都市部を中心にチェーン展開する「ビッグエコー」(左)と、郊外店舗を中心に、その多くは他店舗を利用した居抜きで営業する「まねきねこ」(右)

昨年「シダックス」が約80店舗を閉店して話題となったカラオケ業界―。

だが、1位の「ビッグエコー」や2位の「まねきねこ」は増えている。

ではなぜトップが好調のなか、シダックスだけが閉店に?

「給食事業を母体とするシダックスは、フードメニューが最大の武器。パーティ的用途にはニーズがありますが、最近はひとりカラオケも増えています。こうしたニーズの多様化への対応が遅れてしまったのでは?」

と語るのはカラオケ評論家・All About ガイドの唯野奈津実氏。現在好調の「まねきねこ」は持ち込みOKなどお得感のあるサービスで躍進しているが、「ビッグエコー」の強さの秘密は?

「運営元がカラオケメーカー最大手の第一興商という点。機種にこだわるユーザーのニーズをつかんでいます。一方の『まねきねこ』は高校生の室料を無料にするなどのリーズナブルなイメージが強み。どちらにもユーザーの需要はありますね」(唯野氏)

しかし、店舗数の増加だけ見れば、勢いは「まねきねこ」にありそう。店舗数でビッグエコーを逆転する可能性は十分にありそうだ。

(取材・文/井出尚志 渡辺雅史 高山 恵[リーゼント])

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