近くあるリゾート島には年間120万人以上の観光客が訪れるんだとか。そこは日本からのツアーなら数十万円は当たり前の超高級リゾート。バックパッカーなんか門前払いなんじゃないの?

しかーし! インドやスリランカからだと飛行機で1万円ちょい。旅の途中ならではの嬉しいチャンス。正直、リゾート島はバックパッカーには予算オーバーだけど、ハードなインド旅のご褒美に私もちょっとだけ足を伸ばしちゃいました! ウフフ♪

モルディブの海底へダーイブ!

ずっと見ていても飽きない美しい海にウットリ~

目を開けるとそこはパラダイス! 白い砂浜、トロピカルフィッシュ、透明度の高い海のブルーグラデーション。泳いでも潜っても超絶美しい青い世界。どこを取っても完璧なモルディブの海! カクテル片手に、ああ、ラグジュアリー。ずっとここにいたい……♪

しかし、そこは竜宮城。このまま快楽に溺れてしまったら、もう旅人には戻れない。私はすぐさま3千円代の安宿もあるというローカル島へ向かうことにした。なんでも数年前からバックパッカーも旅行できるようにと観光業の改革が進められているんだとか。ありがたき!

急いで重いバックパックを担いでいる私に、乙姫様は言いました。「お客様! 玉手箱…じゃなくて領収証をお持ち帰りくださいな」

ぎゃふん。封を開いてしまえばショックで髪が真っ白になってしまうかもしれないので、そっと閉じておくことにした。

島間の移動もローカルの公共フェリーなら2ドル! 船着場の水でさえ透明度高すぎて、船が空中に浮いて見えるくらいキレイ!

イスラム教徒用の水着「ブルキニ」って?

ところで何を隠そう、モルディブは100%イスラム教の国。リゾート島はイスラム教徒である地元民と観光客を隔離させておくための政策だそうで。ローカルの人が暮らす島では、こんなに美しい海を持ちながら、なんとビキニが禁止なんです!

ご存知の通り、イスラム教では女性が肌を露出するのは敬遠されます。これは男性を誘惑してしまわないためで、女性美である髪の毛さえもその一部です。

美しい海を目の前にミスマッチなビキニ禁止の看板

赤道直下で椰子の茂る南国の炎天下、ヒジャブやブルカをかぶって過ごすイスラム教徒の女性たち

じゃあイスラム教徒の女性は泳がないのか?と思いきや、イスラム教徒用の水着ってのがある。ブルカ(全身を覆い目元だけ網状のベール)とビキニを合わせた造語で「ブルキニ」と呼ばれる、頭からまで足までスッポリ隠せるモジモジ君のような全身スーツタイプ!

たしかにモジモジ君スタイルならキョンキョン(往年のアイドル・小泉今日子…って説明必要?)でもない限り男性を誘惑することはありえない…?

基本泳いでる人はいないけど、手をつないだふたりの女性は服を着たままズンズン海へと進んでいきました。溺れないか心配

ちなみにブルキニは、世界では非イスラム教徒にもヒットしているんだとか。「体型を隠したい、日焼けをしたくない」といった女性の悩みを解決し、イギリスやアメリカ、カナダなどではすでにブームになっているらしいから、海を渡って日本にやってくる日も近い?

うーん、開放的な真夏のビーチからセクシーなビキニ姿が減ってしまうのは寂しい気がするよね? 男性諸君(笑)。

さすがにブルキニの写真は撮れなかったので、マリーシャ画伯のイラストにてご容赦を!

観光客用ビーチにはトップレス美女も

そして私はこんなステキなビーチはやっぱりビキニで泳ぎたい! 現地人の目に触れないように、柵で隔離された“観光客用ビーチ”にダーイブ!!

そこには外の世界と大きなギャップのあるセクシーな光景、トップレスでリラックスする西洋人の姿もありました。こんなパラダイスビーチを柵なんかで隠してたら、カリギュラ効果で逆にのぞきたくなっちゃったりしないもんかな(笑)?

現地の街と隔てられた柵の中の世界。この柵低いし、海側からも見えちゃいそうだけどね(笑)

それから私、人生初の釣りをやってきました。初釣りがモルディブなんて大声で自慢したいところだけど、魚になめられまくる。連続でエサだけを取られ「なかなか釣れないにゃ~」とやさぐれるマリーシャ。「ペイシェント(ガマンだ)」と釘をさされ、粘る。すると、ボートの乗客で一番に釣れたのは私!

「レッドエンペラーGET!」

人生初の釣りでかわいい赤い魚が釣れました! なんか愛着わく~。食べちゃうけどね!

何やら、かっちょえー名前のこのお魚。日本語にしますと「センネンダイ」。釣れてみるとその嬉しさにもっと大きいのが釣りたくなるから、松方弘樹の気持ちがよくわかる。

結局1匹しか釣れなかったけど、初めて自分で釣った魚をペロリといただきました。う~、ビールとやりたいっ!

しかし、もちろんイスラム教国はお酒もおあずけです。お酒がない分、モリモリとご飯食べてたら、ヤバ! お腹ポッコリ…。それに炎天下に夢中で泳いでたから背中の皮もボロボロにムケてるし! これは…ブルキニ買っとくべきかな…。

真っ赤に燃えるモルディブの空

モルディブ人が使うディベヒ語。建物の壁に書かれてたけど、何かの案内かな?

【This week’s BLUE】青い四次元の世界に忽然と現れ悠然と消えてゆくウミガメ。

●旅人マリーシャ平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログ、Twitter【marysha98】もチェック!