地域の特色を生かしたものの多いクラフトビール。それぞれの個性が際立ち、グルメな女子に人気に

暑さが増すに比例して、増すのがビールの旨さ! そんなビール界に変革が起きている。小規模な醸造所で職人が丹精を込めて造った“クラフトビール”に注目が集まっているのだ。

日本では1994年にビールの規制緩和が発令。醸造所内で1年間に造らなければならないとされる、最低製造量が2000KLから60KLへ大幅に引き下げられたことで、小規模な醸造所が全国各地に増加した。これが“第1次地ビールブーム”だ。

だが、醸造技術が未熟なために品質が維持できず、加えて大手のビールに比べて価格が高いことが原因でブームは沈静化。しかし、造り手はその後も努力を続け、世界のビアコンテストで入賞するビールも出てくるなど醸造技術は日々進化。飲み手から注目が集まり、昨今、国産クラフトビールブームが再び起こっているのだ!

特に業績がうなぎ上りなのが長野県、ヤッホーブルーイング社の「よなよなエール」。斬新なネーミングとパッケージ、安定した品質でビールファンの心を一挙につかみ、今やビール業界で6位までのし上がっている。さらにキリンが出資者として名乗りを上げ、資本業務提携を結んだ。これにより、国産クラフトビールの市場規模は今後も大きくなる見込み!

ちなみに、この醸造所が経営するクラフトビール専門の飲食店「よなよなBEER KITCHEN」(東京・赤坂、神田の2店舗)は連日大盛況! リア充オーラがハンパじゃない!!

危険度MAXなビール!?

■豊富な種類も魅力

ビールといえば、アルコール度数が4、5%から高くても10%台が通常。ところが、世界にはとんでもなくアルコール度数の高いクラフトビールが存在している。

それが、スコットランドにあるブリューマイスター社の「Snake Venom(スネーク ヴェノム)」。その名も“ヘビ毒”ーーアルコール度数はなんと、驚異の67.5度!

それを飲んだことのある某酒店の店長によると、「もはやビールという味ではなくて、濃縮した蜜のような甘さ。まるで度数の高い紹興酒みたいな味でした」

ちなみに、残念ながらこのビールは現在、日本には正規ルートがなく、個人輸入でしか手に入れることはできない。

対して、お酒の飲めない人でも楽しめるノンアルコール・クラフトビールも広がってきている! 海外でもドライバーや女性への需要が高まっているのだ。

有名なもので、ドイツの「レーベンブロイ」やベルギーの「ヒューガルデン」がノンアルビールを販売。ヒューガルデンは味もスタンダードの他、チェリー、シトラスがあり、ラインアップも充実! 大手スーパーやネット通販で購入可能なので、お試しあれ。

今年の夏はクラフトビールで、流行の熱気にハマってみよう!

最近はスーパーなどでも見かけるようになったクラフトビール

(取材・文/山内聖子 撮影/有高唯之)