アルコール解禁となったケンタッキーフライドチキン高田馬場店(左)とスターバックス丸の内新東京ビル店(右)

今、ファストフード業界やカフェ業界に、ちょい飲みブームが押し寄せている。

4月1日、東京・高田馬場に華々しくオープンしたのは、お酒が飲めるケンタ「ケンタッキーフライドチキン高田馬場店」だ。

プレミアム・モルツなどのビール6種に加え、ハワイ、ベルギー、メキシコ、イギリスなどのクラフトビールが11種類。他にもハイボールやカクテル、サワー、ワインなどを含めるとアルコールのメニューは30種類以上。ファストフード店とは思えない品ぞろえだ。

中でもイチオシだという「カーネルハイ」は「フライドチキンとの最高の相性を目指してサントリー社と共同開発したオリジナルハイボール」(日本KFCホールディングス)という力の入れようだ。

スターバックスも黙ってはいない。3月30日、東京・丸の内の「スターバックス丸の内新東京ビル店」をアジア初の「スターバックス・イブニングス」にリニューアル。ここもビールやワインが飲める「大人のスタバ」に生まれ変わった。

そこで、「ちょい飲みケンタ」や「ちょい飲みスタバ」を予算1千円で潜入取材。

アルコールやフードが充実するバルタイムは17:00~22:00(金・土は23:00まで)

まずはケンタ。ビールは550円から750円まであるが、ここは最安の「プレミアム・モルツ」(550円)。そしてフードはちょっと予算オーバーとなるが「オリジナルチキン2ピース・ハーフポテトつき」(550円)を注文。合計1100円(税込)。

国内産ハーブ鶏を使用したチキンは本当に柔らかくてジューシー。そして11種類のスパイスが口の中を刺激して、さらにビールをうまくする。まさにちょい飲みの黄金コンビだ。

実は今回通されたのは店内中央にある大テーブルで、ここやカウンター席はおひとりさまがほとんど。しかも、隣には美人女性が座り、ちょっと嬉しい相席状態。お互いほろ酔い気分になれば、意気投合して「この後、一緒もう一軒!」といった夢も見られる!? それで1100円なら安いかも…。

「ケンタッキーフライドチキン高田馬場店」で注文した生ビールとオリジナルチキン(税込合計1100円)

男にとって「ちょい飲み」には別の魅力が!?

スターバックス丸の内新東京ビル店の白ワイン(税込918円)

スタバは丸の内という場所柄もあって、仕事帰りのOLさんと思われる女性が約9割。入るにはちょっと勇気がいりそうだ。

ここでは白ワイン(918円・税込)を注文すると、フードを買う余裕はない。コストパフォーマンス的に見たら、完全にケンタの勝ちだ。しかし、席に着いて店内を見渡すとオシャレでキレイな若い女のコたちがいっぱい。

この風景、どこかで見た記憶が…。あ、キャバクラだ。彼女たち全員と話すことはできないが、見ているだけでも十分に英気が養える。1千円でベロベロになるまで酔えることを「センベロ」というならば、ここは1千円弱で女のコを見てデロデロになれる「センデロ」の店だ。

ということで、ファストフードやカフェの「ちょい飲み」ブームは、女子たちにとっては気軽にオシャレに飲めることにその魅力があるのかもしれないが、男にとっては別の魅力が備わっていた!

ちなみに、この後に行った「吉野家」のちょい飲みは、生ビール(350円)、牛煮込み(350円)、冷奴(150円)、枝豆(150円)の4品でジャスト1千円(税込)。

ちょい飲みブームは今、新たなステージへと歩みだしている。

(取材・文・撮影/村上隆保)