全長約3・5m、9体のモビルスーツが立ち並ぶのは、青森県おいらせ町にある理容室「スズキ理容」の店舗脇。モビルスーツの制作者は、店主の鈴木敏美さん(72歳)だ。
手先が器用で石膏(せっこう)の置物を作るのが趣味だった鈴木さんは、60歳のときに「何か大きなものを作ろう!」と一念発起。観音像か何かを作ろうと思っていたが、高校生の客に「ガンダムがいいんじゃない?」と提案される。
どんなものかとプラモデル屋で初めてガンダムを見て、「カッコいい!」と一目惚れ。閉店後はもちろん、客足が途絶えるのを見計らっては制作に没頭、約1年をかけガンダムを完成させた。その後、ザク、ジオング…と次々に量産。
「制作中のサザビーの後に、もう1体くらい作っておしまいかな。年齢的なこともあるし、これ以上作ったら、お客さんの駐車スペースがなくなっちゃう(笑)」
休みともなれば、日本全国からガンダムファンが訪れ、リピーターも多い。10体目となるサザビーは、8月頃に完成とのこと。クオリティの高さを間近で見たら、鈴木さんに「ジーク・ジオン!」と敬礼したくなること間違いなしだ!
(写真提供/鈴木敏美)