一周34.5km、所要時間59分。ラッシュ時は2、3分間隔で電車が走り、最大の混雑率は199%(外回り・上野~御徒町)という日本の大動脈、山手線に13年ぶりの新型車両がデビュー!
今までと何が違うのか? 導入の目的は? その秘密をちょっとだけ公開!
■通勤電車は13年でさらに進化
昨年11月30日、山手線の新型車両E235系がデビューした。現在走っているのは量産先行車で、山手線で使用されている全52編成のうち、まだ1本しかないレア車両だ。
次世代通勤電車のモデルとして、最新の研究開発の成果を取り入れたE235系、特に乗客に関係ありそうなのは「座席の幅が1㎝大きくなった」「車いすやベビーカー向けのフリースペースが各車両にできた」といった点。
「荷物が挟まれた場合も引き抜きやすい改良型ドア装置」も、うっかり者には朗報だ。
そんなE235系だが、営業運転初日に停車位置が狂う、ホームドアが開かないなどのトラブルが発生し、今年3月7日までいったん運転が中止されていた。
トラブルの原因をJR東日本は「INTEROS(インテロス)と呼ばれる列車情報管理装置のソフトウエアの不具合、TASC(タスク)と呼ばれるホームドアの位置に自動的に停車させる制御装置のチューニングが適切でなかった」と説明する。
現代の電車の運転は、運転手の職人的技術でなく、ハイテク機器によって支えられているのだ。
今後の導入計画については未定だが、「4、5年(東京オリンピック)をめどに順次置き換えていく」(JR東日本)とのことで、これから目にする機会も増えるはずだ。
一方、現在走っているE231系は、まだ車齢も若く、即、廃車になることはない模様。鉄ヲタの間で、どの路線に行くか、予想合戦になっている。
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(取材・文/関根弘康)