「ミー ジェーンのショップバッグ」 これに体操服を入れて持ち歩くのが最高のオシャレだった。デザインに変更などはなく、今でも当時と同じモノが入手可

最近、メディアで「90年代ブームが再燃」なんて声が聞こえてくるようになった。果たして、それは本当なのか?

そこで週プレ取材班は、90年代に一大ブームを巻き起こしたアイテムを現在の渋谷で探していくことで、その真偽のほどを確かめてみた。

まず、あっけなく入手できたのは「厚底ブーツ」と「ミー ジェーンのショップバッグ」。両方とも109で即ゲットできた。この「ミー ジェーン」は男性にはあまりなじみがないかもしれないが、90年代の女子高生に抜群の人気を誇ったブランドで、この店のショップバッグに体操服などを入れて持ち歩くのが大流行していた。

しかも、店員さんに聞くとバッグのデザインも当時とまったく変わっていないという。そこで1900円ほどのカットソーを購入し、目的のショップバッグを入手。

一方の厚底ブーツは、109内にいくつかあるレディスシューズ店のほとんどに置いてあった。90年代のものとは若干デザインなども変わっているかもしれないが、流行り廃りを超え、もはや定番アイテムになったといえそうだ。

109で意外だったのは、「ルーズソックス」が発見できなかったことだろう。正確には靴下専門店に“短めのルーズソックス”はあったのだが、90年代のコギャルがはいていた(スミスの)“スーパールーズ”がない。店員さんに聞くと「ドンキなら売ってるんじゃないですかね」とのこと。

すると、ドンキの靴下売り場ではなく、女子高生の制服なども売っているコスプレコーナーのような所に120cm超のスーパールーズを発見! なんとなく趣旨とは違う気はするが、一応は現在も渋谷で販売されていることが確認できた。

コギャル御用達ストリートファッション誌は今どこに?

「インスタントカメラ」 全盛期はあらゆる店に売っていたが、今は家電量販店だけ。カメラ付きケータイが当たり前の時代に売ってるほうが不思議?

さらに、ドンキで「写ルンです」も探すが、どこにあるのかわからない。コンビニでももちろん売っていない。“最後の頼みの綱”と思って行ったビックカメラでやっと入手。スマホ全盛の時代にインスタントカメラの出番は少ないようだ。

さらに、『東京ストリートニュース』や『egg』などのコギャル御用達ストリートファッション誌探しも苦労した。どれも現在は休刊のため、古本を探すしかないわけだが、とある古書店の店員さんによれば、「特に『東京ストリートニュース』は人気が高く、入荷してもすぐに売れてしまう」そう。

「ギャル誌&ストリートファッション誌」 妻夫木聡や押切もえなど、今でも活躍する芸能人にはこれらの雑誌の読モ出身者も多い。それだけに古本も人気が高い

結局、編集部近くの古書店街で見つけることができたが、ネットオークションなどでもほとんど出品されていないレアモノ。興味のある人は見つけたら即買いがオススメだ。

そして今回、とうとう入手できなかった90年代の流行りものがある。発売中の『週刊プレイボーイ』49号では、かつての渋谷を象徴するアイテムの今を紹介。何が定番となり、何が消えていったのかーー。90年代に青春を過ごした人ならノスタルジックな感情を覚えること間違いなしなので、そちらもお読みいただきたい。

(取材・文/井出尚志、高山 恵[リーゼント] 撮影/五十嵐和博)

■週刊プレイボーイ49号(11月24日発売)「俺たちが(そして彼女たちが)熱狂した90年代カルチャー大図鑑【渋谷&コギャル編】」より