前半戦でK氏が上げた60cm級のマゴチ。勝負の行方はいかに!? 前半戦でK氏が上げた60cm級のマゴチ。勝負の行方はいかに!?

梅雨の合間の貴重な晴天日。週プレ釣り部は、ふたりでマゴチ釣りへ。

大型マゴチを先に釣り上げた最新釣法の「一つテンヤ釣り」に対抗するのは、「活きエビの泳がせ釣り」(伝統釣法)。どちらの釣法が勝つのか!?

*** 朝方の前半戦は富津港沖から釣りをスタートし、東京湾観音(佐貫観音)の前くらいまで場所を移動しながら実釣。船中では5、6本のマゴチが上がり、釣友K氏は黒いオーバルテンヤで最大級の60cmオーバーをキープしていた。

一方の私はスミイカを釣り上げたものの、しっかり墨を吐かれて船を汚してしまうという失態…。長年、釣り人が行なってきた伝統的な釣りでノーヒットというのも先人たちに申し訳が立たない。どうにか挽回しなければ。

しかし、海面にはゴミが流れてきて釣りづらい。そのうえ、この日はゴミに混じって大量のクラゲが泳いでいた。

よく海水浴場などでお盆以降になると現れることは知られているクラゲだが、その多くはミズクラゲ。毒性は弱く、刺されてもかゆみがある程度だ。

しかし今、目の前にいるのは6月から7月に出没するアカクラゲ。北海道以南の日本沿岸どこにでもいるクラゲで、褐色の長い触手をユラユラさせながら海中を優雅に漂っている。

こいつがとにかく恐ろしい。刺胞毒を持った触手に素手で触ると直ぐにピリピリと痺(しび)れてくる。気が付かずに触った手指で顔など拭おうもんなら、そこが火傷のように痛くなり腫れて来る。トイレで大事なところ掴むと飛びあがって痛がってしまうほどだそう(ちなみに船長は経験済みだとか…)。ドロドロの触手が釣り座の周りで乾燥し、それが粉末になって目や口に入ってしまっても痺れると聞く。

釣りをしていると、仕掛けやミチイトに何やら褐色半透明のドロドロのゴミが付着することがある。実はこれがアカクラゲの触手だ。また、この触手が付いたままの仕掛けは魚も嫌い、避けるそうだ。万が一発見したら、直接触れないように素手以外のもので除去し、海へポイしたほうが無難だ。

逆転のチャンス到来!

ともかく、そんな状態ではろくに釣れないと判断した船長は移動を決意。20分くらい走り、近くに見える陸は大貫の先の竹岡あたりだろうか、今まで近くに見えていた佐貫観音がだいぶ遠くに見える。

船長によると、ここは大型のマゴチの実績がある場所との嬉しいアナウンス。まだ一匹も釣れていない私に再びスイッチを入れてくれた。沈んでいた気持ちが期待で膨らむ。

しばらくポイントを旋回しながら水深12mの場所で釣りが始まった。風はほとんどない。さっきの場所よりも水色はきれいだ。慎重にハリ先をエビの口に刺し頭の角に抜いた。海面に垂らすと元気に泳いでいる。

リールのクラッチを切り、仕掛けを落とす。次第にエビが海中に消えていく。直ぐに着底した。糸ふけをとり、底から1.2mオモリを上げて待つ。30秒に1回のペースで底を取り直す。さざ波かと思った海面はカタクチイワシの群れが船に着いている。これは何か起きそうだ! エビちゃんエビちゃん、私のエビちゃん、海底で忙しく泳いでくれ!

それは突然現れた! ゴツッゴツン! 少しだけ竿先を下げる。ゴツッ! もう少し下げる。モゾモゾした感触が手に伝わってくる。ここまでで約15秒だ。ゴツゴツッ、グンッ! はやる心を抑える。そう、朝方はここで合わせてすっぽ抜けてしまったのだ。

すると一気に竿先が海面に刺さった。グググゥー! きた! 小型リールをしっかり両手で包み、「うりゃぁぁああー」と渾身の鬼アワセ! ガツッ! 乗ったぁーーーー! 6:4の柔らかい竿が半月のようにしなる。それでも魚は抗(あらが)ってリールが巻けない。リールからジッジッっと糸が出されていく。

3回くらい竿先を締め込んだ。ようやくうっすらと姿が見えてきた。でかい! ヒラメか? アンコウか? いやマゴチだ。それも大型だ! いつの間にか船長がかたわらで玉網を構えている。しばらく格闘していると、ようやく巨大マゴチの抵抗は弱まり海面に浮いた。船長の玉網が入り、無事ネットイン! やったぁー! ついにやったぁー! 見ただけでわかる、過去最高記録更新だぁー! 思わず、年甲斐もなくはしゃいでしまった。

しかし、これで終わりではなかった。興奮醒めやらないままの第2投目に、まさかの魚信(アタリ)! さっきと同様に大事に待つこと28秒。竿先入って鬼アワセ! ガツン! またしても同型のモンスターマゴチが釣れた。その後、さらにもう1尾(45cm)を追加した。

そして、午後1時を回ってストップフィッシュの合図。専用の計測器の上にモンスターを乗せると、61.5cm! まさかの60cm超えだ。過去最高が57cmだったので大幅更新となった。他の人もこの場所で何本か釣れたようで、皆さんの釣ったマゴチを一匹一匹活き締めしてくれた。それにしても船長の言葉に違わず、この海域は大型が出る場所だ。

そして、伝統釣法と最新釣法の結果は3尾対3尾のドローに。どちらも良い結果。とにかく今日は最高に楽しめた一日だ! マゴチ釣りはハラハラ、ドキドキで引きも強くエキサイティング。これから真夏が終わるくらいまで楽しめる。

 60cm級のマゴチが3本と最高の結果となった 60cm級のマゴチが3本と最高の結果となった