日本にゴマンとある飲食のチェーン店。その中でもルーツとなる1号店には、人を引き付ける不思議な力がある。そんな魅力的な1号店を厳選して紹介!
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まずは、フレッシュネスバーガー!
古きよきアメリカの雰囲気が漂う木造の外観。店の前にある白いデッキチェアに腰かけ、看板メニューののジューシーなフレッシュネスバーガー(330円+税)にかぶりつく。
“うーん、幸せ♪”な気分が味わえる1号店だ。店内には寄せ書き用のノートが置いてあり、全国から訪れたファンはそこに自分の足跡をそっと残していく。
お次は、天下一品! 15年勤めた会社が倒産し、持ち金が3万7千円しかなかった創業者の木村勉氏が京都で屋台を引き始めたのが1971年、試行錯誤を重ねて4年目に秘伝のスープが完成し、満を持して創業。
今では国内はもちろん、海外からもファンが訪れる聖地となっている。ここ総本店でしか味わえない牛すじラーメン(773円+税)も◎。
餃子といったらやっぱりココ!
餃子をはじめとする大衆中華料理をリーズナブルな値段で楽しめる餃子の王将。発祥の地である1号店は、1階から3階まである大型店舗だ。
全国で一日200万個以上売る自慢の餃子は、100%国産食材で安心、安全。しかも外はカリッと、中はジューシー♪ 活気あふれる1号店内で食べると普段よりおいしく感じるから不思議だ。
人気ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」のルーツ店ともいうべき存在なのが「ベル」。魔窟(まくつ)のようなインパクト大の外観…。メニューはびっくりドンキーと同じだが、ここで食べると、ひと味違って感じるのはなぜだろう。
特筆すべきは、平日のみ初代店長がドアマンを務めていること。たくさんの思いが凝縮された1号店なのだ。
あの讃岐うどん1号店は関西から!
国内のうどんチェーン店で圧倒的なシェアを誇り、今や海外にも進出している丸亀製麵の記念すべき第1号店。発祥は兵庫県加古川市だが、創業者の栗田貴也氏は父親が香川県出身で、幼少の頃から讃岐うどんに慣れ親しんで育った。
思い入れたっぷりの讃岐うどんは、目の前で麺を打ち、大釜でゆであげる。だしや薬味にもこだわり、本場さながらの味に仕上がっている。
続いては、渋谷109の真横にひっそりとたたずむ立ち食いそば店。5人も入れば満杯になる狭い店舗が富士そばの1号店だと気づく人はまずいないだろう。
店内には演歌歌手のポスターが張られている。よく見ると作詞は創業者の丹道夫氏とういうから驚きだ。本業を成功させ、長年の夢であった作詞家としても活躍するというドラマがそこにある。
長崎ちゃんぽん1号店は景色が絶景!
最後は、山間道路の高台にそびえ立つリンガーハットの1号店。アクセスはあまりよくないが、その分、ロケーションは抜群で店内からは遠くの海まで一望することができる。長崎ならではの異国情緒あふれた教会風の外観もイイ。
そんな雰囲気&眺望も手伝って、1号店で食べる長崎ちゃんぽんは格別の味なのだ。
(取材・文/浜野きよぞう 撮影/内山一也 BUBBLE-B)