前回はお見苦しい記事にもかかわらず、みなさんからあたたかい言葉をもらい元気が出ました! ありがとうございます!
おかげさまで、南京虫の刺され跡は少しずつ消えてきました。しかしまだ両腕のブツブツとかゆみはしつこく、私、今年のハロウィンは“発疹モンスター”の仮装となりそうです。ギャー。
さて、こちらはドーバー海峡をバスごと渡ってやってきましたイギリスはロンドン。ロンドンといえば、セックスピストルズ、ローリングストーンズ、などのビッグネームを輩出したパンク・ロックの聖地。そして、ビートルズの伝説のレコジャケで有名な横断歩道ABBEY ROAD(アビーロード)があるのもロンドンなのです!
到着してまず向かったのは、「ロンドンの原宿」とも言われるパンク・ロックな街カムデン・タウン。そこには、ピンク・フロイドやジミ・ヘンドリックスといったスターたちもステージに立ったという、ロンドン屈指のライブ会場“Roundhouse(ラウンドハウス)”がドーンとそびえ建っていた。
そんなロックの聖地で日本の“原宿カワイイ大使”きゃりーぱみゅぱみゅが大人気!? 入手困難なチケットをなんとかゲットして、ロンドン公演見に行ってきました~☆
大きな会場の外にはどこまでいっても最後尾が見えない大行列が。あまりの長さに、日本のアーティストが世界で活躍してることを実感し感動~。この由緒ある会場で単独ライブが出来るなんてとってもスゴイことなんだって!
日本のポップカルチャーは、間違いなくパンク・ロックの国イギリスでも旋風を巻き起こしていた!
ライブが始まると、カラフルな頭のコスプレ集団や子供たちもみんな一緒に歌ったり、踊ったり、とにかく大盛り上がり。きゃりーちゃんのMCは90%日本語だったのに、イギリスの“ぱみゅらー”たちは「カワイ~」と言いながらしっかりとコミュできていたようだ。
イギリスの物価は恐怖なレベル!
ファンタジーな世界から目が覚めると、驚愕したのがイギリスの中でも特に高いロンドンの物価。さらにイギリス通貨のポンドは、1ポンド約190円と、日本人からすると全てがほぼ2倍の感覚。両替レートも最悪で、手数料も取られて40ユーロが20ポンドちょいになっちゃったよ。ああ、メマイ…。
夢じゃない。あれもこれも高い。これが現実、イギリス恐怖ッ!
憧れのアフターヌーンティーなんて手が出せません。でもフィッシュアンドチップスくらいは美味しいやつ食べたいので、評判の老舗へゴー。
「サクッ! フワッ!」ベルギーワッフルに続き、魅惑の音が響き渡る。 「ヤバッ! ウマッ!」ジューシーなタラのフライにタルタルソースはやっぱり鉄板。 「タカッ! ツラッ!」お会計はやはりポンドの世界。
飲み物いれて日本円にして4千円くらいかな。ポテト1本100円くらいかしら。あはは。
こんなに物価の高い国で暮らしていけるなんてロンドンの人たちの収入はさぞかし多いのかしら? と思いきや、それはベッカムクラスの人たちの話で、一般人の平均年収は日本とさほど変わらないらしい。
医療費無料など福祉対策がされているとはいえ、所得税や家の値段はとんでもなく高い。そんな理由からか、街の中心から東には“イーストエンド”と呼ばれる貧困地区が存在する。
そのエリアは宿も安い(といっても、5千円はするけど…)ので、私も行ってみることにした。DA.YO.NE!
駅に着くとそこにはパンクなオレンジ色の髭をしたオヤジが…、ん? これはバングラデシュで出会ったチョイ悪オヤジじゃないか。どうやらこのあたりはバングラ街のようで、イスラム系の人たちでいっぱい! そういえばバングラのチャイは9円と激安だったな~と世界の物価の違いをしみじみと感じた。
ウェストエンドで出会ったアイツ
翌日はその反対、西側の“ウェストエンド”に行くと、ここもまた移民が多い。
大通りにはペルシャ文字が書かれた中東系のレストランや商店が並び、シーシャ(水たばこ)を吸う人で賑わっていた。もはや異国すぎてどこの国にいるのかワケがわからないまま、その日暮らしで安宿を点々とした。
この日の宿は12人部屋。真っ暗の部屋の中でパイプの2段ベッドや3段ベッドのきしみ音がギシギシと耳につく。誰かの寝息や、数人の小さないびきの中ウトウトし始めると、
「Yo(怒)! ストップ! スノーイング(いびき)!」
と静かな暗闇の中、突然ヒップホップ調に叫ぶおじさん。ビビった。どうやら隣で寝る若者のいびきが気に入らなかったらしくスーパーお怒りモード。
おじさんよ、静寂の中、突然叫んで他10人の睡眠を妨害するアンタの方が迷惑だよ。ドミトリーじゃなく個室に泊まっておくれよ。でもポンド高いもんね。わかるよ…ムニャ(眠)。
そしてウトウトパート2にさしかかると、お次は
「カサカサッ、カサカサッ」
何っ? 夜中の奇妙なカサカサ音に思わずライトを照らすと、なんとネズミ先輩…! 南京虫の次はネズミかい。私は誰かに知らせたいけど、寝ている人たちを起こしてはいけないと思い小さな声で「マウス…」とつぶやいた。
完全に目が覚めてしまったけど、ビビっていても仕方ない。これはもうほっとこ。ハムスターだと思うことにして、そいつを”シド”と名付けることにした。夜中にエサをむさぼるシドに私はこう言って眠りについた。
「勝手にしやがれ!」
【This week’s BLUE】 宿で出会ったエストニアの青年。日本語を勉強している彼のメモには「ぶっちゃけ」「イケてる」「パニくる」そして…、「爆睡する」が「ぱくすいする」と書かれていた。
●旅人マリーシャ 平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背 負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログhttp://ameblo.jp/marysha/、Twitter【marysha98】もチェック