“世界最小の時計型お弁当”にブチ込んでみたい料理とは？ - ライフ・文化

Ａｐｐｌｅ　Ｗａｔｃｈよりクール？な時計が誕生。“世界最小の時計型お弁当”「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」

■話題の「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」を入手し大好きなアレをぶっ込んでみた！

Ａｐｐｌｅ　Ｗａｔｃｈよりクールな時計が誕生したと一部で話題なのが「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」（お弁当時計）である。

まずは、こちらの動画を見てほしい。

これは農家や家庭菜園愛好家ら御用達の「タキイのタネ」で知られるタキイ種苗株式会社が、創業１８０周年を記念して公開した動画「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」。ウォッチ・マイスターや美容外科医師、中華料理人など各界のプロが直径３ｃｍの“世界最小の時計型お弁当”を作り上げていく様子を紹介するムービーである。

https://www.youtube.com/watch?v=cQXGc1nNPWk&feature=youtu.be

使われている食材は全て本物。特に野菜は、タキイ種苗の看板商品のひとつである機能性成分を豊富に含んだ野菜『ファイトリッチ』シリーズを使うという力の入れようだ。

こちらの「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」、すでに海外の一部ネットユーザーのハートに火をつけたようで、

“なぜこんな物が？→日本だから” “まずその箸をくれｗｗｗ” “でもＡｐｐｌｅ　Ｗａｔｃｈなら、普通の弁当を注文できるよね？”

といった心温まる書き込みが並ぶ。実に、日本人として誇らしい気持ちである（誰ですか、バカにされているだけだと言うのは…）。

この時計、気になりすぎる…というか、使ってみたい。

しかし、残念ながら「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」は販売されておらず、プロモーション動画のために作られた特製のものだという。そこで、まず同社にＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨの貸し出しをお願いしたところ、あっさりとＯＫの返事が。さすが創業１８０周年の老舗、懐が深い。

てワケで、こちらが今回入手したＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨの現物だ。

春の陽光に照らされた、銀色のケースに色とりどりの食材。今回は貸し出し用のためサンプル写真が入っているだけの状態だが、撮影時には本物のお弁当が入っていたのだ。

早速、念入りに時計の“中身”をチェックしてみると…。

細かい部品が正確にかみ合うムーブメントの上に、小さな円形の弁当箱。想像のはるか斜め上をいく精巧さである。タキイ種苗さんは、なんでこんなものを作ってしまったのだろうか。

「ＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨ」にしてみたい！？

さて、前フリが長くなってしまったが、今回の企画の本題に入ろう。動画「ＢＥＮＴＯ　ＷＡＴＣＨ」では、この時計にリアルなお弁当を詰め込んだことで話題となったが、当然、同じようなことをしてもつまらない。

そこで、週プレＮＥＷＳでは、ここにカレーをブチ込んで「ＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨ」にしてみたい～！と。なんのことはない、単なる思いつきだ。

ただ、普通のカレーを入れても、それはそれでやはり面白くない。ポイントはＩＴ・デジタルっぽさと本格的カレーの融合…この一見、相反する両者の有機的な出会いこそがＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨを生み出すはず（適当）。

そこで、ＩＴ・デジタル関連企業に務めるインド人が多数住む東京・西葛西にて、インド人直伝のカレーをゲットし、それをブチ込むことに決定。もう、細かいツッコミは気にしない。頭のネジを数本外して、読み進めてほしい。

今回、カレーハンターに任命されたのはライター・小山田滝音（通称・小田原の黒豹）。とりあえず、起用された理由はインド人っぽいルックスに期待！というだけ？　果たして、彼はインド人も認める本格ＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨを手に入れることができるのか。

まずは聞き取りから。東京メトロ・西葛西駅近くで、子連れのインド人女性に声をかけてみた。

黒豹　すいません、僕、ＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨを作りたくて、めちゃくちゃ美味しいカレーを探しているのですが、この街で一番のカレー作り名人ってご存知じゃないでしょうか？

女性　×○△□○？　×○□□△×△○□！（やや早口の英語で）

黒豹　ノージャパニーズ？　ボク、オイシイカレー探シテル。アナタ、知ラナイ？

女性　ゴメンナサイ、日本語ワカリマセン。

撃沈。（多言語国家のインドでは、約２千もの方言が存在していると言われているが、公用語はヒンディー語、準公用語は英語だ。日本語が話せないインド人とコミュニケーションを取る場合は、このふたつのどちらかをマスターしておこう）

さて、気を取り直して日本語のできるインド人を探すことに。そんな都合よく、見つかるものだろうか…。

いた。

ここにもいた。

西葛西の名店「ＲＥＫＡ」のカレーに決定！

西葛西には、普通に日本語ペラペラのインド人がいるのである。黒豹がＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨの話をすると一様に困惑した様子ではあったが、とりあえず美味しいカレーの情報を入手することに成功した。

どうも、西葛西のインド人が「あそこは本物だね」と口を揃える一軒のインド料理店があるという。それがこちら。インド家庭料理の名店「ＲＥＫＡ」である。

西葛西で出会ったあるインド人はこう言う。

「あの店のカレーを口にした時、あなたたち日本人が食べていたものがカレーではなかったことを思い知るであろう」（意訳）

何それ。これは期待するしかなかろう。早速、黒豹は店内へと突き進んだ。

入店した瞬間、スパイスの香りが鼻腔を刺激する。ヒンドゥ教の神様「ガネーシャ」に色鮮やかな柄の刺繍。まさに、ここはインドそのもの。

そして、トイレ前には自信みなぎるメッセージが刻み込まれたポスターも。

“インド人が毎日食べる食事はこんな味だった！　今まで日本で食べたのはなんだったんだろう？”

そう、今まで日本人が食べていたものは「カレー」ではないのだ（確信）。早速、４種類のカレーが楽しめるセットを注文した。

キタキタキタ！　銀のお盆（っぽいやつ）に載ってキタぞ！　とってもウマそうだけど、まだ味はわからない。

いざ、実食！

ウマい！　めちゃくちゃウマい！　よし、ＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨに入れるカレーは、こいつに決めた！

というわけで、特に美味しかったオクラカレーとチキンカレーをテイクアウト。店主のレカさんはＣＵＲＲＹ　ＷＡＴＣＨについて、さほど興味を示さなかったが、中学１年生のお孫さんは「え、これ本当に時計なんですか？　カレーも入るんですか？」と興味津々の様子。うんうん、カレーも入っちゃうんだよ、たぶん、これから試すから、まだわからないけど。