“なすびくん”というキャラでマニアックな人気を博す天竺鼠・川原克己と、「ポン太青果店」を経営するリアル八百屋芸人・土肥ポン太が、先日8月31日の“野菜の日”に合わせ、テンポ抜群の「野菜トーク」を披露してくれた!!
―川原さんは下積み時代、大阪木津(きづ)卸売市場で野菜の卸売りのアルバイトをしていたんですよね。やっぱり、ナスが好きだったからですか!?
川原 いや、別に。
土肥 違うんや(笑)。
川原 僕が一番好きなのはピーマンですし。よく「なんでナスなの?」って聞かれるんですけど、むしろコッチが聞きたい。
土肥 わからんのかい! でも、川原のピーマン好きはスゴいもんな。若い頃、毎年のように一緒にバーベキューをやっていたんですよ。その時に川原がピーマンを生でバリバリ食べていて。最初は僕らもビックリしたんですけど、試しに食うてみたらホントにうまくて。
川原 塩をつけて食べるのがオススメです。ちなみに僕のピーマン好きは昔からで、高校時代の弁当なんてオカズが生ピーマンだけでしたもん。
土肥 マジでか!
川原 最初の頃は肉とかも入っていたんですけど、友達の弁当にピーマンを見つけるたび、僕のから揚げと交換してもらったりしていたんです。それをオカンがどこからか聞きつけて、「じゃあオカズ、ピーマンだけにしてあげるわ」って。
土肥 生ピーマンと白ご飯って合うん!?
川原 いやぁ~、まったく合わないっすね。
―そうでしょうね(笑)。生で食べるピーマンって、普通にスーパーで売っているものでいいんですか?
土肥 もちろん。カタチがよくて、色が鮮やかなモノを選ぶといいですよ。
川原 (撮影用のピーマンを持って)これ、真っ黒やん。
土肥 サングラスしてるからや!
キュウリとトマトは一緒に食べちゃダメ
―同じく夏野菜のトマトの選び方は?
土肥 基本はズッシリと重みのあるモノ。
―色は真っ赤で?
土肥 いや、もともとトマトは放っておいたら勝手に赤くなるんです。だから、色はあんまり関係ない。農家のほとんどは青い状態で収穫していて、輸送中に色がつくようにしているからね。それにしても、このトマト、ええカタチしてるな。
川原 ほんまですね。
―ふたりとも、なぜか持ち方が野球の握りに(笑)。
川原 スライダーが投げられるくらいの大きさと硬さがいいんですよ。
土肥 せやな。これ、ちょうどいいサイズや。
川原 これはたぶん、キレッキレに曲がりますよ。
土肥 曲がるかっ!!
―夏野菜の保存方法はどうすればいいですか?
土肥 よく冷蔵庫に入れる人がいますが、夏野菜は常温で問題ないんです。気温35℃くらいの炎天下で育っているわけですから。ただ、冷蔵庫に一度入れてしまったら、もう出さないでください。傷みが早くなるので。
川原 人生と一緒ですよね。環境が変わると生き方も変わるっていう…。
土肥 うまいこと言うたな。絶対に冷蔵庫に入れちゃダメなのは、なすび。風邪をひきやすくて、すぐ色が変わってツヤがなくなる。それをボケナス言うんですけどね。
―川原さんも風邪をひきやすいんですか?
川原 ひきやすいですねぇ。
土肥 ほんまになすびやな。そういえば、たまに肌にツヤがないときがあるわ。ボケナスになってる。
川原 誰がボケナスや!
ヤングコーン好きな女子は精子も好き!?
―続いて、野菜の栄養を効率よく摂取できる食べ方を教えてください。
土肥 野菜は皮と実の間に栄養が詰まっているので、なるべく皮も一緒に食べたほうがいいんです。大根おろしなら皮ごとするのが一番ですし、カレーを作るならジャガイモもニンジンも皮をむかないで煮込む。野菜がカタ崩れしないんですよ。
川原 逆にキュウリは栄養がほとんどないんです。これ、野菜あるあるですから。
土肥 この間、ずんの飯尾(和樹)さんからメールが来たんやけど。「キュウリとトマトを一緒に食べたらダメって、ホントなの?」って。
川原 どうしても気になったんでしょうね(笑)。ホントのところはどうなんです?
土肥 キュウリはビタミンCを酸化させる酵素を持っていて、一説によるとトマトの栄養素を壊してしまうみたい。
川原 ちなみにキュウリはズッキーニと間違われやすい。これも野菜あるあるですね。
土肥 確かにおばちゃんが、よう間違えるわ(笑)。
―野菜あるあるでいえば、某有名AV女優が「ヤングコーンが好きな女子は精子を飲むのが好き」って言っていたんです。
土肥 なんとなくわかる気がするな~。想像だけど、味が似てそうやし。
―その話を聞いて以来、女のコに必ずヤングコーンが好きか質問しています(笑)。
川原 逆でもいいですよね。最初に「精子を飲むのは好き?」って聞いて、好きって答えたら…。
土肥 「じゃあ、オマエ、ヤングコーン好きやろ」って。その情報、どうでもええわ!
―これからの季節、何がオススメですか?
土肥 やっぱり、マツタケやろなぁ。
川原 バイト先の社長さんも、この時季はマツタケばっかり扱っていましたねぇ。そういえば、市場の社長さんたちにキャバクラに連れていってもらった時の話なんですが。
土肥 唐突やな。
川原 市場の競(せ)りって指で金額を表すじゃないですか。社長さんたちはそれがカラダに染みついているから、キャバクラでも女のコたちに「オマエ、これやろ」って、指を小刻みに動かしながらサインを出していて。年齢を当てようとしているんですが、それがめっちゃヤラしい感じなんですよ。案の定、女のコはドン引きしていましたけど。
土肥 それは市場の社長あるあるやな。
川原 でも、その社長には本当にお世話になって。今も時々思うんですよね。市場でバイトしていなかったら、どうなっていたのかなぁって。
土肥 なすびにはなってなかったやろな。
(取材・文/高篠友一 撮影/井上太郎)
●土肥ポン太 1971年6月6日生まれ。若手時代から八百屋でアルバイトを始め、2004年独立。ポン太青果店を経営。10月31日に大阪・味園ユニバースで芸能生活22周年記念 劇団☆感情線旗揚げ公演『紅葉と瓜』開催
●川原克己(天竺鼠) 1980年1月21日生まれ。2003年に瀬下豊とお笑いコンビ「天竺鼠」を結成。ナスのかぶり物は「なりきりなすびくん」として商品化されている。オリジナルLINEスタンプ「ねむたいなすびくん」を配信中