日本海側は単線区間が多く、普通列車は電車の行き違いのため駅で長時間停車する場合があるので、18きっぷでの移動は時間がかかる

お盆や正月休みに費用をかけずに遠くへ行きたい。となると、頭に思い浮かぶのは「青春18きっぷ」だろう。

ところが北陸や東北、九州で新幹線が次々開業し、並行する在来線がJRから第三セクター線に続々移行されている今、第三セクター線に乗れない18きっぷは使い勝手の悪いものになっている。

例えば、上野から青森へ向かう場合、JRだけで乗り継いで行くと、一度新潟まで向かって、そこから日本海に沿って北上するという回り道を強いられるため17時間35分もかかる。

そんな不便な18きっぷに代わり、脚光を浴びているのが「北海道&東日本パス」だ。JR東日本、JR北海道や新幹線の並行区間を走る第三セクター線などの普通・快速列車に乗り放題のこのパスなら、青森まで最短距離で移動できるので14時間11分で行くことができる。

さらに価格は7日間有効で1万290円と、18きっぷ(1日有効チケット5回分で1万1850円)より長く使えて安い。急行券を買えば、夜行急行に乗ることも可能なのだ。

こういうのが西日本にもないの?というツッコミは、とりあえず置いておいていただきたい(笑)。

(取材・文/井出尚志、渡辺雅史、高山 恵[リーゼント])

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