缶ビールに合う量、ピーナッツとのバランスを考え大ヒット!

ビールのうまい季節がやって来た! 

“ビールのつまみ”といったら、なんといっても「柿の種」だ。そこで(週プレと同じく)今年発売50周年を迎えるロングセラー商品「亀田の柿の種」に関する素朴な疑問を前編記事(「柿の種を最初に作ったのは亀田製菓じゃなかった!?」)に続き、亀田製菓に聞いてみた!

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疑問3 柿の種とピーナッツの比率はどれくらい?

「発売当初はピーナッツが高価だったこともあって、柿の種とピーナッツの比率は7対3でした。それが『ピーナッツをもっと食べたい』というお客さまの声があったので、1970年代前半に5対5にしたのですが、今度は『それだと多すぎる』とのことだったので、70年代の半ばに間の6対4にしました。それが現在まで続いています」

じゃあ、6対4の比率がベスト?

「そうですね。ベストというか、一番バランスがいいと思います。実は当社のお客様相談室にタレントのYOUさんから『私はピーナッツがもっと少ないほうがおいしいと思う。だから柿の種とピーナッツの割合を8対2にしてほしい』というお電話をいただいたんです。そこで一度、比率に関してお客さまの意見を聞いてみようということで、2013年にキャンペーンを行ないました。結果は1位が7対3、2位が5対5でした。そこで『皆さんに喜んでいただける比率は、やっぱりその中間の6対4なのではないか』ということで、6対4で続けています」

疑問4 柿の種のおいしい食べ方は?

「柿の種だけ先に全部食べてピーナッツを後からゆっくり楽しむとか、お客さまそれぞれにお好きな食べ方をしていただければと思います。ただ、当社では6対4の比率が一番おいしいとオススメしているので、『柿の種5粒にピーナッツ1粒』を一緒にして食べていただきたいです」

6対4じゃないんですか?

「よくお間違えになる方がいらっしゃるんですが、6対4は重量比なので数ではないんです。また、柿の種5粒とピーナッツひと粒がちょうどひと口分になるので、まとめて食べていただくといいかな、と思います」

阪神・金本監督の好物が関西限定商品に!

疑問5 柿の種自体の味は変わってないんですか?

「味はずっと一緒です。醤油も辛味も変えていません。ただ、1999年にお土産用として信州地域限定のわさび味を出したら、これが評判になり、2000年に期間限定で全国販売したらものすごく売れました。

その後も期間限定商品として『キムチ味』(01年)や『コチュジャン味』(02年)、『豆板醤味』(03年)、『チョコ&アーモンド』(09年、15年)、『辛さ5倍』(14年、15年)などを出していて、16年は『辛さ7倍』も販売しています。また、関西限定商品として、阪神タイガースの金本知憲監督の好物である餃子風味の『勝ちの種(TORANIKI)』も販売しています」

地域限定商品もあるんですね?

「今は関西限定の『たこ焼きソース風味』や東北限定の『いか焼き醤油マヨネーズ風味』、九州限定の『とんこつラーメン風味』などの他に、水族館限定や鉄道博物館限定など30種類以上の地域限定&施設限定商品があります」

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普段、何げなく食べている「柿の種」。発売してすぐには売れなかったが、缶ビールにちょうど合う量にしたり、柿の種とピーナッツのベストなバランスを考え続けたり、諦めずに大事に育てたことが大ヒットに繋がったのだ。

●「柿の種」好きグラビアアイドル 天野麻菜AMANO MANA1991年生まれ。B87 W56 H86。Instagramにビールを飲む動画を900回以上アップする“ビール女子”として話題に。2nd DVD『マナーモード』(イーネット・フロンティア)が好評発売中。公式ブログ【http://ameblo.jp/amnmn/】。ツイッター【@akaringo_mana】

(取材・文/村上隆保 撮影/村上庄吾)