青い空に白い雲が広がる夏! こんな季節こそ手軽に釣り体験だ!

こうも毎日毎日、途方に暮れるような猛暑が続くと行きたくなるのは、やっぱり海! というわけで、今日も週プレ釣り部は海釣りへ出勤!!

***釣りを始めるにあたって、海や川に出ること以外にロッドやルアーなど道具が必要なことも高いハードルだ。しかし、ほとんど道具を使用しないで釣れるのがマダコである(他にもあるが、それはまた今度!)。それも、大抵の船では必要なものは用意されているので、手ぶらで行けるのだ!

というわけで、今回釣るのはマダコに決定!

タコといえば、欧米の一部では食べる文化がないだけでなく、忌み嫌われている「悪魔の魚」。しかし日本人なら誰もがその美味しさを知るところ。

それも「西の明石か東の富津」と呼ばれる“富津のマダコ”が旬を迎えているのだから行くしかない! 実はマダコの旬は、関東は冬で関西は夏というのが定説。しかし、地域によってまちまちで、富津は関東ながら夏が旬なのだ。

ただし、一抹(いちまつ)の不安がよぎる。そう、実はマダコを狙うのは今回が初めて。イシダイの船釣りや根魚釣りの思わぬゲストで“釣れちゃった”ことがあっただけだ。

無脊椎動物の中では比較的知能が高く、形を認識したり、ビンの蓋をねじって開けたりなどの学習能力の高いマダコ。さらに、石下や岩の穴に巣穴を作って生活し、周りの色や形に擬態化して身を隠したりするなど警戒心も非常に高い。ちなみに、この習性を利用したのがタコツボ漁だ。

手でひっぱるだけで楽々釣れる?

使うのはコレだけ! 子供でも簡単に使いこなせるぞ!

ともかく何もわからないままではどうしようもない。今回、お世話になった船宿「川崎丸」の船長からマダコ釣りの手順を教わった。

使用する道具は糸が巻かれた木枠。糸の先には、エサとなる石ガニと裏側に50号オモリが装着されたタコテンヤが付いている。

ちなみにマダコの好物はエビやカニなどの甲殻類や貝類であるが、基本的に雑食。「えっ! こんなんで釣れるの?」と思うかもしれないが、カニの代わりに玩具のカニや赤い消防車のオモチャを付けても釣れてしまう。また最近では、沖に出なくともルアーを堤防の下に垂らして釣る方法も出てくるなど自由度の高いターゲットなのだ。

<船長直伝! タコテンヤの釣り方>まずは両方の人差し指に手釣り用の指サックをはめ、あらかじめ木枠から道糸を20mくらい出しておく。出した道糸は自分の足元に絡まないように落としておく。水をかけると散らばらない。

タコテンヤを目の前に落とし、着底後、道糸を立てたら(糸ふけをとる)、人差し指と親指で道糸を挟んで5~10cmくらいチョコチョコと上下を繰り返す。イメージはタコテンヤが底を離れずに起きたり寝たりする感じだ。ちなみに指先で道糸をちょいとつまんで微妙な誘いをする人もいる。

船はゆっくり流れているので、根掛りそうになったら少し持ち上げて根をかわす。テンヤを何度も新しい場所に入れ直すことが大事だ。

もし根掛りした時は、力を込めて引っ張らずにチョコチョコと揺らす感じで小突くと意外に外れる。ガッチリ食い込んでしまったら、無理に手で引っ張らずに船の柱などに巻き付けること。もしそれでもテンヤ外れなければ、勝手に切れる。怪我するので、くれぐれも自分の力では切ってはいけない。

手ごたえもにゅ~とした感覚

マダコの魚信(アタリ)はテンヤが少し重くなった感じがするそう。しかし、ここで合わせず、少~しテンヤを持ちあげてみると、にゅ~っと重くなり糸が張る。そうなったら、そのままの位置をキープし道糸のなるべく先をしっかり掴んで大きく持ち上げるように合わせる。合わせた後は続けて2手、3手、4手と最後まで手繰(たぐ)る。

この時、タコがテンヤのハリにしっかり掛かると手先にしっかりと重さが伝わる。そのまま糸を緩めず一定の早さで、船べりの上を滑らすように手繰ること。ハリにはかえしがないので、緩めるとバレる原因になってしまうそうだ。

【タックルデータ】※全て釣り船で準備 仕掛け:ピンク色のタコテンヤ、50号オモリがテンヤの裏側に付いている 幹イト:渋糸といわれる伸びの無い糸が50mくらい木枠に巻いてある 先イト:渋糸の先にリーダーとして、太いナイロン糸が2mくらい付いている 付エサ:石ガニ、腹(フンドシ)を上にしてタコ糸でしっかり固定されている 指サック:素手で糸を手繰るので、両方の人先指に滑り止めの指サックをはめる

=週プレ釣り部の特選釣り物&プチ予想欄(8月)= <関東地方の沖釣り情報> スルメイカ・・・・・・・・〇シーズンIN、型揃ってきた今後に期待 アオリイカ・・・・・・・・〇夏は浅場、ボート釣り&波止場の夜釣り シロギス・・・・・・・・・◎ファミリーで数釣りが楽しめる旬魚 カンパチ・・・・・・・・・〇離島まわりの遠征釣りで大型が ヒラマサジギング・・・・・〇今年は回遊多し1~3キロ級が主 マダイ一つテンヤ・・・・・〇小型が多いが、時たま大型がハリス切る、根魚混じり ヒラメ・・・・・・・・・・〇勝浦以北の夏ヒラメが狙い目 イサキ・・・・・・・・・・◎各地で旬魚の数釣り マアジ(東京湾)・・・・・・〇数は伸びないがオデコもなし、今が旬で味良し マゴチソフトルアー・・・・◎鹿島のルアーマゴチ、東京湾活きエサ照りゴチも旬 マダコ・・・・・・・・・・◎東京湾で好釣果続いて人気あり、ブランドですこぶる旨い 太刀魚・・・・・・・・・・〇東京湾本番突入!指3本からドラゴン級も狙える

(8月9日配信予定の第2回に続く)