先月、兵庫県を中心に展開する弁当チェーン“たいこ弁当”が破産申請したというニュースが全国を駆け巡った。
週プレNEWSでも紹介したコンビニ同様、大規模チェーンの勢いに押され、ローカルチェーンが厳しい状況に立たされている“ほか弁”業界。
「しかし! そんななかでもオリジナリティを出して、地元の方に愛され続けている“ローカルほか弁”はたくさんあります!」と語るのは、ご当地グルメ研究会代表の松本学(まなぶ)氏。知られざる“ローカルほか弁”の魅力を存分に教えてもらおう!
■デカからあげ 日本亭
「ローカルほか弁の魅力のひとつはコスパ。全国向けのCMを打つ必要がないため、宣伝費を採算度外視の看板メニューに充てることができます。なので、全国チェーンでは考えられないほどお得なメニューがあったりするんです。
例えば、関東を中心に展開する日本亭のからあげ。コブシくらいの大きさのからあげが入っていて、もはやフタが閉まっていません(笑)。これが5個入った、デカ5弁当はこれだけで一日何も食べられないくらい満腹になります。あと、オススメは満腹生姜(しょうが)焼き弁当。おかずの下にもご飯が隠れている超ボリュームメニュー。しかも安い!」
●デカ5弁当(760円) こぶしほどの大きさのからあげが5つも入っている。フタは閉まらない。醤油の効いた濃いめの味でご飯がすすむ!!
●満腹生姜焼き弁当(610円) 甘辛いタレの生姜焼きのほかコロッケ、ちくわの磯辺揚げ、からあげ2個。その下にも、なんとご飯が隠れている!!
愛知中心のベントマン
■味噌メニューのベントマン
「ほかにも、ローカルほか弁が愛される理由は地域に根ざしたサービスを行なっているところ。独特の味つけやその地で採れた旬の食材を使用することでファンを集めています。
愛知県を中心に展開しているベントマンは“味噌を使ったメニュー”が豊富。味噌煮込みかつ重は、一見するとしつこそうですが、食べてビックリ。甘めの味噌にカエシの醤油のうまみが見事に合わさって絶妙。その他、季節限定の味噌まぜうどんや、もちろん味噌かつもオススメ。あとは“濃い味文化”だけあってチーズを使ったメニューも多いです。ハンバーグやササミかつにチーズソースをかけたものだけでなく、天丼にまでかけた一品も。あとはプラス料金で、ごはんをチーズおかかごはんに変更できるのも面白いですね」
●味噌煮込みかつ重(640円) 一見すると、かなりしつこい味がしそうだが、味噌の甘さとカエシの醤油の風味が驚くほどとんかつとマッチする
●とり肉味噌まぜうどん(430円) 冬の限定メニュー。からあげと甘い味噌ダレののったうどんの上からダシをかけて食べる。愛知県民に愛される味
●チーズ天丼(450円) 愛知の“コッテリ濃い味文化”を象徴するかのような一品。ほかにも、チーズソースを使ったメニューが数多くある
※価格はすべて税込みです。店舗によって価格が異なったり、取り扱いのないメニューもあります。