ローソンが具材の大きさが18cmほどある「でか焼鳥」を売り出した!!

これは新たなコンビニ戦争の勃発なのか?

1月10日、コンビニ大手のローソンが備長炭で焼き上げ、従来より約20%も増量された「でか焼鳥」を売り出した。価格は1本127円(税込)。モモ(塩・タレ)、ねぎま、皮の4種で、串についている具材の大きさは18cmほどある。

試食してみると、ボリュームがすごく、食べ応えは普通の焼き鳥の2、3倍という印象だ。しかも肉はプリプリ、焼き目からは炭火の香ばしい香りもする。これなら専門店にも負けていない。昨年11月から先行販売を始めた中部地区では、24日間で100万本を売るヒット商品となったというが、それも納得だ。

フードジャーナリストのはんつ遠藤氏が言う。

「酉(とり)年は鶏肉が売れるということで、ローソンは12年前の酉年の2005年、『からあげクン』を積極的にアピールし、売り上げを15%アップさせた実績があります。そこで今年2017年の酉年はから揚げではなく、焼き鳥を大々的に売り出そうというのが、ローソンの作戦だと聞いています」

だが、焼き鳥で勝負をかけようというコンビニはローソンだけではない。実はほかのコンビニ陣営も虎視眈々と焼き鳥でセールスの拡大を狙っているのだ。

焼き鳥はコンビニの売り上げの柱に

「あまり知られていませんが、焼き鳥はコンビニの売り上げの柱のひとつになっています。例えば、サークルK・サンクスが売っている『ジャンボ焼きとり』はあまりの人気の高さに、経営統合しているファミリーマートも一部店舗で売り出しを始めたほどです。

セブン-イレブンは現在、冷凍の『炭火焼き鳥3種盛り』が人気ですが、ローソンの動きを見て今後、レジ横のホットスナックコーナーでもジャンボ焼き鳥を売り出すのではないでしょうか。そうなると、コンビニ業界は激しい焼き鳥大戦争に突入することになるかもしれません」

コンビニジャーナリストの吉岡秀子氏もこう予想する。

「若者がメイン購入層のから揚げ商品と違って、焼き鳥は老若男女に人気があります。しかも、原材料調達力があるコンビニは鶏の希少部位も確保できるので、新メニューの展開も期待できる。おかずにも、おつまみにもなる焼き鳥は、コンビニにとって客層の拡大を図れる絶好のアイテムです。近所に焼き鳥を買うお店がなかった人たちの新しい売り場としてより広がっていくと考えています」

ここ数年、コンビニはコーヒーやドーナツなどで販売競争を続けてきた。酉年の今年は、そのバトルメニューに焼き鳥が加わるのは間違いなさそうだ。

1月10日に発売されたローソンの「でか焼鳥」。15cmの物差しと比較するとその“でかさ”がわかる