まるでスモールライトで小さくなって、積み木の世界に入ったみたい!

チャオ! コメスタ?(イタリア語で「やあ! 元気?」)

ヴェネツィアで私が泊まっている宿では、16人部屋の同室に日本人が8人も!

「16人部屋キツイからホテル移ろうよ~」「皆で割り勘したらひとり何ユーロ?」「今週のワンピース、やべーよ!」等々、日本語会話が飛び交う。日本人だけでもこんなに多いんですから、中国・韓国・マレーシアなどを含めると本当にアジア人がいっぱいです。

サンマルコ寺院。観光客が一番集まる本島のサンマルコ広場

そんな観光客に大人気のヴェネツィアですが、観光局によると本島以外にも100以上の島々があるんだそう。その中でも人気の島がいくつかあって、それぞれがユニーク。

まず、私の泊まっているジュデッカ島「ゲットー(ユダヤ人居住区)」だったんだとか。

ちなみに、「ゲットー」の語源は、本島に作られたユダヤ人居住区が鋳造所だったことから、ヴェネツィア語で鋳造所を表す「ゲットー」と呼ばれるようになったんだって。ヒップホップ用語やスラングなんかでは、治安の悪そうなところやスラムを指したり、ネガティブな意味を持つ言葉(イケてるって意味の時もある)。何気なく使ってたけど、まさかヴェネツィア語から来ていたとは驚きです。

ある雨の日のジュデッカ島

現在のジュデッカ島は、本島のような賑(にぎ)わいや華やかな雰囲気はないが、教会や路地などの街並みは美しく、とっても静かで落ち着いている。早朝のヴァポレット(水上バス)でたくさんの子供たちが乗り降りするところをみると学校があるっぽい。本島に出勤するらしき人もいた。

スーパーも本島に比べて安いので、ローカルの人が生活する住宅島なんだろう。周りの島へはヴァポレットに乗って、どこも1時間かからないで行ける。

「仮面カーニバルも終わったし、よし、ヴェネツィア島巡りだ!」

ヴァポレットからの景色

女のコなら胸キュン!カラフルな街並み

考えることは皆同じで、ヴァポレットは観光客で満員。

私は団体御一行様の一員となって、ヴェネツィアン・グラスが名産の「ムラーノ島」に到着した。島の建物は背が低く、赤茶系の色に統一されていて可愛らしい。

ムラーノ島の街中

船着き場から降りたところから、早速、ガラス細工が並び、連なる建物はほぼ全てがガラス屋さん。

しかし、花瓶やランプなどはインテリアとして素敵そうだけど、割れ物を買っていく旅行者は少ないのでは?

他にもミニチュア動物などの可愛らしいガラス細工がたくさんあるけど、なかなかお土産としては難しそう? 島中全てがガラス屋ばかりで、商売が成り立っているのか心配になりました…って余計なお世話よね(笑)。

ヴェネツィアン・グラスのお店

お次は、漁師町の「ブラーノ島」へ移動。こちらは、レース編みが名産の島です。

お花やバレリーナのデザインが施されたレースやハンカチなどがとっても女性らしくてエレガント。なんとなく、おばあちゃんちのテーブルクロスやおじいちゃんの車の座席カバーを思い出して、懐かしい気持ちになりました。

ブラーノ島のレース屋さん

そして、なんといってもブラーノ島の見所はカラフルな建物!

まるで積み木のお家が並んでいるような、ビビットな色合いがとーっても可愛い街。ポップでキュートでもう完全に私好み! キュンキュンきてます。

ブラーノ島のカラフルなお家

気に入りすぎて、思わず島を2周もしちゃいました。

撮った写真を後で見てみると、結局、2周とも同じものを撮っていたので、やっぱり目を惹くポイントは同じなんだなと思った。

観光客用に派手にしたのかなと思いきや、(酒好きの?)漁師たちが霧の中でも自分の家をすぐに見つけられるようになんだって! 日本でも酔っ払いが隣の家に帰ってしまわないようにカラフルにしてみるのはどうだろうか。

ビタミンカラーの壁

絶対に行きたかった、ジョジョの島へ!

カラフルな建物はもちろん、もうひとつ気になったのが洗濯物。こんなに可愛い街だと、ハワイのように「景観を損なうので洗濯物を外に干すのはタブー」というルールがありそうなもの。

しかし、ここはたくさん洗濯物が干されていても、景観を壊すどころかハイセンスなディスプレイのように見える。

いろんな色の建物や洗濯物があるのになぜか統一感

灰色のコンクリでできた団地に、使い古されたラクダ色の肌着が干されている感じとは違う。

空が青くて街がカラフルだと、洗濯物ですらオシャレになるのか。それとも計算して干されてるとしたら、イタリア人のセンスは抜群すぎでしょ。

白だけを並べた洗濯物。CMか!

素敵な洗濯物を眺めながら歩いていると、目抜き通りの「バルダッサーレ・ガルッピ通り」に出た。

そこにはレストランが並び、昼下がりにワイン&パスタをやっている人たちが…。グググ…とお腹が鳴る。

メニューをチラ見するも、先日のボラれ事件がトラウマで、というか数日分の食費を一度に使ってしまったので1.5ユーロのジェラートでガマン。

晴れてるとはいえ、気温はまだ低い。西洋人のマネをして冬にアイスなんて食べたもんだから、私の体はすっかり冷えてしまった。

テラス大好き西洋人。日本人の基礎体温では体が冷えてしまう

運河から吹きさらす風も冷たい。でも最後にもうひとつ、ヴェネツィアといえば、あの島へ行かなければならない。

それは「ジョジョの奇妙な冒険」の舞台にもなった「サン・ジョルジョ・マッジョーレ島」。

教会の鐘塔からはヴェネツィア市街が一望できるんだけど、これが最高に良し! ディ・モールト良しッ!(ディ・モールト=非常に) エレベーター代に6ユーロかかっちゃうけど、この絶景が見られるなら安い!?

ヴェネツィアを一望。実際はもっとパノラマな絶景が見れます

そして、教会の前ではジョジョヲタの日本人なら必ずやるというベタなジョジョ立ちをかまし、島巡り終了!

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。ポーズがイマイチな私

ジュデッカ島に帰り自炊。

…と言いたいところだけど、宿にキッチンがないので、火を使わずに食べれる旅人飯。パン&ハム。

NOカラフルで胸がときめかない夕飯でした。

【This week’s BLUE】本島からゴンドラ越しに見えるサン・ジョルジョ・マッジョーレ島

●旅人マリーシャ平 川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負 う小さな世界旅行者。オフィシャルブログもチェック! http://ameblo.jp/marysha/ Twitter【marysha98】