W杯日本代表戦やハロウィンなど盛り上がるイベントでは、必ず注目される「渋谷のスクランブル交差点」――。
大晦日のカウントダウンも同じく盛り上がるが、先日ついに警視庁は大晦日の深夜から元日未明にかけて、交差点周辺で歩行者の立ち入り規制することを発表した。
しかし、今年のハロウィンでは機動隊がここで交通整理を行なったものの、あまりの人の多さに機能せず…。さらに交通整理をしていた警察官に対して、暴行し公務執行妨害で逮捕される者まで現れた。大晦日も不測の事態が起きる可能性も…。
一体なぜ、渋谷にここまで人が集まり、さらに暴走する者まで現れるのか――。当然、注目されているから行ってみる、盛り上がっているからオーバーヒートする、といった理由はわかるが、もしかしたらこの土地に何か秘密があるのでは?
そこで、「土地の気(地相)」を利用して占う風水で調べてみることに。教えてくれたのは渋谷センター街の「フォーチュンカフェトリン」で占っている凛音(りおん)先生だ。
「確かに風水では良い土地や悪い土地など、土地の気を重要視します。しかし、渋谷は元々、地名の通り“谷”で、行き場のないそこではエネルギーが淀(よど)んで邪気が溜まるんです」
風水的には本来、渋谷は良くない土地だそう。特にスクランブル交差点は坂に囲まれている“底”だ。しかし、それが今や一種のパワースポットとなっていると、凛音先生はいう。
「風水的に悪いんですが、渋谷は繁華街として人が集まりますよね。人間も“気”を持っています。それも渋谷は特に若くて強い“気”が行き交うことで、波のように邪気を浄化する役割を果たしているんでしょう。さらにそれが“特殊”なパワースポットを生み出しているように思います」
パワースポットといえば、神社など神聖な場所にあるイメージだ。でも、なぜ渋谷の交差点に? それも“特殊”とは?
「神社など信仰のあるところは、人=気が集まるから神様の力が巨大化してパワースポットとなります。そう考えると、渋谷の中でも特に人が集まるあのスクランブル交差点もパワースポットに変化してもおかしくないと思います。ただ、私が強いエネルギーを感じる場所は交差点内でも、常に同じ特定のスポットではなく、流動的なんです。だから特殊なんですよ」
凛音先生曰く、パワースポットと言っても誰もがそのエネルギーを感じたり、恩恵にあずかるわけではなく、個人差があるそう。そしてさらに…、
「そのエネルギーの影響を受けて、自分の気が溢(あふ)れ出し、興奮しちゃうのかもしれないですね。中にはパワーの行き過ぎで爆発しちゃってる可能性もあり得ます」
興奮して爆発した結果、警察官に暴行してしまった可能性もゼロではないのかも…。
2016年のカウントダウンもヤバい!?
一方、スクランブル交差点へ人を送り出す渋谷駅の特性に注目するのは、「占い balangan(バランガン)」に在籍する叶ここ先生だ。叶先生は2千年以上前から確立された“古典西洋占星術”や占星術と関係性のあるタロットを得意とする。
「渋谷駅を人に見立てて占星術で見ると、非常に面白いことがわかりますよ」
渋谷駅の開業はちょうど今年で130年を迎えた1885年3月1日。開業日を誕生日としてみると、今の渋谷らしさが表れていると叶先生は言うのだ。
「まず渋谷の性質は古典占星術でみると、月。月は内面や想像力、文化、変化しやすいという性質をもっていて、この月がコミュニケーションを司る水星の影響を大きく受けています。なので、文化やソフトなど、常に時代に影響を受けて変化するものを発信していく場所になります」
さらに叶先生は続ける。
「渋谷が向いている経済活動は太陽の性質。これは自己主張が強かったり、わかりやすく派手なものを扱うといいんです」
渋谷のシンボルともいえる109を筆頭に、まさにイメージ通りだ。
「しかもそれが『拡大』を表す木星に影響されているので、良くも悪くも派手に広がりやすいんですね」
「発信」「自己主張」「派手」――ギャルが集まるのは、これのせいか!?
「まぁギャルに限らずですけど、『類は友を呼ぶ』ように同じ性質の人たちが集まるので、そういう若者が集まるのも頷(うなづ)けますね。イベント事ではそうした人たちが集まり、さらにそれが『拡大』して騒ぎになるのかもしれません」
ちなみに今年のカウントダウンはハロウィンと同じく大騒動になってしまうのか? 叶先生にタロットで占ってもらったところ…。
「う~ん、いつも通りという感じですかね。例年通りならトラブルが起こるのが常なので、渋谷はカオス状態になる。でもハロウィンよりは盛り上がりは落ちると思います。『また渋谷グダグダやってるね』という感じですね」
たびたび大騒ぎとなる渋谷のスクランブル交差点。事件が起こらず平穏に新年を迎えられればいいのだが…。
(取材・文/週プレNEWS編集部)