スバル インプレッサスポーツ。レガシィをベースに92年、スバルが造ったカローラ的存在として誕生。レアなフラット4搭載。日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞

スバルの新型インプレッサの販売が好調。王者・VWゴルフに勝った!なんて声もある。

超激戦区のCセグメントでホントに勝てんの?というわけで、本日発売の『クルマ プレイボーイ』にて、速攻でインプに試乗してきた自動車ジャーナリストの小沢コージが大解説する。

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まさに走る自動車ワールドカップ! 世界中の実用ビッグネームがしのぎを削るのがプレミアムコンパクト=Cセグメントの本質だ。具体的に全長4.2m強の5ドアハッチを中心とするジャンルで、メインマーケットとなる欧州だけでも年間300万台以上が売れる超巨大市場。この熱く激しいバトルは40年以上も続く。

Cセグはほかの大衆車に比べてデザインはもちろん、広さ、速さ、燃費、快適性、安全性、質感、コスパと多様な総合力が求められ、陸上でいえば十種競技のような超タフバトルなのだが、そこには“絶対王者”がいる。そいつは1974年に登場して今も続くバトル基準をつくった、現在世界で年間約100万台以上も売る怪物。ドイツ最強FFハッチバックのVW(フォルクスワーゲン)ゴルフだ。

最近でこそディーゼル燃費偽装でケチがついたが、その人気と強さは他車を圧倒する。美と実用性のバランスが素晴らしく、コンパクトなのに人と荷物が積めて、アウトバーンもかっ飛ばせる。

インテリアのマテリアル力もハンパない。全面ソフトパッド&シンプル造形で高級車がハダシで逃げ出すレベル。

エンジンは世界中にブームを巻き起こしたダウンサイジングの1.2リットル&1.4リットルガソリンターボを採用。これにエネルギー伝達効率の高い7速デュアルクラッチを組み合わせた結果、高速ではハイブリッドをしのぐ総合力だ。

衝突安全でも欧州のユーロNCAP、日本のJNCAPで輸入車初の5つ星を獲得。全車9エアバッグ付きで自動ブレーキ系のプリクラッシュブレーキシステムも標準装備である。

絶対王者に限りなく迫る新型インプレッサ

そんな絶対王者に勝てるとは言わぬが、限りなく迫ってるのが日本代表のチャレンジャー、新型インプレッサだ。

インプの最大の売りはやはり独自のフラット4エンジン。コイツは正直、熱効率が悪く、JC08モード燃費は新世代2リットルモデルでも17km/リットル。3年前に登場したゴルフに負けている。

だが今回、13年ぶりに完全新規プラットフォームを導入したインプの操縦バランスと安全性は圧倒的だ。まずは従来比でねじり剛性1.7倍、衝突エネルギー吸収率は1.4倍にアップしている。

発売中の週刊プレイボーイ臨時増刊『クルマ プレイボーイ』では、このインプレッサの魅力と他のメーカーがまねできない性能も紹介。そちらも是非ご覧いただきたい。

★この続きは、週刊プレイボーイ臨時増刊『クルマ プレイボーイ』(12月31日発売)でお読みください!

(取材・文・撮影/小沢コージ)