カムフラージュ力の低さは歴然……だが、木が低ければ空と同化して見えるかも!?

な、なんじゃこりゃ? ケニア東部で世にも珍しい白いキリンの親子が撮影された。これまで目撃例は極めて少なく、その白く凜(りん)とした姿は神々しいと話題に。だけどいったいナゼこの色に?

動物研究家のパンク町田氏が説明する。

「これは、色素が減ることで皮膚が白化する白変種の可能性が高いですね。動物は遺伝を何百回と繰り返していくうちに、模様に黒い点が交じったり、模様全体がかすれるなどの変異が起きることがあるんです。要はミスコピーです。

特に小規模集団内の近親交配によって生まれるケースが多いので、この親子がいる集団も小さければ、今後も同じような個体が生まれてくる可能性は大いにあります」

希少種だけに、ライオンの襲撃や密猟の被害も心配です……。

「そりゃあるでしょう。でも、ライオンはヒトとは色覚が違うので、夜に白い姿が見えやすいと一概には言えませんね。また、革も人工的に白くできますから、“白いキリンの革”と偽るためにほかのキリンが狩られないかむしろ心配です」

無事に親子そろって、元気に生き延びてください!

(写真/Hirola Conservation/Caters News/アフロ)