自分で注いだこだわりのギネス。正しい飲み方は、まずは目で飲み、男らしく立ち、視線は地平線を向けたら肘を上げてゴックン!だそうです

PUFFYが「北京、ベルリン、ダブリン、リベリア」と歌っていたのを覚えてますか?

毎日のようにカラオケしてた頃、私は意味もわからずこの歌を歌っていましたが、ついに謎が解けました!

そうです、イギリスの西隣にある北海道くらい小さな島国アイルランドの首都“ダブリン”にやってきたのです! ダブリーン!!

聖パトリックス大聖堂。中世の美しい街並みが残っているダブリン

ダブリン大学。安定しないアイリッシュウェザーを見事晴らす、晴れ女です!

パブ文化に生きる国民はとっても気さくで暖かい。フレンドリーな国と言われているのは嘘じゃなかった! とっても好感触~☆

おもてなし精神やシャイな一面に加え、正義感が強くガンコ。ハッキリものを言わないところは日本人に似ていると言われてる?

物価は日本よりちょい高めだけど、なんでも高いイギリスの後に来るとかなりマシ。さらに、ポンドからユーロに戻った安心感でいろいろ安く感じてしまい…、

「パッカーン!」

イギリスでガマンしていた反動で、財布の口も私の胃も完全にオープン。

「アイルランドといえば、なんといっても黒ビール“ギネス”でしょ!」

即座にパブの集まるテンプルバー地区へ向かうと、店内では昼間からおじさまたちがビールとアイリッシュ音楽のライブに興じていた。

陽気な雰囲気と音楽に私もつられ、ああ、勝手にオイスターがツルリツルリと口に滑り込み、ギネスとのマリアージュで舌鼓。美味~♪

テンプルバーにある1840年創業の有名パブ“テンプルバー”

パブ周りは夜になると、ガタガタと石畳を走るリキシャ。派手なLEDライトを照らした店。そしてセクシーなお店の勧誘もあったりと、アジアっぽい雰囲気もあった

ビール工場はSF空間!?

すっかりギネスの虜(とりこ)になった私は、世界一美味しいギネスが飲めるというギネスビール工場“ギネスストアハウス”に行ってきたよー!

入場料20ユーロか。宿代より高いな…。と渋っていたけれど、ここはビール好きにとってはディズニーくらい夢の国かもしれない。

思い切って入場料を払い、館内へ入ると、そこには、どでーんとデカく無骨な外観からは想像もつかないSF空間が待ち受けていた。

吹き抜けたオシャレなSF的空間。ワクワクすっぞー!

ギネス社ができたのは1759年。モーツァルト風の頭をした創業者アーサー・ギネスが34歳の時、ダブリンにある醸造所を年45ポンドで賃貸契約したんだって。驚くべきことに契約期間はなんと、9千年! 9千年の契約って可能なんだね(笑)。

それにしても日本が鎖国している江戸時代から、海の向こうではこんなに美味しいビールを楽しんでいる人々がいたなんて。 アイルランド人、やるぅ~!

ギネスの匂いを香らせた部屋でテイスティングでチビギネスが配られる

ホーンテッドマンションみたいな部屋でチビギネスをみんなで乾杯

ミッドセンチュリーな館内にはギネスを作る材料や工程が展示されていて、なるほどね~と、ふとお客さんを見ると、入場客は女子が多い。アイルランドの人口男女比では女子の方が少し多いようだけど、観光客もまた女子が多いのかな?

ビールを貯蔵していた樽前の前にたくさんのギネス女子

そんなアイルランドの恋愛事情もまた結構日本に似てるみたいで、どうやらアイルランド男性はシャイとの噂。

恋のスタートは、お酒の力を借りて酒場スタートなことも多いとか。告ったりはできず、長い間、お友達関係が続くことも…と、意外にも草食男子が多いみたい。

延泊するつもりがまさかの…

ギネス工場の一番のお楽しみといえば、こちら。パーフェクトなギネスの注ぎ方を学べる“ギネスアカデミー”。

グラスを45度に傾け8分目まで注いだら一度落ち着かせ、上部にクリーミーな泡を作る。キビキビした指導者にジっと見つめられ若干緊張

実は私、世界一周の旅費を貯めるべく、過去にはバーでアルバイトもしておりました。なのでドラフトマスターの資格を持っとります。

でも、久々のビール注ぎに若干緊張。てゆうか、身長が足りなくてやりにくいっ!

しかし、なんとか自分で注いだギネスはまた別格。泡が落ち着くまでの119.5秒の“カスケード(小滝)ショー”を視覚で楽しんでから、コーヒーのような香りと甘い黒糖のような味を嗅覚と味覚で堪能するのだ!

ダブリンの街が360度展望できる”グラビティーバー”ではギネスを乾杯するグループや、世界共通自撮り女子などで大盛り上がり

すきっ腹にギネスを注ぎ込んだせいで、胃の中は黒い海でチャポンチャポン。酔っぱらっちゃって、なんか気分いいし、この国、治安いいし。ちょっと沈没してもいいかも♪とアイルランドに恋してしまい、延泊の宿を探すと…、

ん? 空室ほとんどないじゃん。それに水シャワーのドミトリー宿でさえ5千円くらいする。なんでなんで? どーなってんの?

「そうよ~。だって週末はあのワン・ダイレクションがくるのよ! どこの宿もソールドアウトだし、値段はどこも高騰してるのよ!」

ワン・ダイレクションは、イギリスとアイルランド出身のメンバーからなる世界的に人気のイケメングループ。“最もリッチな若手セレブ”の14年度1位とか、メンバーの食べ残したトーストがチャリティーオークションで800万円で落札されたとか、とにかく人気っぷりがヤバイ。

どおりで街中が女子だらけなワケだ。あれはきっとみんなファンだったのね。

しかし、それで宿代高騰って…。ショボン。

これはもう、ヤケ酒決定です。 私はギネスに癒しを求め、今夜もパブへと足を運ぶのであった。

週末のマーケットも女子ばっかりだったけど、さてはファンだね

【This week’s BLUE】美味しいギネスビールを作るために大切なキレイな水。ウィックロー・ナウンテンの軟水。

●旅人マリーシャ平 川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背  負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログhttp://ameblo.jp/marysha/、Twitter【marysha98】もチェック